Archive for: 4月 2016

月刊私塾界2016年5月号(通巻421号)

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巻頭言

スペースデブリ(space debris。宇宙ゴミ)なるものをご存知だろうか。
それは、役目を終えた衛星や打ち上げ時に使われたロケット本体の残骸などだ。デブリ同士の衝突で生まれた微細デブリもある。1㎜以下の微細デブリまで含めると、数百万とも数千万個とも言われる。
これらデブリが、早いものは秒速8㎞で地球を周回する。そして数々の衝突が起き、その速度から大きな被害が出ている。
その危険性があるため、アポロ17号(1972年)以来、人類は高度1000㎞を超える宇宙に有人ロケットを飛ばしていない。
スペースデブリを除去しようとする企業が現れた。「アストロスケール」である。世界初の試みをする日本人社長率いるベンチャー企業だ。技術者も大学や企業などから結集し、オール・ジャパンの体制で臨む。東京都墨田区の工場で初号機を製作中だ。2018年前半に打ち上げを予定する。
凄い企業があるものだ。
今年に入り、若手学習塾経営者に会う機会が増えた。成熟業界と云われる中、新たなチャレンジに挑む。教えない塾、完全無料の塾、タブレットだけで完結する塾などなど、実に多彩だ。対象も幼児からシニアまで。彼らの前職は、シリコンバレーで起業、大手外資系コンサルタント会社、ITベンチャーなど、これまでの業界人にはなかった業種であったりする。
まだまだ新たな商品、サービス、業態開発の余地が多いことを示している。是非、読者諸氏も奮起を。

(如己 一)

目次

  • 挑む私学 帝塚山小学校
  • CatchUp1 eisu group

change は chance。アクティブ・ラーニングの実践で、子供たちの未来を先導。

  • CatchUp2 河合塾マナビス

堅実なFC展開と巧みなマネジメント

  • CatchUp3 ノーベル学習館

創業56年の塾を変えた、入塾率9割を実現するコンテンツとは

  • Special Report

日本の学習塾が設立した
世界基準のインターナショナルスクール

  • 目次・巻頭言
  • NEWS ARCHIVES
  • 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 【特集】

塾経営におさえておきたい
教育用語集2016

  • HOT TOPICS  産官学民が一体となってICT教育について議論
  • 【TOP LEADER】

子どもたちに最高の影響を与えることが、私たちの仕事。
SHIMON GROUP
株式会社 東海プロセスサービス

  • 短期集中連載「自立学習」を超えて!(3) 山田徹雄
  • 教育サービス業界 企業研究(43) 株式会社ハグカム
  • 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(269)
  • 疾風の如く(82)

あずさ塾(京都府)
代表 飛田 梓さん

  • 好機到来(13) 国語専門塾「思鋭館」 代表 出雲 哲也さん
  • 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(33)
  • 白書界隈徘徊話(14) 西村克之
  • 自ら動き出すチームにする方法(20) 中谷彰宏
  • 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(34)
  • 芸術見聞録(34)
  • 高校生からの子育てハイウェイ(13)
  • クロスワードパズル「塾長の机」
  • 為田裕行の「教育ICT行」(13)
  • 新・授業改革を目指して(90) 石川幸夫
  • 林明夫の「歩きながら考える」(129)
  • 咲かせよ桜(18) 小林哲夫
  • 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(37)
  • 論点2016(5) 留学とはいうけれど……。
  • 編集後記
  • Book Review
  • 塾長のためのガジェット講座

訪日客、15年度2000万人突破 3月は過去最高の200万人

日本政府観光局は4月20日、3月の訪日外国人旅行者数が前年同月比32%増の200万9500人だったと発表した。単月としては過去最高で、初めて200万人を超えた。2015年度の訪日客数は初めて2000万人の大台に乗せた。観光庁が20日発表した1~3月の訪日外国人の旅行消費額は9305億円と前年同期比32%増えた。政府は3月に2020年までに訪日客数を4000万人にする新たな目標をつくった。インフラ整備などを通じて、訪日客の拡大に備える。

井山王座、囲碁初の七冠達成 十段を奪取

 囲碁の井山裕太王座(26)が4月20日、史上初の七冠を達成した。伊田篤史十段(22)に挑戦していた第54期十段戦五番勝負第4局に勝ち、3勝1敗でタイトルを奪取。王座、棋聖、名人、本因坊、天元、碁聖と合わせ、七大タイトルを独占した。井山王座は89年、東大阪市生まれ。12歳で入段してプロデビューした。16歳で全棋士参加棋戦を制し、20歳で名人を獲得するなど次々と囲碁界の最年少記録を樹立してきた。2013年には史上初の六冠となり、その後、四冠に後退したが、盛り返して、今回、七冠独占を達成した。

