政府は、公立小学校1年生の35人学級を維持する方針を固めた。35人学級は11年度に導入された。教師の目を届きやすくし、入学後に問題行動を起こす「小1プロブレム」を防ぐのが狙いだった。しかし、財務省は問題行動の防止につながってないと判断し、40人学級に戻すことを主張。義務教育費の国庫負担を約90億円圧縮し、その財源を幼児教育の無償化に充てる考えだった。だが、安倍政権の衆院解散理由に下村文科相の段階的5歳児無償化政策を来年度断念の言質を得て、財務省がいち早く撤回を表明したものとみられる。
教育再生実行会議において高大接続・大学入学者選抜の改革について議論が進んでいる中、大学側もグローバルな視点に立った大学運営の見直しを迫られつつある。12月10日(水)、京都私塾連盟主催の京都学園大学の入試説明会がキャンパスプラザ京都で開催された。
同大学は1969年4月に開学。「実学重視」の教育課程を基本とし、経営経済学部・人文学部・バイオ環境学部、そして2015年4月に新設される健康医療学部の4つから構成されている。
来年には京都太秦キャンパスも新規に開校し、亀岡キャンパスと「ダブルキャンパス」となる。「実学重視」を唱える同大学の特徴的な取り組みの一つに、国内外の「企業留学」がある。国内の「企業留学」の事例としては、京都府内の企業と連携し、3ヶ月間に及ぶインターンシップ制度を取り入れており、在学生に対して修得した知識を実際に使いこなすことのできる力を養いながら、地元の京都府に対しての社会貢献の一翼を担いつつある。
9代目学長の内山隆夫氏からの挨拶からはじまり、各担当者からの学部学科、入試制度等の説明。同大学の在学生からの体験談も聞かせる時間も設けられた。
当日は、関西を中心とした高等部を受け持つ学習塾関係者が多数参加し、新しく生まれ変わろうとしている大学に関する意識の高さを伺う事ができた。
主催した京都私塾連盟は、来期から同連盟の会長を永きにわたって務めた松井博美氏(創学社代表取締役社長)が顧問に退き、新会長には清水睦夫氏(進英塾塾長)が就任。最後は新会長の清水睦夫氏から挨拶があり、盛会のうちに幕を閉じた。
11月17日(月)、全日本学習塾連絡会議(事務局長 佐藤 勇治)は、『2014 全日本学習塾連絡会議 教育セミナー』を衆議院第二議員会館にて催した。
大島九州男氏(民主党参議院議員)をはじめとした来賓の挨拶、『学習塾百年の歴史』の紹介などあり、文部科学省から行政施策の説明が為された。同省からは総勢11名もの担当者が参加し、次期学習指導要領の検討内容、土曜日の教育活動の推進、道徳の教科化などの進捗状況の報告が、各担当者から為され、より具体的な行政施策に関する報告会となった。
当日は全国から学習塾関係者を中心に定員を大幅に越える参加者が一同に会し、文部科学省の教育再生に関する施策に対する関心の高さが伺えた。
サービスを受けているユーザーにインターネット調査をおこない、サービスの質を総合的に評価している「オリコン顧客満足度ランキング」の2015年度首都圏版が12月1日に発表され、中萬学院グループのCG啓明館が中学受験部門の総合ランキングで2009年の初ランクイン以来、3度目の1位に輝いた。また「講師の質」の部門では6年連続の1位、スタッフ、教室の設備・雰囲気、講師の質でも1位の評価を獲得し、創立60周年を迎えた同グループの安定感を見せつけた。
高校受験塾部門(首都圏)では、ステップが1位となった。首都圏の中学・高校受験部門においていずれも神奈川の塾が総合1位の評価を得たことは、熾烈を極める神奈川県の進学塾の現状を表していると言える。
同ランキングはオリコン株式会社が行っている業種別顧客満足度ランキングのうち、2007年より実施されている「塾」ジャンルでの評価。調査対象は「中・高受験を対象とする塾に通年通学している(したことのある)現役小学生/中学生の保護者から得た回答に基づく」もので、ランキングの結果は同社が運営するウェブサイト「オリコンCS顧客満足度ランキング」上で発表されている。
学校法人片山学園(富山県富山市、片山浄見理事長)は12月8日、富山県内初の私立小学校「片山学園初等科(仮称)」を、射水市戸破の同市小杉庁舎跡地に設立する計画を発表した。小学校は、約1万44平方メートルの敷地に6階建ての校舎と3階建ての体育館を建設予定。1学級20人の少人数教育で、各学年は2学級40人。全校で12学級240人とする。校長には、片山学園の設立母体である学習塾「富山育英センター」の原本幸一・教育本部総括部長が就任する予定。2018年4月開校を目指し、初年度は1年生(定員40人)のみを募集する方針。
世界で活躍できる人材を育てようと、小1から英語を週5時限(1時限45分)設け、卒業時には英検2級の取得を目指す。授業は、全学年で平日6時限、土曜4時限。教科ごとに専任の教師が担当する。小6の期末試験の結果を考慮するが、卒業後は原則、片山学園中に進学できるという。
射水市の太閤山ランドや富山市ファミリーパークなどと連携し、屋外での課外活動も積極的に取り入れる。また、放課後に校内でピアノやそろばん、書道などが習えるようにし、学童保育の役割も担う。希望者が入れる寮も併設し、全国から児童を募集するという。片山学園は、富山市東黒牧に中高一貫校を設置している。富山市内で会見した片山浄見理事長は「射水市から情熱的なお誘いがあり、決心した」。周囲に野球場やサッカー場、図書館などが充実していることを挙げ、「環境も抜群に素晴らしい。市の活性化、人口増に貢献し、文教地区として発展できるようにがんばりたい」と話した。いずれは近くに総合大学を設置する構想も明らかにした。