Archive for: 4月 2020

東進ハイスクールが自宅オンライン講習を無料開講

 東進ハイスクール・東進衛星予備校を運営する株式会社ナガセは、全国の高校生向けに、東進の講座をオンラインによって無料で提供する「自宅オンライン講習」を実施することを決定した。自宅のパソコンやスマホで受講することが可能で、受講にあたっては、最寄りの東進の校舎スタッフが説明や講座の選択などの学習アドバイスを電話等で実施する。全国全ての都道府県の高校生が対象で、4月10日(金)より申込受付を開始し、現時点では、5 月末までの受講期限を予定している。

「自宅オンライン講習」は安河内哲也先生や、林修先生をはじめとする講習講座(90分×5回)を5教科から2講座を選んで受講できる。毎回の授業には、「確認テスト」があり、受けっぱなしにならず、きちんと理解ができる仕組みがあるとする。

 さらに、各界一流の講師による講演会とワークショップがセットになった特別授業の「トップリーダーと学ぶワークショップ」の特別講演講座「トップリーダー講座」(90分)も2講座受講可能。

■自宅オンライン講習実施要項
・申込期間:4月10日(金)〜5月21日(木)
・受講期間:4 月 11 日(土)〜5月31日(日) ※現段階の予定です。
・対象:全国の高校生(高3生・高2生・高1生)
・受講可能講座数:
   講習講座 2講座(1講座90分×5回)
   トップリーダー講座  2講座(1講座は90分)
・受講料:無料
(90分×5 回の講習講座は通常1講座19,250円、2講座で38,500円(いずれも税込)のところ、無料)
・申込方法:東進ドットコム(https://www.toshin.com)内の申込フォームに必要事項を入力。 校舎担当者が電話またはメールにて受講方法を説明する。

■「自宅オンライン講習」における「トップリーダー講座」予定講師陣
中村武宏先生(NTTドコモ執行役員5Gイノベーション推進室長)、茂呂和世先生(大阪大学医学系研究科教授)、藤崎一郎先生(元駐米大使)、藤田誠先生(東京大学大学院工学研究科教授)、平井伯昌先生(競泳日本代表ヘッドコーチ)、杉山将先生(理化学研究所革新知能統合研究センターセンター長)、前田英作先生(東京電機大学システムデザイン工学部教授)、縣秀彦先生(国立天文台准教授/普及室長)

学びを止めない 新型コロナウイルスに即座に対応する塾

2月27日の臨時休校要請

 4月7日、新型コロナウイルスの感染拡大に備えて、安倍晋三総理大臣は東京など7都府県(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)を対象に「緊急事態宣言」を行なった。現時点(4月8日時点)ではまだ確定ではないが、学習塾も施設の使用停止などが要請される模様だ。そうなると、当該都府県では、教室での授業を行うことができなくなる。

 新型コロナウイルスに関して、教育現場が対応を迫られたターニングポイントは、2月27日だろう。この日、安倍総理大臣から全国すべての小中高、特別支援学校を対象に、3月2日から春休みまで臨時休校を行うよう要請が出た。この時点で即座に動いた塾がある。その一つが学習塾leven(東京都武蔵野市)だ。

 levenは、昨年11月に設立された。levenはオランダ語で、「人生」や「生きる」といった意味を持ち、入試に合格するだけでなく、生きることそのものを学ぶ塾という意味で名付けられた。現在、小学生から高校生まで約30名が通う。少人数制指導を掲げ、最大8名で授業を行うことを厳守している新進の塾だ。

 新型コロナウイルスにおける対応は、迅速に行われた。levenは、休止要請が発表された次の日の2月28日に、通塾の休止を生徒と保護者に通達し、29日にはLINEを使った双方向でやり取りができるオンライン授業を提供することを決め、保護者と生徒にその実施を通達する。週明け、学校が休校になる3月2日から塾生全員がオンラインで授業を受けることとなった。

