Archive for: 6月 2016

主権者教育94%実施 全国の高校、文科省調査

文部科学省は6月13日、選挙権年齢の「18歳以上」への引き下げを受け、全国の高校での主権者教育について初めて調査した結果を発表した。調査は今年4~5月、全国の国公私立の高校を対象に実施。定時制を含む6322校のうち、5966校(94.4%)が2015年度、3年生以上だった生徒に主権者教育をしたと答えた。具体的な指導内容(複数回答)は「公職選挙法や選挙の仕組み」89.4%、「模擬選挙」29.0%、「現実の政治的事象の話し合い」20.9%など。

ふるさと納税4.3倍1650億円 15年度

総務省は6月14日、「ふるさと納税」の2015年度の寄付額が1652億9102万円だったと発表した。14年度の4.3倍に増えた。自治体が寄付をした人に送る返礼品が充実。住民税などが減税される寄付の上限額が約2倍に上がったことなどで利用が広がった。ふるさと納税は寄付をすると寄付額から2000円を差し引いた額が住民税と所得税から差し引かれる制度。同省は全ての都道府県と市区町村、計1788団体に15年度に受け取った寄付額を聞き取り、集計した。

 寄付額を市区町村ごとにみると、宮崎県都城市が42.3億円で最多だった。静岡県焼津市(38.2億円)、山形県天童市(32.2億円)、鹿児島県大崎町(27.2億円)が続いた。全国の寄付の件数は3.8倍の726万件だった。

小学生の小遣い、高学年は月898円 「毎月」は41%

小学生がいる家庭のお金の実態を、博報堂こそだて家族研究所が調査してまとめた。月々のお小遣い平均額は、低学年(1,2年生)で507円、中学年(3,4年生)で648円、高学年(5,6年生)898で円。ただ、月々あげる家庭の割合は低学年で15%、中学年で29%、高学年でも41%にとどまった。お小遣いを、お手伝いのごほうびなどで「不定期であげる」家庭は、低・中学年で29%、高学年で24%。一方で、お小遣いではなく「必要なものをその都度買い与えている」家庭は低学年で57%、中学年で42%、高学年で35%だった。

 調査は3月、20~49歳の小学生の母親1428人を対象に初めて実施した。

コミュニティースクール、417増の2806校に

文部科学省の調査で6月11日、保護者や住民が学校運営に参加するコミュニティースクール(地域運営学校、CS)として教育委員会が指定した公立小中高校などが4月1日時点で2806校となったことが分かった。前年から417校増加した。青森、石川両県に初めて指定校が誕生し、CSがないのは福井県だけになった。2806校の内訳は小学校1819校、中学校835校など。CSは2004年度に導入された。中央教育審議会が昨年末に「全公立校が目指すべきだ」と答申。各教委に積極的な認定を求めている。

「狩猟学校」飯能で9月に学校

飯能市でシカやイノシシの加工品を製造・販売する「猟師工房」が、猟師を養成する「狩猟学校」を9月に開校する。猟銃の扱い方だけでなく、森の中でのサバイバル技術、獲物の解体・加工まで体系的に教えるプログラムで、受講生を募集している。狩猟工房には猟師5人が在籍。狩猟で得たニホンジカやイノシシを食肉やペットフード、アクセサリーなどに加工して販売している。有害な鳥獣を駆除する猟師は年々減っており、広く狩猟技術を学んでもらうことで新規参入を増やし、後継者を育てていきたい、と開校を決めた。

大修館書店社長「ルール違反、反省」協会会長辞任へ

大修館書店(東京)が自社の英語教科書を採用した高校に英語の問題集を無償提供していた問題で、同社の鈴木一行社長が6月10日、東京・霞が関の文部科学省で記者会見し、「ルール違反で深く反省している」と謝罪した。2月に就任した教科書協会(同)の会長職を今月中に辞任する意向も示した。東京や埼玉など5都県の公私立14校に問題集(1冊290円)計約1500冊を無償提供していたのは営業担当の社員3人。今年3~4月、都内の支店や営業所の在庫を持ち出し、高校の教員に直接届けたり、郵送したりしていた。

クラウド学習サービス「学研ゼミ」が事前登録を開始

幼児から高校生を対象に、〝熱中できるまなび〟のポータルサイト「学研ゼミ」(http://gk-zemi.jp/)が、7月1日にオープンする。それに先立ち、6月1日から登録受付を開始した。
7月1日から配信されるコンテンツは、無学年制のドリル学習コンテンツ「ワンダードリル」、6冊の辞典と学研ニューワイド学習百科事典が使い放題の「学研デジタル百科事典+(プラス)」、学研や提携会社のアニメーション、「理科の実験動画」、「逆上がりなどの体育動画」などが見られる「学研チャンネル」、「朝日小学生新聞・朝日中高生新聞」と協働し、学研オリジナル記事と合わせて毎日ニュースを配信する「学研ジュニア新聞 話したくなるニュース Powered by 朝日学生新聞社 × 学研」だ。これらは、すべて月額500円(税抜)で利用できる。

「ワンダードリル」のマップ画面

「ワンダードリル」のマップ画面

なかでも注目したいのは「ワンダードリル」だ。ゲーミフィケ―ションを採用し、ドリルの世界にキャラクターとして参加し、仲間と世界を冒険しながら学べるようになっている。トータルプロデュースは、チームラボが担当している。