首相、衆参同日選見送り

安倍晋三首相は4月20日、7月の参院選に合わせて衆院選を実施する衆参同日選を見送る意向を固めた。熊本、大分両県で続く地震への対応や足踏み状態が続く景気テコ入れを優先する。政府高官は20日に連立を組む公明党幹部に「衆院解散はない」と伝達した。菅義偉官房長官は同日午前の記者会見で、同日選の可能性を問われ、衆院解散は首相の専権事項としたうえで「首相が『解散』の『か』の字もない、と言うことは、解散しないということだと思う」と指摘。これまでより強い表現で同日選の可能性を否定した。

手塚作品のモニュメント登場 豊島区東長崎駅

東京都豊島区と区民らでつくる「としま南長崎トキワ荘協働プロジェクト協議会」は、同区内の西武池袋線東長崎駅の改札口の前に「ジャングル大帝」に登場するレオとライヤのプラスチック製の像を設置した。台座部分を含め、高さは約1メートル80センチ、幅90センチある。近くの「南長崎スポーツ公園」にはトキワ荘に住んでいた漫画家、寺田ヒロオの作品「背番号0」を紹介するパネルを設置した。同駅は手塚治虫らが青春時代を過ごしたアパート「トキワ荘」の跡地に近く、『マンガの聖地としま』をアピールする。

国産ステルス機が初飛行

防衛省は4月22日、相手のレーダーに探知されにくい「ステルス」性能を持つ戦闘機の開発に向け、先進技術実証機「X―2」を初めて飛行試験した。愛知県営名古屋空港を出発し、約25分間かけて岐阜基地(岐阜県各務原市)に到着。米国、ロシア、中国に続き4カ国目となる。X―2は敵機のレーダーを吸収して反射を減らす材料を採用したり、レーダーが当たりにくい胴体形状にしたりしている。エンジンの噴射角度を自在に変え、高い運動性能を持つ。全長は14.2メートル、幅9.1メートルで機体は日の丸をデザインした。

待機児童解消へ大阪「特区」提案

大阪府と大阪市は待機児童対策として、府内市町村の保育士の配置や保育室の広さの基準を緩和する国家戦略特区の制度案をまとめた。「保育ママ」ら地域の人材を生かし、保育所や職員不足の解消を目指す。国は4月から、子の年齢や人数に応じて定める保育士の配置基準の3分の1までは、小学校や幼稚園の教諭資格などを持つ人で代替可能とした。大阪府・市はさらに、市町村の研修を受け、自宅などで子どもを預かる保育ママや保育士を補助する子育て支援員も活用できるように提案する。松井一郎府知事が近く、石破茂地方創生相に提案する。

マイナンバーカード、交付は申請の3割

マイナンバーを記載した「マイナンバーカード」の個人への交付が遅れている。4月17日時点で個人が手にした枚数は291万枚で、申請者の29.4%にとどまる。1~3月に交付手続きを管理するシステムで障害が起き、一部で受け取れない状態にあったことが響いている。カードは今までに988万枚の申請があり、953万枚は作製済み。ただ個人が役所の窓口に行っても管理システムなどの不具合で登録できず、結果的に受け取れないケースが相次いだ。

 マイナンバーは1月から社会保障や税金に関する手続きに使われている。申請者に12桁のマイナンバーや氏名が記載されたカードを交付する仕組みで、個人は身分証明書などとして利用できる。個人がカードを受け取る際には地元の役所に行き、窓口で暗証番号などの情報を全国共通の管理システムに登録する必要がある。

米大使館、日本の女子中高生にリーダー講座

米国大使館(東京)は6月末から、日本の女子中学生と女子高校生を対象に、リーダーシップをテーマにした無料講座を開催する。ミシェル・オバマ米大統領夫人のビデオメッセージを見たり、現役の女性外交官の講演を聴いたりして「リーダーシップを発揮しながら生きていく力」を身につけてもらうのが狙いだ。

 対象は13~18歳で、定員は30人。講座は計4回で10月まで行う。応募に英語力は問わず、同センターのホームページ上で、将来の夢などを書いた日本語の作文を二つ提出する必要がある。締め切りは5月7日。

報道の自由度、日本は72位 国際NGO

国際NGO「国境なき記者団」(本部・パリ)は4月20日、2016年の「報道の自由度ランキング」を発表した。日本は、対象の180カ国・地域のうち、前年より順位が11下がって72位だった。日本は10年には11位だったが、年々順位を下げ、14年59位、15年は61位だった。特定秘密保護法の施行から1年余りを経て、「多くのメディアが自主規制し、独立性を欠いている」と指摘した。世界的にも報道の自由は損なわれつつあるという。