 3月12日前後になると、全国的に休校措置の解除を検討する自治体が増えてきたことなどを鑑みて、一度通塾を再開することを決定した。

 しかし、事態は急変し、学校の休校は継続されることになった。

 そこでlevenは、通塾を停止し、25日から開始する春期講習を前倒しして、3月16日から毎日生徒がオンラインで授業を受けられるようにした。

 levenに通う生徒の保護者は共働きがほとんどで、休校中の子供の面倒を見るのが難しい人が多い。その中で、levenが数時間でもオンラインで授業を行うことで、授業だけでなく、遠隔での見守りサービスのようなものとしても、保護者から好評を得ている。

最優先すべきは命

 levenに通う生徒は、所在地の武蔵野市だけでなく、三鷹市、西東京市からも通ってくる。4月に入ると、この3つの自治体が、休校を延期するところと再開を検討するところに分かれた。武蔵野市は再開することを通達したが、levenはオンライン授業を続けた。

「まず何よりも優先すべきことは命です。感染のリスクが一つでもあれば、通塾させないと決めていました」と、須藤一紀氏は語る。

 その後、武蔵野市は授業再開を撤回。自治体のスタンスに振り回されることになったが、levenはブレなかった。

 須藤氏は、今回の事態を生徒たちにとって生きる上で大切な学びの機会だと言い、塾名に込められた想いを体現する。

「生きていく上で、どうしても避けられない事態があります。もちろん、今回のようなことはない方が良いですが、残念なことに起こってしまいました。であるならば、それに立ち向かうことで、学ぶものは多いと考えています」

 levenは、保護者との連携も密に取っている。2月下旬からこれまでに、ほぼ1週間に一度のペースで計7回の通知をしており、状況の変化や国、自治体の動向を踏まえながら、最適な方法を提示した。5月以降もオンライン授業を計画している。

今回の経験をビジネスチャンスに繋げる

 levenは、LINEなど身近なもので、オンライン授業の形を整えた。これは他塾にとっても参考になるかもしれない。

 しかし、全てがうまくいっているわけではない。課題としては、オンライン授業を進めるにあたり、どうしてもハード面で生徒一人ひとりの環境に差異が出てしまう。現状、保護者のスマートフォンやパソコンを使っている生徒もおり、ネット環境によってはラグが発生している場合もある。

 そのため、現在、levenはスペックを一律化したタブレット端末等を生徒に貸し出すための準備を進めている。その上で、ビジネスとしても一つの方法論をこの機会に作っていく。須藤氏は最後にこう語った。

「今、通ってくれている子供たちの安全のために、通塾をさせないで成立させられる塾のスタイルを作っていくことが、まず前提にあります。その上で、今回の経験を無駄にはせず、新型コロナウイルスが収まった後のビジネスチャンスに繋げ、私たちの塾のあり方として広めていきたいと考えています」

 2020年3月、そして4月と生徒たちは学校での授業を受けることができなかった。9月に学校再開という可能性も大いにある。この間の学びの遅れは一体どうするのか。もちろん授業のケアとともに生徒達の心のケアも必要だ。教育の灯火を消してはならない。

■学習塾leven(武蔵野市)
https://leven.jp

さいたま市の小中学校、入学式中止を前日に発表 市教委

 4月7日、さいたま市教育委員会は記者会見を行い、新型コロナウイルスの特別措置法に基づく「緊急事態宣言」が出されることを受けて、8、9日に予定していた市立小中学校などの入学式を中止すると発表した。式典を中止し、当日は入学に関する事務手続きや教科書や体操着の配布などのみとする。また、予定していた休校期間中の登校日の見送りも検討している明らかにした。
 特別支援学校も休校となる予定だが、保護者の仕事の関係や子どもの預かり先がない場合については、これまでどおり登校を認める方向。
 これまでさいたま市教育委員会は、感染予防の対策をとり、短時間での入学式を行う予定で進行していたが、埼玉県が新型コロナウイルスの「緊急事態宣言」の対象となったことから、急遽対応を見直した。緊急事態宣言の発令が固まった6日以降、保護者から中止を求める電話が相次いだことも要因としている。

「学習塾事業者における新型コロナウイルス感染症対策の指針について」学習塾協会が発表

 安倍内閣総理大臣より、東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、兵庫県、福岡県を対象地域とする緊急事態宣言が発令を受け、公益社団法人 全国学習塾協会(安藤 大作 会長)は4月7日「学習塾事業者における新型コロナウイルス感染症対策の指針について(第3報)」を公表した。

