Archive for: 2月 2016

公立校教員採用、倍率は低下

2015年度から全国の公立学校で働いている教員の採用選考状況を文部科学省がまとめたところ、受験者総数は約17万5千人、採用者総数は約3万2千人で、競争倍率は5.4倍だった。15年度の学校別倍率は小学校3.9倍(前年度比0.3ポイント減)、中学校7.2倍(同0.2ポイント減)、高校7.2倍(前年度比同じ)。都道府県・政令市別にみると、倍率が高かったのは鹿児島県の11.9倍、沖縄県の10.2倍など。最も低かったのは富山県の3.3倍で、大阪市が3.5倍で続いた。倍率は00年度(13.3倍)をピークに低下が続く。

「国語総合」を「現代の国語」「言語文化」の2科目必修に 文科省案

文部科学省は2月20日、次期学習指導要領の国語の在り方を議論している中教審のワーキンググループ会合で、高校国語の科目改定案を示した。現在は「国語総合」の1科目が必修だが新たに設ける「現代の国語」「言語文化」(いずれも仮称)の2科目を必修とする。

 「国語総合」は「読む」に重点を置いた内容だが、「現代の国語」では「書く・話す・聞く」ことも含め、実生活での国語の能力を高める。「言語文化」は古典や近代以降の文章を読むことを通じて、日本の言語文化への理解や関心を深めるとしている。

大学270校に改善要求 文科省

文部科学省は2月19日、新設された大学や学部などの運営状況を確認した2015年度の調査結果を発表した。対象となった大学など450校のうち、270校に改善を要求。このうち10校は、大学レベルの授業をしていなかったり、教員数が基準を下回ったりしたとして早急な見直しを求める「是正意見」がついた。是正意見では、びわこ成蹊スポーツ大(大津市)や福岡工業大(福岡市東区)に対し、英語などの授業が大学レベルにないとして「適切な内容となるよう精査」するよう要求した。

貧困子育て世帯率、20年で2.5倍

子育て世帯のうち収入が生活保護基準以下の割合は2012年で13・8%だったことが山形大学の戸室健作准教授の研究でわかった。1992年から20年間で2・5倍に急増した。18歳未満の子どもがいる世帯のうち、貧困状態にある世帯は92年で約70万世帯(5・4%)。これが12年には146万世帯(13・8%)になった。世帯数で倍増、世帯割合で2・5倍となり、深刻化する「子どもの貧困」を裏付けている。

認可外保育37%、国基準満たさず

厚生労働省は2月19日、児童福祉法に基づく都道府県知事などの認可を受けていない認可外保育施設で、健康診断や避難訓練などに関する国の指導監督基準を満たしていない施設が2014年度に37%あったことを発表した。6人以上の子供を預かる認可外保育施設は設置の際に届け出が義務付けられており、毎年立ち入り調査を受ける。都道府県が14年度に5343カ所を立ち入り調査したところ、37%の2007施設は国の指導監督基準を満たしていなかった。

〝生徒紹介〟をリデザインする『こうかんドリル』

岐阜県で進学塾「東進ゼミナール」を展開する株式会社東進(岐阜県美濃加茂市、飯田陸三社長)が、新たな発想の〝生徒紹介ツール〟として、『こうかんドリル』を電通中部支社と開発した。これまでの紹介ツールとは一線を画すこの『こうかんドリル』。その開発に至った経緯と狙いについて、東進の飯田裕紀取締役と、企画・制作を担当した、株式会社電通中部支社の田中陽樹・チーフ・アナリストと川瀬恭平・コミュニケーション・デザイナー、そしてアート・ディレクターの小島梢氏にお話を伺った。

 

『こうかんドリル』って何?

 ――『こうかんドリル』を作るきっかけはなんだったんでしょうか?

飯田裕紀氏

飯田裕紀氏

飯田 以前から、東進ゼミナールの紹介キャンペーンを充実させたいと考えていました。その上で、弊社の理念である「成長と感動」をどのような形で表現するか、ということを電通さんと一緒に考えることから始まりました。

――最初からこの形になったのですか?