学研デジタル百科事典+」のトップ画面

学研デジタル百科事典+」のトップ画面

これらに加えて、「宇宙ミッション体験」、「マンガ家体験」などの体験コンテンツ、あるいはスイミングスクールなど異業種とコラボレーションした協業コンテンツも提供される予定だ。これらは、アクティブラーニングを意識したものだが、協業者は、導線コンテンツとしての活用も目論む。
学習塾向けには、7月1日から「学研プライムゼミ」という大学入試対策の映像講義コンテンツを提供する。こちらは、ウイングネット社と協働し、同社のウイングネットを通して配信する。先に挙げたコンテンツの導入はもちろんこと、生徒の進捗度合の管理機能など学習塾での運用を想定したものが多数搭載される。

学研教育アイ・シー・ティーの北居誠也社長

学研教育アイ・シー・ティーの北居誠也社長

株式会社学研教育アイ・シー・ティーの北居誠也代表取締役社長は、「学研ゼミを使った教育ビッグデータの活用も想定している」と言う。そして、学研ゼミについて「学力を氷山に例え、見えている部分を3、見えていない部分を7とすると、我々はその見えていない部分も支援していきたい。そのために、学習記録や読書記録などのログも取ることが可能になっている」と語る。
10月1日には、キッズクラス、図書コンテンツなどを追加し、幼児もフォローした上でグランドオープンする予定だ。

スペースX、ロケット再利用 年内開始

米宇宙開発ベンチャーのスペースXは2016年中にロケットを再利用し、人工衛星などを打ち上げる商用サービスを始める。従来のロケットは使い捨てだが、ロケットを繰り返し再利用することで、打ち上げ費用を最終的に現在の100分の1に引き下げる目標を掲げる。これまで国家主導でコスト意識が薄かった打ち上げ事業の「価格破壊」の進展は、世界の航空宇宙産業の競争環境に影響を与え、宇宙関連の新たな事業開発を促す可能性がある。

NTT、セキュリティー事業を集約 新会社設立へ

NTTは6日、国内外で展開している情報セキュリティー事業を集約し、新会社を設立すると発表した。サイバー攻撃の脅威からセキュリティーへの関心が高まっている。グループで持つ人材や技術を集めて新たなサービスの開発を加速する。新会社は「NTTセキュリティ」(東京)。8月1日から事業を開始する。資本金は255億円で、NTTが全額出資する。ドイツと米国の子会社を統合するほか、NTTコミュニケーションズなどが持つセキュリティー関連のサービスを移管する。従業員は約1300人。

早稲田アカデミーが「Branded Shorts of the Year」アワードを受賞

虎ノ門ヒルズのアンダーズ東京で開催された第1回「Branded Shorts of the Year」のアワード授与式。第1回「Branded Shorts of the Year」のアワード授与式が、6月9日、アンダーズ東京(東京・港区)にて開催された。

Branded Shortsとは、アメリカアカデミー賞公認・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショートフィルムフェスティバル & アジア」(SSFF & ASIA)が、日本がアジアにおけるブランデッドムービー(企業などのブランディングの一環として制作された動画コンテンツ)の発信地となることを目指して、新たに立ち上げたプロジェクトのことだ。

「Branded Shorts of the Year ナショナルカテゴリー(国内)」を受賞した、早稲田アカデミーの村瀬厚・広告宣伝部次長。

「Branded Shorts of the Year ナショナルカテゴリー(国内)」を受賞した、早稲田アカデミーの村瀬厚・広告宣伝部次長。

そのSSFF & ASIAが定めた4つの視点(アイデア、ストリーテリング、シネマチック、エモーショナル)に基づき、ノミネートされた国内外のブランデッドムービー28作品の中から「Branded Shorts of the Year」が選ばれた。

「Branded Shorts of the Year ナショナルカテゴリー(国内)」を受賞したのは、早稲田アカデミー『「へんな生き物」篇』。

この作品は、まず母親の視点で子供の行動が映し出される。子供の行動は、母親には意味がわからず、奇妙にしか映らなかった。しかし、ある日子供が宇宙飛行士になると言う。そこから、同じ行動を子供視点で見てみると、奇妙な行動の謎がわかるような仕掛けになっている。

タイトルの〝へんな生き物〟に込めた想いついて、株式会社早稲田アカデミー広告宣伝部次長の村瀬厚氏は、「子供一人ひとりが大きな可能性を秘めた生き物だと思っています。それを応援し、見守るというのが、我々塾の仕事です。また、このムービーをご覧いただいて、子供たちを応援する気持ちを共有していただければ嬉しく思います」と、受賞の喜びを語った。

「Branded Shorts of the Year インターナショナルカテゴリー(海外)」は、ジョニーウォーカーブルーラベル『紳士の賭け事Ⅱ』(イギリス)が授賞。また、「Branded Shorts Special Recognition」(日本の動画マーケティングを牽引してきた企業に贈られる賞)には、ネスレ日本株式会社が受賞した。

「Branded Shorts of the Year」を主催するSSFF & ASIA代表の別所哲也氏。

「Branded Shorts of the Year」を主催するSSFF & ASIA代表の別所哲也氏。

授与式の最後に、SSFF & ASIA代表の別所哲也氏は、「子供の不可思議、そして大人の冒険心、様々なものが描ける。そして人の心を動かす。それがBranded Shortsです」と選考理由を話した。

当日は、授賞式の他、ネスレ日本によるショートフィルム活用事例やショートフィルム『Life is』(監督:レスリー・キー氏)の上映、「動画マーケティング」に関するパネルトークも実施された。

外部リンク:「早稲田アカデミー「へんな生き物」篇