 内容は引き続き「新型コロナウイルス感染症対策ガイドライン(第1版)」を尊守し、クラスターが発生しやすい傾向ののある「密閉空間」、「密集場所」、「密接場面」の「三つの密」が重なる状況を作り出さないよう努め、事業所内の衛生管理の徹底すること。

 一方で、新型インフルエンザ等対策特別措置法における緊急事態宣言が行われた場合、対象地域の学習塾は、通塾を要する対面授業等を最大限控えて、オンライン授業を行うなど、各都道府県知事の休校等の要請に応じる必要がある。


<地域の状況に応じた対応方法>

①緊急事態宣言が行われた対象地域

 各都道府県知事によって、事業所の停止(休校)等の要請があった場合は、これに応じる必要がある。


②それ以外の地域

 ①の状況も考慮していただき、ガイドラインに則り、子供たちの健康・安全を第一に考えた対応が求められる。

 なお、新型コロナウイルス感染症対策ガイドラインについては、近日中に第2版を公表する予定。

学童クラブペンタスKIDS 小学3年生までの児童を対象に無料預かり

 株式会社サクシードが運営する学童クラブペンタスKIDSは、新1年生から3年生までの児童を対象に4月20日まで無料で預かると発表。
 横浜にある学習塾と習い事がセットになった学童クラブ「ペンタスKIDS」(横浜市都筑区茅ケ崎中央3-25 aune港北B102)は、横浜市の小学校が4月20日まで休校を延長したことを受け、居場所がない、1人で留守番させているのが心配、などの声に応えるため、無料で児童を預かると決めた。期間は、4月20日の平日7時30分から19時まで。対象は、新1年生から3年生まで。午前中は、学習時間となり、児童に勉強道具を持参してもらう。用意できない場合はプリントでの対応となる。午後は、運動、読書、ボードゲーム、外遊びなどをして過ごす。昼食は、お弁当を持参だが、おやつは無料で提供される。また、保護者が送り迎えできる場合に限るとしている。定員の関係上、先着順となり、希望者は電話での申し込みが必要だ。

追手門学院大学入試志願者数8年連続増加

 追手門学院大学(大阪・茨木市、真銅 正宏 学長)の2020年度一般入試(2020年度入学者対象の入試)の志願者数が確定し、公募制推薦入試等、昨年実施した入試と合わせた総志願者数は28,990人と、前年の総志願者数を1,306人上回り(対前年比104.7%)、8年連続で志願者が増加した。
 一般入試だけをみても18,030人と前年を2,232人上回り、教育情報会社の大学通信のまとめによると総志願者と同じく8年連続で志願者が増加した。

 本学では志願者が増えたことについて、①2019年4月に開設した1年次生全員が学ぶ新キャンパス・茨木総持寺キャンパスの開設、②新教育コンセプトWILの下、学生の主体的な学びを促す教学改革の進展や就職支援の充実に対する高校・受験生からの評価の向上、③入学定員の拡大および入試制度の見直しに加え、④大都市圏大規模校の入学定員の厳格化運用(合格者数の減少)に伴う中堅校人気の上昇といった外部環境を要因として考えている。

新型コロナウイルス感染拡大により、休校延長 千葉・兵庫・愛知・山梨

■千葉県 4月末まで県立全学校、休校延長
 千葉県の県立学校は3月上旬から休校が続いている。千葉県は、4月2日に香取・海匝地区を除き、6日から新学期を再開すると発表していたが、千葉県内や東京都内で、感染者数が急激したことを踏まえて、5日に県立全学校の休校を4月末まで延長すると方針を変更した。6日の始業式、7日以降の入学式は規模を縮小して行い、6日からの部活動解禁は取り止める。
 県教委は5日、全県立学校に4月中の休校を文書で通知。休校中の自宅学習方法については6、7日に登校した際に伝える。県立学校は全160校で、うち高校は122校、36校が特別支援学校、2校が中学校。
 特別支援学校については、保護者と相談し、生徒の受け入れを検討するという。