川瀬恭平氏

川瀬恭平氏

川瀬 アイデアの発想は小島から出ました。ただ、プロモーションイベントをするのか、インセンティブキャンペーンにするのか、ツールにするのかを三人で話し合いました。

田中陽樹氏

田中陽樹氏

田中 最初は「紹介ツールを作りたい」というお話だったのですが、以前、塾生を増やす取り組みに、図書カードを配るといったインセンティブキャンペーンをされたことがあったそうです。ただ、「これだと他の塾との差がつけづらいし、東進ゼミナールらしさを出せるものはないか」と相談がありました。そこで、小島に相談しようと思い、翌週に打ち合わせ日時を設定したのですが、打ち合わせの日には原型となるモックを作ってきました(笑)。

――『こうかんドリル』は、塾だからこそ生まれた発想なんですか?

小島梢氏

小島梢氏

小島 そうですね。塾ならではのツールというのは、今まで他の塾でも見たことがなかったので、「塾でこういうことができたらおもしろいな」ということで提案させていただきました。

――『こうかんドリル』はどんなしくみなのでしょうか?

小島 小学生がやっているような交換日記をベースにしたものです。塾や学校では、先生から一方的に問題が出されて、それを解く、という関係性で成り立っている訳ですが、東進ゼミナールさんの理念に照らすと、もっとお互いに問題を作って出し合う、というところから入ってもいいのかなと考えました。その上で、『こうかんドリル』に問題を自分たちが作って、それを友達や家族や先生に解いてもらう、というしくみにしました。生徒が、問題を作る側に回るのもおもしろいな、というアイデアと重なったという感じです。

――赤鉛筆はどのような用途で入っているんですか?

小島 採点用です。自分たちで採点をしましょうと伝えています。採点の楽しみもあると思います。実際、赤字が秀逸だった子もいたり、先生ぶって書いている子もいました(笑)。

――どんな問題が出てくるか想定していましたか?

小島 本当に難しい問題を考えてくれる子もいましたし、逆にとんち的な発想で考えてくれる子もいるんじゃないかと想定していました。また、ドリルを真っ白にしている理由にも繋がるんですが、アート的な視点で、絵だけを描いている子がいてもいいじゃないかとか、デコレーションに凝ってくれる子がいたらおもしろいね、とか社内で話をしていました。

 

生まれた繋がり。秀逸なドリルには特別賞も授与

こうかんドリルの使い方を解説するポスター

こうかんドリルの使い方を解説するポスター

――『こうかんドリル』によって、どのような繋がりが生まれましたか?

小島 交換する相手は自由です。幅広い年齢層に使ってもらえるものとして提供しています。

飯田 「塾内に友達ができた!」と言う子もいましたし、親とやっている子が実は多くて、親と問題を出し合うなかで、親子関係のコミュニケーションも生まれています。

田中 生徒と先生のコミュニケーション作りのきっかけにもなっているようです。塾長もされていて、塾長と話すきっかけって、普段はそんなにないと思うんですが、そういう新たなコミュニケーション手段にもなっていると思います。

――『こうかんドリル』がどのように生徒の紹介に繋がるのでしょうか?

飯田 学校の友達ともやってもらっているので、そこで、東進ゼミナールってそんなおもしろいことやっているんだ、という口コミに繋がる。そうすると「もっとやりたい!」という友達も出てきて、「それなら東進ゼミナールで一緒にやろうよ!」という流れが生まれています。

――すでにそれで入塾した生徒さんもいるんですか?

飯田 試用版でまだ1周りしかしていませんが、それがきっかけで入塾してくれた生徒もいます。

――秀逸な問題は表彰もするそうですね。どのような賞を授与されるのですか?

