Archive for: 9月 2014

都内 生活保護世帯 大学進学率は22・8%

東京都は9月25日、生活保護受給世帯の高校卒業者(2014年)の大学進学率が22・8%にとどまることを明らかにした。文部科学省の学校基本調査では、都内の高校を14年3月に卒業した生徒の大学進学率は63%(全国平均は48%)。一方、都内の生活保護世帯は40ポイント余り下回っている。生活保護法に基づき、高校に進学する場合は教材費などの給付制度が設けられているが、大学進学には同様の制度がなく、進学した時点で本人は生活保護の受給対象からも外れる。

スーパーグローバル大学に37校 文科省選定

文部科学省は26日、大学の国際競争力を高めるために重点的に財政支援する「スーパーグローバル大学」に、国公私立大37校「トップ型(4億2千万円補助)北海道大、東北大、筑波大、東京大、東京医科歯科大、東京工業大、名古屋大、京都大、大阪大、広島大、九州大、慶応義塾大、早稲田大、(1億7千万円補助)千葉大、東京外国語大、東京芸術大、長岡技術科学大、金沢大、豊橋技術科学大、京都工芸繊維大、奈良先端科学技術大学院大、岡山大、熊本大、国際教養大、会津大、国際基督教大、芝浦工業大、上智大、東洋大、法政大、明治大、立教大、創価大、国際大、立命館大、関西学院大、立命館アジア太平洋大グローバを選んだと発表した。日本の大学の国際化を促し、グローバル人材の育成を急ぐ。下村博文文科相は26日の閣議後の記者会見で「37大学を合わせると学生は55万人、教職員は8万人にもなる。この大きな規模で徹底した国際化が進めば大きなインパクトを持つ」と述べた。

クールジャパン投資第1弾発表  三越伊勢丹HDなど4件

クールジャパン機構(海外需要開拓支援機構)は9月25日、第1弾となる投資案件を発表した。インターネットで通信販売を営むトーキョーオタクモードに機構が今後3年間で最大15億円を投資。和食を売り込むため、物流網もととのえる。川崎汽船と日本ロジテムと組み、ベトナム・ホーチミン郊外で官民合計で15億円出資する。冷凍・冷蔵できる大型の倉庫を2016年までに建設する。マレーシアの首都クアラルンプールでは、三越伊勢丹ホールディングスが展開する百貨店を全面改装。テナントを入れ替えてほぼ日本の商品を扱う店にする。

開倫塾 NIEで語彙力や作文能力鍛える

北関東64教室で約7000人を指導する「開倫塾」(本部:栃木県足利市・代表:林明夫)は、2003年6月から新聞を教育に取り入れている。校舎ごとに取り組みはさまざまだが、国語や社会科の授業を中心に、新聞を使った学習が年間カリキュラムに組み込まれている。小学生は毎日20分以上、中学生は40分以上、高校生は1時間以上、新聞を読むよう呼びかけている。「1日1記事切り抜き」を目標に、スクラップ用のノートも配布。気になる記事や心に残る記事を切り抜いてはノートに貼り、意見や感想を添える。

大分県の公立高全日制40校定員7760人

大分県教育委員会は9月24日、2015年度の公立高校の入学定員を発表した。全日制(40校)の定員は、前年度より160人少ない計7760人で3年連続で減少した。別府市の3校(別府青山、別府羽室台、別府商)の統合で新たに開校する別府翔青しょうせいに普通、グローバルコミュニケーション、商業の3科を設け、計320人を募集する。玖珠町の2校(玖珠農、森)が統合した玖珠美山みやまは普通科と地域産業科で計160人を募る。中津北と別府鶴見丘はともに普通科が1クラス増えるが、大分南、臼杵、佐伯鶴城、日田は1クラス減る。推薦入試は2月9、10日、一般入試の1次は3月10、11日、2次は19日に行われる。

日経 学長アンケート 149大学 企業から研究費12.9%増367億円に

日本経済新聞社が9月25日にまとめた学長アンケートで、基礎研究だけでなく製品の実用化にも共同研究の領域が拡大しているため、149校が13年度に企業から得た研究資金は前年度比12.9%増の367億円に増えた。京都大学は塩野義製薬とアルツハイマー病の新薬の共同研究を推進。大阪大学はテルモと重症心不全の患者の細胞から作ったシートの早期の実用化に向けて、臨床試験に取り組んでいる。自動車分野では名古屋大学がトヨタ自動車や東レなど約10社と20年をメドに炭素繊維を使った車の量産を目指している。

デング熱 流行は下火 厚労省調査

厚生労働省は9月25日、デング熱の国内感染者8人から採取されたウイルスの遺伝子配列が一致していたと発表。東京・代々木公園周辺は患者全体の9割近くが発症前に行き、早い時期に発症した患者はすべて訪れていた。厚労省は海外で感染した人がまず代々木公園で蚊に刺され、各地に感染が広がったとみている。今後気温低下で蚊の活動が衰えることから、厚労省は「流行は下火になってきた」としている。デング熱は熱帯地方に多い感染症で、致死率は1%以下とされる。今回の国内感染で重症者はいないという。

敬語は「必要」8割超  国語世論調査

文化庁がまとめた「国語に関する世論調査」で9月24日、敬語が必要だと思う人が8割を超え、10年前に比べ約17ポイントも増加したことが分かった。「今後とも敬語は必要」「ある程度必要」と答えた人の割合は98・0%で、前回(15年度)調査に比べ1・9ポイントの微増だったが、「必要」と答えた人だけを見ると84・5%で、16・7ポイントも増加した。必要だと思う理由は、「相手を尊敬する気持ちを表せるから」(70・6%)、「表現がやわらかく人間関係を円滑にすることができるから」(52・2%)。

「チンする」は90%、文化庁が国語調査

文化庁の2013年度の「国語に関する世論調査」で9月24日、文電子レンジで加熱する意味の「チンする」など、名詞や擬音、英単語の一部などに「る・する」を付けて動詞化した造語が広い世代に浸透していることがわかった。調査は今年3月、全国の16歳以上約3500人に尋ね、約2000人から回答を得た。「チンする」は90%、「サボる(怠ける)」は86%、「お茶する(喫茶店などに入る)」66%、「事故る(事故に遭う)」53%、「パニクる(パニックになる)」49%を使うと回答した。

大阪の廃校活用、教育学部新設へ 高野山大

高野山大学(高野町)が、大阪府河内長野市で廃校になった小学校の校舎を活用して、4年制の教育学部の新設を構想している。高野山大は来年春から文部科学省や厚生労働省への手続きを始め、2016年春の新設をめざすという。同大学は高野山真言宗が母体の学校法人「高野山学園」が運営。現在は文学部密教学科のみで、僧侶の子息以外の入学者が少なく、学生の減少が課題だった。子どもが減り、廃校の活用に頭を悩ませる自治体と、大学側の思惑が一致した。