■愛知県 県立高校と特別支援学校の臨時休校措置、4月19日まで延長
 4月7日より再開予定であった県立高校と特別支援学校の臨時休校措置を19日まで延長すると、4月6日の記者会見で愛知県の大村秀章知事は、発表した。感染者の増加などを踏まえ、休校延長を決めた。
 知事は、小中学校についても市町村教育委員会を通じて同様の対応を求めたことを明らかにし、今後も状況によってはさらに延長する可能性もあると説明した。

■山梨県 県立高校と特別支援学校の臨時休校 4月19日まで延長
 5日の記者会見で、山梨県の長崎幸太郎知事は、県立高校と特別支援学校の臨時休校を19日まで延長すると発表。感染経路不明の感染者数が増加したことを踏まえ、交通機関を利用する高校生のリスクの高いことから延長に至ったと述べた。

■兵庫県 県北部の一部地域を除いて県立学校休校措置 4月19日まで延長
 4月6日、兵庫県井戸敏三知事は、8日に再開予定だった県立学校について、県北部の一部地域を除いて19日まで休校措置を延長すると発表。知事は、再開を強行するより見直した方が適切と判断したと延長の理由を語った。

「シンクシンク」のワンダーラボ、毎日10分のプチワンダータイムを配信

 子ども向けアプリ教材開発・運営などを行うワンダーラボ株式会社(旧:花まるラボ)(東京・文京区、川島 慶 代表取締役)は、新型コロナウイルスの影響で休校延長が続く現状に鑑み、平日、毎日10分程度の教育動画(プチワンダータイム)を無料配信することを発表した。

動画掲載先:
https://education.hanamarulab.com/2020/04/06/wondertime

エドベック 学校・民間教育機関向けライブ授業配信システムをリリース

 株式会社エドベック(神奈川・横浜市、バジル・トンクス代表取締役社長)は、新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で臨時休校やその他の事由で十分な教育機会・教育サービスを提供できない学校法人、民間教育機関に向けて、クラス管理や教材・宿題の送受信が可能なライブ授業配信システムVLearner(ブイラーナー)の提供を開始する。VLearnerは、オンラインにて、クラスのスケジュール設定、教材・宿題の配信・受信、また、Zoom Video Communications, Inc.の提供する法人向けのWeb/ビデオ会議ソリューションZoomと連動して、ライブ授業の配信を可能とするパッケージサービス。当サービスを用いることで、遠隔地から安全で継続的な教育機会・教育サービスの提供が可能となる。

【VLearner(ブイラーナー)の主な機能】

・クラスと受講生の登録・管理
・出欠席の記録
・教材の登録・配信
・宿題の配信・提出データの受信・共有
・ライブ授業配信

■正式名称 :VLearner(ブイラーナー)
■仕様   : ウェブサービス(ライブ配信はZoomを使用
■商品詳細 : https://edvec.co.jp/vlearner/vlearner_p1.pdf

Jリーグ NPB 開幕は更に延期の方向

 Jリーグと日本野球機構(NPB)が合同で設置した「新型コロナウイルス対策連絡会議」の第5回会合が4月3日開かれ、4月末を目指すとしていた再開日を、それぞれ5月以降に延期する方針を決めた。

 サッカーJリーグは公式戦の再開を、J3:4月25日、J2:4月2日、J1:5月9日からと開催規模を踏まえて段階的な再開を目指していたが、J1神戸の選手らに感染者が出ている。対策連絡会議で感染症の専門家から「感染の局面が変わり、再開の時期はできるだけ後ろにずらすべきだ」と提言を受けた。
 村井満チェアマンは「今のスケジュールを実行に移すのは非常に難しいという認識を持っている」と語った。

 プロ野球は4月24日の開幕を目指していたが、3月26日に阪神の3選手の感染が判明した。阪神は全選手が自宅待機となっており、パ・リーグの複数球団感染拡大防止のためがチームとしての活動を休止している。
 斉藤惇コミッショナーは「残念ながら状況は大変厳しく、延長は覚悟しないといけないと思っている」と語った。プロ野球は4月3日午後の代表者会議で開幕の再延期を決める見通し。

 この日の会議、会見はともにウェブ会議システムを利用して行われた。