明治学院大学 大学院は心理学研究科心理学専攻博士前期課程心理学コースの入試制度において、2023年度入学試験より新たに社会人入試制度を導入する。現代社会では、企業、教育、医療、福祉機関などの幅広い分野で、心理学を学んだ専門家が求められている。同大学院の心理学コースでは社会人経験を生かした心理学の専門家を目指す人材の育成を目指す。
心理学コースでは、仮説生成とその検証を重視する「実証科学」を扱う。これまで培ってきた観察眼や経験に基づく仮説を実証するため、実験や調査、インタビューなどのデータ収集から分析の方法まで実践的な研究を通して繰り返し学ぶ。研究により得られたノウハウは、人間行動の予測や新しいツール開発に生かすことも可能。
これまでの実務や生活における「経験」を「理論」へと変え、その理論を人間行動の「説明」と「予測」に役立てていく、その一連の思考プロセスを心理学コースで実践することが可能となる。
社会人経験を基にした多様な研究テーマ例
◆組織に所属した経験から
「組織のリーダーシップ」を研究、モチベーションにおけるリーダー認知の効果を実証
組織内でよくおきるミスやヒヤリ・ハットの事例についてエラーの原因を検証
◆企業広報の経験から
Webサイトのアクセシビリティやアプリ設計の有効性について視線計測によって検証
◆企業マーケティングの経験から
消費者行動分析やマーケティング手法の効果に関して実証
◆テストデベロッパー等での分析業務経験から
大規模な学力・言語テスト運用に必要となる心理統計学的な基礎研究を実施
◆教育現場の経験から
オンライン学習効果について研究
◆医療現場の経験から
コンセントフォームにおける医療コミュニケーションの課題を検証
◆介護や福祉の経験から
高齢者のウェルビーイングとメタ認知による課題解決について研究
◆児童相談所等の経験から
虐待被害が疑われる子どもへの事情聴取の技法に関する研究を実施
◆犯罪捜査の経験から
真実を語る被疑者と嘘をついて事実を隠そうとする被疑者を識別する取調べ手法の有効性を検証
◆科学捜査研究所等における心理担当官として経験から
捜査する事件の犯人像や犯人居住地を推定する手法を開発
心理学コースの特徴
■現代社会の問題に対応する人材と研究者育成
心理学コースでは心理学の基礎領域の研究、および高度な実践家という「こころを探り、人を支える」ことのできる人材育成を目指している。
■高度な心理データ解析技術の習得
ビッグデータを用いた研究の必要性は心理学の分野でも今まで以上に高まっている。
心理学コースでは大規模学力・社会調査の公開データを分析するためのプログラミング言語と、発展的な心理統計手法を学ぶ授業を提供している。
■心理学の各分野の充実・一流の教授陣による講義・指導
認知心理学、社会・産業・組織心理学、犯罪心理学、老年心理学、心理統計学などを専門とする教授陣による講義が充実している。中には社会人経験後に研究者となり、仕事の実践の中から研究テーマを得た教員も在籍する。
■柔軟な研究指導
博士前期課程で多くの時間を費やす「研究」の相談や添削のやり取りは、時間割ではなく院生と教員の個別調整にて対応。授業での指導はもちろん、メール等による相談や論文指導も行われている。
■前期課程修了後の研究を生かした多様なキャリア
博士前期課程修了後、本学の博士後期課程に進みさらに研究を深め研究者や教員を目指すことも、研究の成果を社会で生かすことも可能。
心理学コースサイトより担当教員や授業について詳細は以下のURLへ
https://psy.meijigakuin.ac.jp/grad/psychology
入試情報
出願書類受付期間: 2023年1月10日(火)から1月20日(金)
試験日 : 2023年2月16日(木)白金キャンパス
合格発表 : 2023年2月20日(月)
2023年度入学試験要項(以下URLよりダウンロード可能)。
https://www.meijigakuin.ac.jp/academics/graduate/admission/#title2