こうかんドリルには、子どもたちの個性が発揮された様々な問題が作られている

こうかんドリルには、子どもたちの個性が発揮された様々な問題が作られている

飯田 一回目は昨年7月に配布をはじめ、締切の10月までに、約1200冊の『こうかんドリル』が集まりました。その中から、「まじめで賞」や「デコしたで賞」など、ユニークなものも含めて複数の賞を授与しようと考えています。

小島 普段、学校や勉強の場で評価されない点もちゃんと評価されるんだよ、評価されないと思っていたけど、こんなことも世の中は評価してくれるんだ、と思ってもらえる機会になるのが一番大事だと思っています。

 

自塾に留まらず、他塾や異業種にも

――東進ゼミナール内に留めておくにはもったいないですね。w

飯田 私たちもいろいろなところで活用していただきたいですし、すでに問い合わせをいただいているところもあります。

――この『こうかんドリル』をもとに、今後どのようなプロモーションを展開されていくのでしょうか?

こうかんドリルには、子どもたちの個性が発揮された様々な問題が作られている

こうかんドリルには、子どもたちの個性が発揮された様々な問題が作られている

飯田 ひとつは書籍化です。あとは、『こうかんドリル』をぜひ全国の塾でも使っていただきたいです。いずれは、日本国内のみならず、世界中でコンテストを開催したいですね。

カリキュラムに沿った問題を解けるようになることも大事ですが、教科書に載っていない問題を自分でつくり、自分たちで答えを導き出していける子供を作っていきたい。『こうかんドリル』がその起点となって、塾で学ぶ子供達にとって新しい習慣になってくれたら嬉しいですね。

  • 『こうかんドリル』に関する問い合わせは、
    株式会社東進・取締役 飯田裕紀氏(Email  iida-h@toshin-seminar.co.jp)まで。

神奈川県全日制公立高学力検査競争率 1.21倍

2016年度の神奈川県公立高校共通選抜の学力検査が2月16日、県内各地で行われた。全日制の平均競争率は前年度より0・02ポイント高い1・21倍。17日以降の面接などを経て、29日に合格発表がある。県教委は、全日制課程の学力検査の「理科」の問題の一つに誤りがあったと発表した。5種類の生物を分類して正しい組み合わせを一つ選ぶ問3の(ウ)で、選択肢の「4」を正答としていたが「2」も正答だったという。試験終了後、県民から指摘があった。受検者全員を正答とし、3点を与えるという。

マイナス金利 家計にも

日銀のマイナス金利政策による家計への影響が一段と広がってきた。富国生命保険は貯蓄性が高い「一時払い終身保険」の運用が厳しいため、2月末で販売を一部取りやめる方針を決定。ゆうちょ銀行は貯金金利の再引き下げを検討する。高島屋など大手百貨店は、利回りが高めの積立金サービスの充実で顧客囲い込みに動く。大手各社の「友の会」では月5000~5万円程度を積み立て、12カ月たてば1カ月分のボーナスが加算される。家計には預金金利の低下など逆風が吹く一方、ローン金利引き下げなどの恩恵も混在している。

首都圏の大学、留学生と混住の学生寮 続々

首都圏の大学で外国人留学生と日本人学生が一緒に暮らす形式の学生寮が増えている。個室を用意するが、共用のリビングも設けるなどして、学生同士が交流しやすい間取りを採用しているのが特徴だ。慶大は200室の国際学生寮を新設する。創価大は1定員400人の男子寮と定員144人の女子寮を新設する。埼玉大は混住型の国際学生寮を新設する計画だ。千葉大も混住型の学生寮「薫風寮」を開設する。日本人と留学生の「混住型」の寮を活用して、留学生の受け入れ体制を整えるとともに、日本人学生に国際感覚を磨いてもらう。 

世界最安スマホ インドメーカーから420円で

インド地場メーカーが2月17日、251ルピー(約420円)のスマートフォンを発売すると発表した。たばこやスターバックスのコーヒーとほぼ同じ価格帯で、地元メディアによると世界最安となる。現地では、たばこ1箱が200ルピー程度で売られている。昨年設立されたばかりの地場ベンチャー企業「リンギング・ベルズ」が手掛け、18日に予約を開始。スマホは基本ソフト(OS)にアンドロイドを採用し、画面は4インチ。