全国の小中高校などの理科教員らでつくる科学教育研究協議会(科教協)は毎年、各地で全国大会を開き、今年で61回目。東京都港区の芝中学・高校と正則高校で8月2日、実験コーナー「科学お楽しみ広場」に、親子連れや教員ら約500人が集まった。砂が入った箱に、磁石を差し込んでは抜きを繰り返し、黒々とした砂鉄を集める。別の箱に砂鉄だけをより分け、磁石に付着させて楽しんだ。手を真っ黒にした子供たちが、興奮した様子で磁場を体感した。教員同士も授業案を発表したり、分かりやすい指導法について意見交換したりしている。
市進教育グループのスポーツ・教育・医療分野などの指導者、技術者向け映像コンテンツを主に提供する、ジャパンライム株式会社が創立40周年を迎えた。その記念セミナーが8月19日に東京・品川きゅりあんにて行われた。
冒頭、ジャパンライムの秀島卓也社長は挨拶の中で「これから50年、100年、事業を継承していきたい」と力強く語った。
続いて、陸上400mハードルの日本記録保持者(2014年7月現在)の為末大氏による特別講演が行われた。為末氏は、指導者を持たずに競技をしていた自身の競技人生を振り返りながら、目標設定の重要性、行動力の大切さを説いた。
つぎに、株式会社大塚製薬工場の利根義人氏による「熱中症と経口補水療法」と題した、熱中症が発症するメカニズムとその対処法についての特別講座が行われた。
最後に関西大学人間健康学部教授の小田伸午氏によるファシリテーションのもと「選手の育成とマネージメント」と題したパネルディスカッションが行われた。パネリストとして開志国際高等学校バスケットボール部監督の富樫英樹氏、広島県立安芸南高等学校サッカー部監督の畑喜美夫氏、東京都市大学塩尻高等学校女子バレー部監督の岡田隆安氏、相模原市立新町中学校野球部監督の水野澄雄氏、文化学園大学杉並中学高等学校ソフトテニス部監督の野口英一氏が登壇し、指導者が主体となるのではなく、選手が主体となるボトムアップの組織作り、マネージメント方法を各パネリストの視点をもとに議論された。
ときに熱く、ときに笑いありのディスカッションも時間切れのためやむなく終了することになったが、全国各地から参加したスポーツ指導者や教育者たちも充実感を抱いて会場を後にしたことだろう。ジャパンライム株式会社の40周年にふさわしいセミナーとなった。
5月に出雲を旅した折、三保神社を訪れた。全国各地にあるえびす神社の総本社だ。その近くにある大正レトロ感漂う「青石畳通り」を散策しているときだった。古い民家の軒先に燕の巣を発見した。巣の中で囀る雛たちを仰ぎ見ながら、長い間燕の巣を見なかったなぁと感傷に浸っていた。ふと気付くと、沢山の燕が、長い歴史を持つ港町を、勢いよく飛び回っていた。巣もあちらこちらにあった。何か豊かなものを感じた。
近年、燕は減少している。水田の減少により、餌となる昆虫が減ってしまったり、巣材となる良質の泥が減少したことが要因だ。また、住宅が高層化し、建材が変化し、土壁やモルタル壁が減り、泥が付きにくいタイルなどに替わった。また、家の軒先が狭くなったことも影響している。
自然や環境の変化以外に、悲しくなるような要因もある。人が巣を壊してしまうのだ。巣の周りに落ちる糞、その臭いと雛たちの鳴き声を嫌い、人間が除去してしまうのだ。天敵であるカラスの増加の次に来る原因である。
古来より、燕は農作物を食べる害虫を餌とすることから、益鳥とされてきた。また、春を告げる渡り鳥として、「巣を作ると商売が繁盛する」など、身近な鳥として親しまれてきたのに、である。多くの人々が燕を害鳥として見るようになってしまった。
これが減少の大きな要因とは、寂しい限り。段ボールで糞よけを設置したり、蒲鉾の板などで巣台を作ったり、共存の知恵を絞りたいものである。
(如己 一)
ウィザスグループ 生駒 富男 社長
嶋田 義皓 さん× 大川 翔 さん
[お詫び]須原秀和先生の論文「『塾教育』の役割を考える」の掲載について |
『月刊私塾界』2014年9月号(通巻401号)の76-81ページに掲載された「【寄稿論文】須原英数教室塾長 須原 秀和氏『塾教育』の役割を考える(日本語原文)」については、国際教育学会(ISE)学会誌『クオリティ・エデュケーション』6号に掲載されたA study of the Role of Juku School Educationの日本語訳であるが、国際教育学会(ISE)から転載の許可を得る前に、掲載いたしました。この件について、国際教育学会(ISE)ならびに関係の皆さまに深くお詫び申し上げます。 |