さいたま市 中等教育学校開設

さいたま市の清水勇人市長は5月8日、市立大宮西高校を改編し、県内初の中等教育学校を開設すると発表した。2019年4月の開校を目指す。同市にはすでに併設型中高一貫校の市立浦和中・高校があり、併設校と中等教育学校の両方を設置する政令指定都市は全国でも初めてという。前期課程(中学)と後期課程(高校)の6年制で、高校(後期)からの募集はない。07年4月に市立浦和高に併設して開校した浦和中には、市内の全103小学校から出願があり、92校から入学するなど、中高一貫へのニーズが高かった。

徳川吉宗の日本地図原図が発見される

広島県立歴史博物館(福山市)は5月9日、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗が命じて作らせた日本地図「享保日本図」のもととなる測量原図(縦152センチ、横336センチ)が見つかったと発表した。同博物館が寄託を受けた個人コレクションの整理中に見つかった。北海道南部から種子島までが記載され、1725年頃の作製とみられる。余白には、原図を入手した平戸藩主・松浦静山のものとみられる「徳川吉宗が命じて作らせた貴重な地図」という内容の書き込みもある。

2014年5月12日の塾株


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私大、経費増で 学生1人あたり1.8万円 増

日本私立学校振興・共済事業団(東京)が、今春の消費増税の影響で、全国の私立大学が支出する経費が年間367億円増えるとの試算をまとめた。全国の592大学の2011年度決算を分析。全大学の支出総額3兆2130億円のうち、消費税が課税される科目の経費について増税の前後を比較。研究機材などを整備する「教育研究経費支出」が197億円、「管理経費支出」が55億円、「施設・設備関係支出」が115億円増えることが分かった。大学にとって、学生1人あたり同1.8万円の経費増となる計算。

学童保育にも「プロ」公的資格なく民間先行

学童保育を巡っては、指導員の能力を認定する公的資格がない。厚生労働省は指導員に求める資格として保育士や教員免許などを挙げるが、必須でないため指導員の約4分の1は無資格。ボランティアが放課後、児童に勉強などを指導する文部科学省所管の「放課後子供教室」も資格要件が定められていない。各地の専門家が指導員の能力を認定する資格を考案し始めた。岡山大などは09年、NPO法人「日本放課後児童指導員協会」(岡山市)を設立。大学教員らによる講座を受けた人を「放課後児童指導員」と認定し、540人が既に資格を取得した。

小学校受験対策に行動観察オープンテストを実施 成基

株式会社成基は3月21日(祝)、メルパルク京都にて小学校受験における「行動観察」対策としてオープンテストを実施した。

行動観察テストの様子

行動観察テストの様子

行動観察は受験生である子どもに、数人のグループでの共同制作や個人制作、集団遊びなどをさせて、それらを通してその子の行動を見るといったもので、ペーパーテストや面接同様、私立小学校入試で導入されている。オープンテストは子どもだけで別室に集められ、実際の試験さながらの雰囲気で進められた。結果はその日の内に保護者にフィードバックされ、後日自宅にも送られる。対策が難しい分野なだけに、申し込みは殺到したという。

子ども達がテストを受けている間、保護者には別室にて教育講演会が開催された。講師には百ます計算の提唱者で現在は立命館大学教授、立命館小学校校長顧問を務める陰山英夫氏。

立命館大学教授、立命館小学校校長顧問の陰山英男氏

立命館大学教授、立命館小学校校長顧問の陰山英男氏

氏が自ら収集し分析した膨大なデータを基に、日本の行く末や今後求められる人材像、それを踏まえた幼少期における子どもへの接し方等を語った。その中でも氏は、子どもの頃の「勉強以外の様々な体験」を非常に重視しており、小学生・中学生のうちにいろいろな体験をさせ、いろいろな人に会わせ、いろいろな大人から話を聞かせることが重要だという。そのため、所謂「勉強」は「効率よくする」ことが求められる。短時間で効率よく勉強することで、勉強以外の体験に充てる時間を確保できるからだ。日本では「長時間勉強すること」や「こつこつ努力すること」が異常に尊ばれる現状があるが、それは大きな間違いだ。実際、社会では過程ではなく結果が求められ、成果を出せない者に対する評価は低い。効率よく勉強するためには「集中」が必要だが、そのためには睡眠と食事がキーとなる。「子育て=睡眠と食事」と言い切るほど、生活管理が学力の向上と深いつながりがあるとのことだ。

