司法試験、受験5回まで可能に 改正法が成立

司法試験の受験機会の制限を緩和する司法試験法改正案が28日、参院本会議で可決・成立した。法科大学院を修了した人が、修了後5年以内に受験できる回数を現行の「3回まで」から「5回まで」にする。法科大学院を修了しなくても受験資格が得られる「予備試験」の合格者に対しても、同様とする。司法試験の志願者は減少傾向が続いており、今年は5年ぶりに1万人を割り込んだ。若手弁護士の就職難などのほかに、受験回数の少なさも敬遠される一因とみられている。法務省は今回の法改正で志願者の数を回復したい考えだ。

先生専用サイト「SENSEI NOTE」

3月末に始まった「SENSEI NOTE(センセイノート)」(https://senseinote.com/)は、教師だけが参加できるソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)、いま、人気を呼んでいる。サイトを運営するのはベンチャー企業の「LOUPE(ルーペ)」(東京都目黒区)。「先生を支え抜く」を社の方針として掲げ、2013年2月に設立された。職員室で孤立しがちな先生たちをつなぎ、互いに相談し合ったり、仲間を見つけてもらったりするサイトとなっている。

「防災」教科入り視野 中教審議論

中教審の担当部会は5月20日、第1回会議を開いた。メンバーは室崎益輝・神戸大名誉教授ら専門家22人。「防災教育」を学習指導要領に盛り込み、災害時に身を守る方法や日ごろの備えなどを学校の授業でしっかり教えようという議論をおこなった。各教科に分散している教育内容を整理し、学年に応じて身につけるべき知識や行動を示す考え。一定の授業時間を確保するため、防災教育の教科化も視野に入れる。今秋にも報告書をまとめ、学習指導要領の改訂内容を審議する別の部会に提出する。

厚労省 働いた時間と関係なく、成果で賃金を決める仕組みを提案

厚労省は5月28日の産業競争力会議(議長=安倍晋三首相)に、働いた時間と関係なく、成果で賃金を決める仕組みを提案する。労働規制を所管する厚労省が導入方針を固め、6月末に改定される政府の成長戦略に盛り込む。厚労省案は、為替ディーラーやファンドマネジャーなど「世界レベルの高度専門職」を対象に労働時間の規制を外す。ただ、具体的な対象の範囲や年収条件は、労使代表が加わる厚労省の審議会で検討する。

1週間に6時間以上勉強する大学生3割切る 国立教育研の調査

国立教育政策研究所の調査で月25日、授業の予習・復習や課題のため1週間に6時間以上勉強する大学生は28%で、2007年と比べて4ポイント低下したことが分かった。授業が「将来に役立つ」と答えた割合は増えており、研究所は「勉強する学生はまだ少数だが、授業に向き合う姿勢は向上している」と分析している。調査は13年12月~14年1月に実施し、国公私立大の学生1649人から回答を得た。同様の調査は東京大の研究チームが07年、全国の大学生に実施したことがあり、結果を比較できるようにほぼ同じ質問票を使った。

武雄スマイル学習 30日から一般公開

武雄市教育委員会は小学校のスマイル学習(反転授業)を5月30日から順次一般公開する。保護者に限定せず誰でも授業を参観でき、事前申し込みも不要という。スマイル学習は、タブレット端末を使って自宅で予習をすませ、教室では話し合いを中心に、協働的問題解決能力の習得を目指す。30日は午前10時25分〜11時10分、山内東小の4年生の理科と3、5、6年生の算数の授業を公開する。午後1時35分〜2時20分、武内小の4年生の算数と6年生の理科を公開。問い合わせは同課0954・23・9226。

近江兄弟社高校 校名変更へ「ヴォーリズ高校」に

近江八幡市の「近江兄弟社高校」が、創立者のヴォーリズから名前をとって「ヴォーリズ高校」に校名変更を検討していることが、学校法人「近江兄弟社学園」への取材で分かった。小学校と中学校も同様に変更する方針。学園はOBやPTAらに意見を聞いたうえで、今年度中に正式決定し、早ければ2016年春から新名称にする。学園によると、学校法人も「近江兄弟社」に改名するが、幼稚園と保育園は、現在の名前のままとする。24日に開かれる学園のPTA総会で、池田健夫理事長が説明するという。

和歌山大の衛星乗せて、H2Aロケット打ち上げに300人歓声

和歌山大宇宙教育研究所が中心となり、開発を進めてきた超小型衛星「UNIFORM―1号機」が5月24日、鹿児島県の種子島宇宙センターから、H2Aロケットで打ち上げられた。イオンモール和歌山では発射の様子を生中継するイベントがあり、家族連れら約300人が見守った。会場では、同大学の教員や学生が模型を使って、衛星に搭載された森林火災を捉えるカメラや太陽光パネルの機能を説明した。午後0時5分の発射予定時刻にロケットが予定通り白煙を上げて上昇すると、子どもらから大きな歓声が上がった。

文科省「竹富町教委を訴えない」

沖縄県八重山地区(石垣市、竹富町、与那国町)の教科書採択問題で、下村博文・文部科学相は5月23日の記者会見で「違法確認訴訟は可能だが、あえて提起することはしない」と明言。理由について、地区割りの決定権がある沖縄県教委が竹富町を2市町から分離させたことを挙げ、「来年度以降は違法性が生じなくなる。訴訟に時間がかかること、途中から教科書を変えさせることが子供たちにとって望ましいかということも考えた」と説明した。

羽生王座が名人奪還 4年ぶり4冠

将棋の第72期名人戦七番勝負第4局が5月20、21の両日、千葉県成田市の成田山新勝寺で指され、先手の挑戦者、羽生善治王座(43)が111手で森内俊之名人(43)を破り、4連勝で名人位を奪還した。羽生王座は併せ持つ王位・棋聖と合わせ、4年ぶりに4冠となった。将棋のタイトルは全部で7つあり、羽生王座は25歳だった1996年に全冠を独占。43歳にして、再び過半を手にした。2冠だった森内前名人は竜王の1冠となった。