JPホールディングス(HD)は年度内にも、「認定こども園」の立ち上げを支援する事業を始める。私立幼稚園を主な対象とし、認定こども園に必要な調理室の設置などを手助けする。まず年間60件の受注を目指す。園児が弁当を持参する幼稚園と異なり、認定こども園は原則、給食を出すための調理室の設置が義務付けられている。JPHDは調理室の設置、調理師の採用、運営受託まで幅広く対応する。調理室の設計や施工は提携する専門業者に委託し、JPHDは食材や調理器具などの備品の調達も請け負う。
「子ども・子育て支援新制度」のスタートを前に、首都圏の自治体で独自の基準を作るところが出ている。千葉市は認定こども園について、職員1人に対する1~2歳児の数を、国基準の6人に対して5人にする。さいたま市は3歳児の1学級当たりの園児数を20人以下と国基準の35人以下より厳しくする。新座市は小規模保育所・事業所内保育所について、幼児1人あたりの保育室などの面積に広めの基準を導入した。東京都港区は保護者の就労時間について1カ月48~64時間まで幅がある国基準の中で、最も短時間の48時間を基準にする。
文部科学、厚生労働両省が5月7日に、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「認定こども園」が4月1日時点で全国で1359カ所となり、1年前より260カ所増えたと発表した。2006年に制度が始まって以降、1年間の増加数は最大。都道府県別で最も多いのは兵庫県の118カ所。来年4月には新制度に移行し、事業者が収入を増やしやすくなるため、増加ペースはさらに加速しそうだ。政府は、定員割れが目立つ幼稚園に対し移行を促してきたが、実績は伸び悩み、「13年3月末までに2千カ所以上」という目標には届いていない。
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