トヨタ自動車と東京工業大学などの研究グループは、従来の3倍以上のパワーがあり、大幅に小型化できるリチウムイオン電池の開発に成功したという研究成果を発表した。研究チームはシリコンとリチウム、リン、硫黄、塩素の配分を工夫し、電流が常温で3倍、100度で10倍になるセラミックを開発し、電解質に採用した。理論上は、充電時間も短縮できるという。論文で公表した電池は厚さ1ミリ・メートル以下で、実用化するには、何層も重ねて十分な容量を持たせる必要があるという。
山形大学が世界最先端の高性能リチウムイオン電池の開発・製品化などをめざすパイロットプラントとして新たに建設したのが「山形大学xEV飯豊研究センター」(山形県飯豊町)。電池の材料開発から安全試験まで一貫してできる「ワンストップ開発拠点」というのが特長。個別企業では整備が難しい設備をそろえ、自動車、電池、材料メーカーなど業種を超えて共同で研究開発を進める。電池でも敗北を繰り返したくないという産業界の思惑も背景に、国内47社が押し寄せている。今後は海外メーカーも参加する。 東芝グループ会社の工場があった土地などを利用して、15億円をかけて整備した。5月にオープンする。
京都大学などの研究チームが3月28日、大量の電気を蓄えられるフッ素と金属の化合物を電極に使うことで、現在のリチウムイオン電池を超える性能の新型電池を開発したと発表した。新型電池は正極から負極側にフッ化物イオンを流して電気を取り出す。現在広く使われているリチウムイオン電池は、逆の負極から正極側に、リチウムイオンを流して電気を取り出すしくみだ。繰り返し充放電できる耐久性を高め、将来的に小型・大容量電池の実用化を目指す。
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