洛星中学校・高等学校 生徒募集担当の藤田武久氏

洛星中学校・高等学校 生徒募集担当の藤田武久氏

午後からは洛星中学校・高等学校の生徒募集担当である藤田武久氏を招いての講演会が開催された。同校は「キリスト教カトリック精神に基づく“全人教育”」を目標に掲げて教育を行なっており、授業、クラブ活動、学校行事、宗教行事などを通じて、「心と頭と体のバランスの取れた人間を育てる」ことを実践している。そこには大学進学のための学力のみならず、社会で通用する教養、自ら考え、判断し、行動する力を身につけることが含まれる。進路指導においては早期から職業や職種に対する認知を高め、職業体験などを通じて「将来何がしたいのか?」を考えさせた上で大学の学部や学科選びに繋がるようにしている。特に志望の多い医学部については別途講座を実施するという力の入れようだ。これには技術だけではない、人間味溢れる医師になって欲しいとの同校の思いからきているとのことだ。

それぞれの講演後は、私立小学校入試の傾向や今年度の入試予定が伝えられた。大阪府では10月1日が解禁日、京都府では10月8日が統一入試日となる見込みだ。

 

【訂正】『月刊私塾界』5月号に掲載されている記事中、陰山英男氏の肩書き、今年度の入試予定に誤りがありましたので、訂正します。

香川大  農学部開発のワイン 渋みが少なく人気

香川大学の開発した赤ワイン「ソヴァジョーヌ・サヴルーズ」は、抗酸化作用があるとされるポリフェノールを通常のワインに比べて2~3倍多く含む。渋みが少なく、日ごろあまりワインを飲まない人々の間で人気が高まっている。原料のブドウは農学部付属農場が開発したオリジナル品種「香大農R―1」を使用する。720ミリリットル入りで2160円。県内の百貨店やスーパー、香川大の生協などで販売する。現在の生産量は年7000本程度だが、順次増産する計画だ。

学童保育と放課後子供教室

学童保育と放課後子供教室 学童保育は両親が共働きなどの小学生を放課後に自治体や企業が預かる事業。2013年時点で2万1482カ所あり約89万人が利用。大半が有償で、年間280日以上開く施設が8割を占める。定員オーバーで入所できない児童も多く、国は14年度末までに利用者を111万人に増やす目標を設定。保育施設の増設や指導員の拡充を目指す。

小学校の英語教育…8割の親が「良い」

「イーオン」は今年2月、小学生以下の子供の保護者396人を対象に「子供の英語学習に関する意識調査」を実施。「小学校の英語教育の早期化」について、約8割の保護者が「良いことだと思う」と回答した。一方で、否定的な理由として、「母国語の勉強に力を入れるべき」「他の教科の時間が削られるのが心配」という声も。「今後、学校教育、英会話スクールに求めること」のトップは「海外の同学年の子供たちとの交流を増やしてほしい」。「小学校の英語教育に求めること」は「勉強ができるようになる」が最多だった。

認定こども園1359カ所 増加ペース加速

文部科学、厚生労働両省が5月7日に、幼稚園と保育所の機能を併せ持つ「認定こども園」が4月1日時点で全国で1359カ所となり、1年前より260カ所増えたと発表した。2006年に制度が始まって以降、1年間の増加数は最大。都道府県別で最も多いのは兵庫県の118カ所。来年4月には新制度に移行し、事業者が収入を増やしやすくなるため、増加ペースはさらに加速しそうだ。政府は、定員割れが目立つ幼稚園に対し移行を促してきたが、実績は伸び悩み、「13年3月末までに2千カ所以上」という目標には届いていない。