文化審議会は11月18日、山岳信仰遺跡「英彦山」(福岡県添田町)など11件を史跡に、「勝山恐竜化石群および産地」(福井県勝山市)など2件を天然記念物に指定するよう、松野博一文部科学相に答申した。近く答申通り告示される。「横山大観旧宅および庭園」(東京・台東)は史跡と名勝の両方に指定される。このほか、四国山間部の「奥内の棚田および農山村景観」(愛媛県松野町)を重要文化的景観に選定し、大正初期に造成された「松田屋ホテル庭園」(山口市)など2件を登録記念物にするよう答申した。
札幌市に昨年開校した市立札幌開成中等教育学校。2年(中学2年)の理科の授業で、生徒たちは1台ずつ貸与されているiPadを使って調べる。同校は1クラス26~27人の少人数制で、授業は1コマ100分間。定期考査はなく、各自が調べたことを論文やポスターの形にした「成果物」などで評価される。全国の公立中高一貫校で初めて、海外の大学入学資格が得られる「国際バカロレア(IB)」の候補校にもなり、IBのプログラムに沿って1~4年(中1~高1)の4年間、課題探求的な学習を重ねる。中高一貫の連続性を生かした取り組みだ。
千葉県立東葛飾中学高校は週末や夏休みを中心に、大学や博物館と連携して、教科の枠組みを超えて学ぶ「東葛リベラルアーツ講座」を開く。今年度は「広告ってなんだ?」「流星群の力学」「イスラームを感じる」「首都直下地震について考える」など、60を超える講座を予定。座学や街に出てのフィールドワークなど様々な内容で、中高生が一緒に学ぶ。探究心や広い視野を育むのが狙いだ。
「学習塾京進」や「個別指導スクール・ワン」などを展開する教育サービス大手の株式会社京進(京都市下京区、白川寛治代表)は17日、産業界労使・学識経験者からなる「~生涯活躍と働き方改革を実現する運動~ワーク・ライフ・バランス推進会議」(事務局:公益財団法人 日本生産性本部)が主催する「第9回 ワーク・ライフ・バランス大賞」において「奨励賞」を受賞した。
同社は、多様な人材が活躍できる企業をめざし、2002年より定時退社キャンペーンを展開し、従業員の意識改革により早く退社できる風土・体制づくりを実施してきた。また、グローバル視点を養う風土づくりとして、海外での異文化体験を図るよう、勤続10年ごとに連続10日間の連続休暇と旅行券支給などで推進を強化。社員満足度(ワークライフバランス項目)が継続して改善したという。
同大賞は、ワーク・ライフ・バランスの推進にあたり優れた成果をあげている、または地域・社会に大きな貢献を果たしている企業・団体を表彰する制度だ。「ワークライフバランス推進会議」は、組織を中心としたワーク・ライフ・バランスの推進から個人起点でのワーク・ライフ・バランス実現を目指した新たな活動を進めている。07年から始まった同制度は、今年から特に中長期視点でのキャリア形成や働き方改革をはじめ、個人の様々な活動によるワーク・ライフ・バランスの実現を支援している企業や組織について、実効性ある先進的な取り組みを表彰している。
京進は「今後もワーク・ライフ・バランスの実現に向けた取組みを推進し、従業員一人ひとりがいきいきと働ける企業をめざす」としている。
東京家政大学附属中学校・高等学校(東京・板橋区、高木くみ子校長)では、人型ロボットのPepper(ペッパー)が受験生の個別相談をするユニークな取り組みをはじめた。10月22日、23日の2日間にわたって開催された同校の文化祭(緑苑祭)では、来年以降に中学校を受験する小学生と、高校を受験する中学生に向けて、ペッパーが各教科の学習方法などの個別相談に対応した。
ペッパーは同校の制服を着用して、生徒たちと会話したり握手をしながら交流した。個別相談では、ペッパーが話す学習方法を子供たちがメモを取り受験に備えた。ペッパーが話す内容は、生徒たち自身がプログラミングしており、「チーム家政」の一員として多くの来校者をおおいに楽しませた。