巻頭言
京電力福島第一原子力発電所の過酷な事故被災地域へ行ってきた。被災後2年を振り5度目の訪問だ。定点観測を行いながら、復旧、復興の様子を確かめている。
2年振りということもあり、復旧は格段に進んだように映る。富岡町や浪江町では全域ではないが避難解除が進み、住民が戻り始めている。国道114号線が通れるようになり、福島市へ行く時間が半分以下になった。楢葉町では町役場近くの山の上に巨大な体育館「ならはスカイアリーナ」や野球場などができていた。
このように復旧は進んでいる。しかし、避難期間が相対的に短かった楢葉町では住民の半数以上が戻ったが、富岡町や浪江町では1割にも届かない。しかも、もうあまり増えないであろう、と戻った住民が言う。どこでも復興公営住宅は空いている。避難期間が長いと、避難先での生活が定着し、特に子供はそこの学校に慣れ、友達もできる。
楢葉町にできたショッピングセンター内の施設は、日曜休みの店が多い。原発廃炉工事などに従事する人たちが主たる顧客だからだ。
富岡町にあった巨大な除染等廃棄物の破砕選別処理施設は解体され、各地に野積みされていた除染廃棄物を入れたフレコンバックが見当たらなくなっていた。まるで原発事故などなかったかのように。
秋にはこれも定例になっている三陸津波被災地を訪問する。陸前高田は街の中心地が全壊した。しかし、そこにあった学習塾は仮設校舎で授業を再開している。 学習塾よ永遠に!
(如己 一)
目次
- 10 CatchUp01 エデュケーショナルネットワーク
- 大学入学共通テスト対策ツールがついに登場!
- 12 教員フォーラム Teacher 3.0-beyond FORUM
- ~人生100年時代における教育論~
- 16 挑む私学 京都成章高等学校
- 子供に自由を与え自立心を養う
- 19 目次・巻頭言
- 20 NEWS ARCHIVES
- 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
- 45 【特集】塾長の一冊
- 66 HOT TOPICS①
- 速読のSRJ 春季定例研修会で新しい取り組みを発表
- 66 HOT TOPICS②
- 授業力を磨き上げた猛者が火花を散らす
- 72 Special Report②
- 私塾界リーダーズフォーラム2019
- 84 教育サービス業界 企業研究(80) JFRこどもみらい株式会社
- 87 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(306)
- 88 疾風の如く(120)
- 学んだ先が見える塾 まなびのさき(京都府)
- 代表 清水 大樹さん
- 90 好機到来(51)
- すばる進学セミナー
- 塾長 中許 順也さん
- 92 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(74)
- 94 白書界隈徘徊話(52) 西村克之
- 96 自ら動き出すチームにする方法(58) 中谷彰宏
- 98 塾の家計簿(26)
- 100 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(72)
- 101 芸術見聞録(72)
- 102 ぼくの幼児教育考(13)
- 103 塾長の机
- 104 為田裕行の「教育ICT行」(52)
- 105 1981(4)
- 106 Communication Risk Management(新連載)
- 107 Opinion from School(新連載)
- 108 林明夫の「歩きながら考える」(167)
- 110 新・授業改革を目指して(110) 石川幸夫
- 112 私塾界インサイト(17)
- 116 咲かせよ桜(54) 小林哲夫
- 120 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(74)
- 122 論点2019(7) 夜間中学
- 126 編集後記
- 128 Book Review
- 130 塾長のためのガジェット講座