Archive for: 11月 2016

ベネッセの成長戦略

ベネッセホールディングスの安達保社長は「配当方針を見直し、成長を優先する」と減配を示唆した。2014年に発覚した顧客情報漏洩事件の影響で最終赤字に陥っても、11年3月期から続く年95円の配当を維持してきた。今期も据え置く考えだが、来期は業績が回復しても減配する可能性があるといい、「全く新しい事業の発掘に資金を使う」という。米買収ファンドのカーライル日本法人会長から転じただけに、必要とあらばM&Aにためらいはない。「教育、介護に並ぶ第3の収益源を育成したい」と成長戦略に意欲を見せる。

伝統ある英国教育をパブリックスクールから大学まで Tazaki財団 奨学金制度を立ち上げ

外資系や海外転職を支援するジェイエイシーリクルートメント創業者の田崎忠良氏が設立した財団は、英国留学を志望する高校生に5年間で約4000万円を支援する奨学金制度を立ち上げる。返済は不要。オックスフォード大学やケンブリッジ大学など名門大学への進学を促す。2年間のパブリックスクールと大学学部生3年間の学費や生活費を支援し、応募資格は東京都内の国公立高校に通う16~17歳の高校生が対象。応募した高校生の中から英語力などを考慮し、第一次選考20名、最終選考は3名~5名となる。
http://tazakifoundation.or.jp

給付型奨学金は「高校が推薦で」 文科省のチーム

給付型奨学金の制度設計を議論する文部科学省の検討チームは11月7日、各高校が対象者を推薦する形式が望ましいとの考え方を固めた。これまでは一律の成績基準を設ける案を検討していたが、高校の多様な実態を踏まえ、成績や意欲、課外活動などを総合的に評価する。大学入試の指定校推薦制度のように、各高校に一定数を割り振る方向で検討している。

中国電力エネルギア総合研究所調査 カープ優勝による経済効果 広島で340億円

中国電力エネルギア総合研究所は11月8日、プロ野球球団、広島東洋カープのセ・リーグ優勝や日本シリーズ進出に伴う広島県での経済効果が340億円になるとの試算を発表した。2015年に比べ92億円増え、09年にマツダスタジアムが完成してからの経済効果として最高。このうち百貨店の優勝セールやパレードなどによる効果は41億円だった。

パリ協定発効 COP22始まる

2020年以降の地球温暖化対策の国際的な枠組み「パリ協定」が11月4日発効し、7日にモロッコで国連気候変動枠組み条約の第22回締約国会議(COP22)が始まった。「低炭素・脱炭素経済」への移行を促すパリ協定は企業活動のあり方を根本から変える。エネルギーや消費財、IT(情報技術)など欧米大手は商機になると位置づけ、技術の共同開発や、取引先も巻き込んだ再生エネの採用など改革に積極的に取り組んでいる。

ゲストハウスやホステル「簡易宿所」に商機あり

「アンド ホステル」、「「ファーストキャビン」、「BOOK AND BED TOKYO」など全国で雑居ビルを改装しゲストハウスやホステルと名乗る宿泊施設として開業する動きが相次いでいる。法律上は「簡易宿所」と呼ばれる施設。ビジネスホテルより低料金で、従来型のカプセルホテルより快適な空間を提供でき、節約志向の出張者やインバウンド(訪日外国人)のニーズをつかんでいる。投資回収がしやすくなっていることも追い風だ。

リニア「南アルプストンネル」建設計画 “最難関”手探りスタート

JR東海は11月1日、リニア中央新幹線の「南アルプストンネル長野工区」(8.4キロ)の安全祈願・起工式を長野県大鹿村で行い、平成39年の開業に向けて県内初の本体工事に着手した。周辺住民にはなおもトンネル掘削や工事車両が環境、生活に及ぼす影響を懸念する声がくすぶり、一部住民は強硬に反対する。リニア計画で技術的にも、そして地元対策でも“最難関”とされた工事が手探りのスタートを切った。

「結婚したくない」若者、17.8%に増加

国立青少年教育振興機構(東京)の調査で11月2日、「結婚したくない」と考える若者が増えていることが分かった。結婚したくないと答えた20代の未婚者は2015年に17.8%で、08年の前回調査から7.7ポイント上昇。逆に「早く結婚したい」割合は下がり、若い世代の結婚願望の低下を裏付けた。調査は15年12月、20代の未婚者約1600人を対象に実施。08年の調査も同規模だった。15年の調査で「結婚したくない」と答えたのは男性が08年比9.7ポイント高い21.6%、女性が5ポイント高い12.9%。男性の上昇が目立つ。

ひまわり9号、H2Aロケットで打ち上げ

三菱重工業と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は11月2日午後3時20分、気象庁の気象衛星「ひまわり9号」を搭載したH2Aロケット31号機を種子島宇宙センター(鹿児島県)から打ち上げた。順調にロケットが飛行すれば、衛星は午後4時前に予定されている軌道に投入される。ひまわり9号は現在運用中の8号と同型で、バックアップの役割を果たす。運用中の衛星に万が一トラブルが発生しても、途切れることのない安定した観測体制を整えるのが目的だ。

サマデイがウェブ入試、“課外活動”ポータルサイト、英語学習AIに関する3つの新しいサービス提供を開始

サマデイグループ代表で日本アクティブラーニング協会の相川秀希理事長

サマデイグループ代表で日本アクティブラーニング協会の相川秀希理事長

教育コンサルティング、システム開発事業を行う株式会社サマデイ(東京・千代田区、相川秀希代表)は11月7日、私塾界が主催する「教育ICTカンファレンス」で3つの新しいサービス提供を開始すると発表した。今回発表したのは、1つ目が日本の大学のためのWEB入試コンソーシアム「Universal College Application Asia(UCA ASIA)」の設立、2つ目が学生のための“課外活動”ポータルサイト「World School(ワールドスクール)」をオープン、3つ目がウェブリオ株式会社(東京・新宿区、辻村直也代表)との協働による、学修ポートフォリオ「Feelnote」上でのAI(人工知能)自動英語添削搭載だ。

 

ApplicationsOnline代表でUniversal College Application創設者のDr. Joshua J. Reiter

ApplicationsOnline代表でUCA創設者のDr. Joshua J. Reiter

「UCA ASIA」は、ハーバードやプリンストンといった、アメリカの名門大学が参加している共同入試コンソーシアム「Universal College Application(UCA)」のシステムを使って、新たにアジアの大学のための「UCA ASIA」を設立し、メンバー大学の募集を開始しするもので、サマデイと米ApplicationsOnlin社の提携により、日本の大学が日本語でも受け付けられる願書出願プラットフォームが誕生した。

 

「World School」は、国内AO入試、海外入試、多面的・総合的評価型入試、就職活動でも重要となる「課外活動」を見つけられる学生のためのポータルサイトで、学生が「キーワード」や「開催地」など、様々な検索条件で教室外の学びの場を無料で見つけられるサービス。

 

ウェブリオ株式会社の辻村直也代表取締役

ウェブリオ株式会社の辻村直也代表取締役

オンライン総合辞書「weblio」を提供するウェブリオとは、教育分野におけるAIの活用に向けての両社の協働事業の一環として、ウェブリオが開発する英語学習AIを、サマデイが開発するオンライン学修ポートフォリオサービス「Feelnote」に搭載するための取り組みを開始する。