Archive for: 9月 2017

「国立大付属校、入試テスト偏重是正を」 文科省会議

文部科学省の教員養成系の国立大学の在り方を考える有識者会議は8月29日、国立大付属学校に学力テストに偏らない多様な入学者選考を導入するよう促す報告書を公表した。教員養成系国立大の付属校は教育や研究のために設けられており、本来は貧困家庭の子供や地方の複式学級に通う子供など、多様な子供の教育に成果を還元する必要がある。しかし現状は、付属校には学力の高い児童生徒が集まっている。そこに教育・研究の成果が十分に公立学校に還元されていないとの批判があったことも事実である。

福井県立大の骨まで食べられる干物

福井県立大学は福井県小浜市の特産品である、魚のしょうゆ干し焼きのレトルト加工品を開発した。商品名は「骨まで食べられるおばま醤油干し焼き」。レトルト加工により骨まで柔らかくなり、ハタハタは常温で半年程度保存できる。同市にキャンパスがある海洋生物資源学部の講義の一環で学生が試作したものを、市の第三セクター、まちづくり小浜が商品化した。現在は同市の道の駅で販売するのみだが、ハタハタのシーズンである冬場にかけて、ネット販売を含め、まずは年間3000袋の販売を目指す。価格は1袋2匹入りで400円。

横浜市立大データサイエンス学部  18年スタート

神奈川県横浜市金沢区に本部を持つ横浜市立大学は2018年4月、ビッグデータの解析・活用を専門的に学ぶ「データサイエンス学部」を新設する。定員は60人。首都圏の国公立大学でデータサイエンスを主に扱う学部は初めてだ。既存の統計の処理にとどまらず、質の高いデータの取り方や行政が持つオープンデータの活用など、社会課題の解決に向けた人材の育成を目指す。

7月消費支出0.2%減

総務省が8月29日に発表した7月の家計調査によると2人以上世帯の1世帯当たり消費支出は27万9197円で、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比0.2%減だった。昨年7月にリフォームが好調だった反動のほか、塾や予備校の夏期講習代の支払いを6月に済ませる動きがみられた。カツオやマグロなど魚介類の値上げで消費者が購入を控えたことも影響した。

月刊私塾界2017年9月号(通巻437号)

巻頭言

夏期講習の生徒募集、そしてその9月継続は如何でしたでしょうか。間もなく年間で最も多くの生徒を抱える時期。同時に勉強の秋を迎える。入試本番に向け、準備怠りないことと拝察する。
 本誌8月号「未之知也」文部科学省初等中等教育局教育課程課長(取材当時)合田哲雄氏へのインタビューを読まれた感想や如何に(後編は今号に掲載)。
 20年度から順次導入される新学習指導要領について、読者諸兄は熟知されていると思われる。それに関する知識、抱いているイメージに比し、課長の発言はどのように映っただろうか。
 筆者には驚きを禁じ得ない内容であった。
 新学習指導要領にあるプログラミング学習やアクティブ・ラーニング等々に関する受止めとの差異である。筆者はこれまで、それら導入について、00年から始まった「総合的な学習の時間」開始時のデジャヴュを見ているように思えていた。お上からお達しはするが、具体的な方法は現場の創意工夫に任せる、と。幸い、現場教師の努力で乗り越えた。その結果は、PISAやTIMSSで示された。
 新学習指導要領を熟すのも現場任せに映っていた。
 しかし、課長発言は全く異なる。用意周到に準備されている。また、現場教師、管理職、地域住民へも、今後丁寧に説明していく、と言う。そうであれば、心配は杞憂に終わる。そう願いたい。
 然るに、新学習指導要領導入に対する準備や如何に。文科省の動向を注視しつつ、ゆめゆめ準備を怠ること勿れ。

(如己 一)

目次

  • 8 CatchUp01 株式会社FCEエデュケーション
  • 先生が変わる! 生徒が変わる! 塾が変わる!アクティブラーナーを養成する新プログラム
  • 10 CatchUp02 株式会社興学社
  • AIを搭載した教材Qubenaの有効性に迫る
  • 12 CatchUp03 株式会社アレック
  • 脳が生み出す学習意欲に目を向け、学習効果や意欲、集中力を強化する「セレンブレイン」とは?
  • 14 CatchUp04
  • ジェムスクール地域のために最高の教育環境をつくる
  • 16 挑む私学 目白研心中学校・高等学校
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 45 【特集①】株式公開塾の2018年2月・3月期第1四半期決算を読む
  • 54 【特集②】手を打たずして成長はナシ 塾経営の新潮流を捉える
  • 60 Special Report
       探究学習の可能性と国際バカロレア(ⅠB)について語るシンポジウム

  • 64 TOP LEADER Company
       株式会社臨海
       教育とは共育。生徒の成長が、また講師を成長させる。

  • 71 CatchUp05 FLENS株式会社
       小学部の新たな魅力作りにFLENSを活用

  • 76 新世紀幼児教育考
       「AI時代」に必要な幼児教育とは?

  • 80 教育サービス業界 企業研究(59) ウェブリオ株式会社
  • 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(284)
  • 84 疾風の如く(98)株式会社 パクスジャポニカ(大阪府)代表取締役 足立 将一さん
  • 86 好機到来(29)個別指導玉川キッズ  代表 山口 さち子さん
  • 88 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(53)
  • 90 白書界隈徘徊話(30) 西村克之
  • 92 自ら動き出すチームにする方法(36) 中谷彰宏
  • 94 陥穽葉書(6)
  • 96 もしも科学の視点が塾であったなら(4)
  • 98 塾の家計簿(4)
  • 100 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(50)
  • 101 芸術見聞録(50)
  • 102 高校生からの子育てハイウェイ(29)
  • 103 塾長の机
  • 104 為田裕行の「教育ICT行」(30)
  • 106 新・授業改革を目指して(98) 石川幸夫
  • 108 林明夫の「歩きながら考える」(145)
  • 110 塾悟性論(6)
  • 112 咲かせよ桜(33) 小林哲夫
  • 116 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(53)
  • 118 論点2017(9) 肩透かしに終わるか、「フリースクール等に関する検討会議」
  • 122 編集後記
  • 124 Book Review
  • 126 塾長のためのガジェット講座