信州大学など長野県内の8大学でつくる「高等教育コンソーシアム信州」と長野県は、県内の大学の地元高校生へのPRで連携する。夏休みを中心に、ポスターやウェブサイトなどを使って、県内の自然環境や各大学の特徴を発信する。高校生や高校教師、保護者らに県内にある大学について知ってもらい、若者の県外流出を防ぐ狙いだ。大学進学を選ぶ長野県内の高校生のうち、県内の大学に進むのは16.4%にとどまる。
栄光ゼミナールでは、これまで20年にわたってPCを使った学習支援システム「CATS(キャッツ)」を運用してきたが、今春からタブレットPCを使用した「iPad mini学習」をスタートさせた。この学習システムにはどんな機能があり、開発時にはどんな苦労があったのか。また、これから目指すことなどについて話を聞いた。
栄光ゼミナールは4月より、iPadを使用した「iPad mini学習」をスタートさせた。首都圏の教室に通う「私国立中入試対策コース」の小4生、「特訓・本科コース」の中1生、「高等部ナビオ」の高1グループ授業受講生がおもな対象となる。同社では家庭のパソコンで使用できる学習支援システム「CATS@Home」を2004年より運用してきたが、今回はその「CATS」をiPad用に最適化させたカタチだ。
模試や「基礎確認テスト」、単元ごとに設けられた「単元確認テスト」といった、塾内で実施されたテストの採点結果がいち早く見られるほか、単元テストで間違えた問題の類題だけを集め、その生徒独自の復習問題を作成する「個別確認テスト」、単元テストの解説動画の視聴といった「CATS@Home」の機能は、ほとんど受け継いでいる。
「iPad mini学習」独自の特徴として挙げられるのは、アプリが使える点だ。ダウンロードできるアプリに制限はかかっているものの、栄光が開発した英単語学習の「エイタンザムライ」のほか「星座観察アプリ」など、勉強を楽しくするアプリが多彩に利用できる。また、Wi-Fi環境が整っている栄光内の自立学習室「i-cot」であればインターネットに接続できるほか、家庭でもWi-Fiが整備されていればアクセス可能。]
「iPad mini学習」を導入した大きな目的は、多彩な機能を擁した学習支援によって、限られた時間のなかでも苦手分野を効率よく学習させる「CATS」を、もっと便利に使ってもらいたかったからだ。家庭によってはパソコンがなかったり、持っていたとしてもリビングにあったりして勉強には使いにくい場合もある。だがiPadであれば、自分の部屋や塾など、好きなところでネットにアクセスしながら勉強することが可能だ。
用意したiPadは1万台。月々1080円でレンタルし、2年経てば新しいものと交換してくれる。随時バージョンアップしていくiPadの買い替えを想定すれば割安だ。ただ、栄光が用意する本体を購入できるほか、個人で使用しているiPadを持ち込むこともできる。
また、いくつもあるタブレット端末のなかで、iPadを採用した理由の1つは安全性の高さだった。「検討段階ではAndroid端末でもトライアルを重ねたが、ウィルスソフトを入れ続けなければならないという弱点があった」と制作部 部長の長島雅洋氏は言う。さらにAndroidはテンポよく学習を進めるには処理速度が機種により大きく異なったほか、アプリ開発における動作確認にも膨大な労力が必要だったという。iPadのほうが画面の解像度やカメラ性能が上回っているのに加え、iPadの持つブランドイメージも後押しした。
2013年5月から着手した「iPad mini学習」の開発にあたって一番苦労したのは、数ある機能のなかで「何を有効にするか」という点だった。各家庭によってインターネットに対する考え方はさまざまで、「遊んでしまわないか心配」という声も想定された。そこでiPadのよさを活かしつつも、ダウンロードできるアプリや閲覧できるホームページを制限したほか、メールは使えないようにするなど、さまざまな対策を講じた。カメラ機能に関しても議論を重ねたが、結局は「利用できるようにする」という結論に至っている。
三軒茶屋校・教務主任の牧野輝豊(てるひろ)氏によれば「子どもたちは綺麗にノートを取ることに苦労しているので、板書したキレイなホワイトボードをカメラで撮って保存もしている」とのことだった。実際にiPadを使っている同教室の小4生たちからも「勉強が面白くなった」「わかりやすい」などの声が聞かれ、反応はまずまずのようだ。
自分の端末があること自体でモチベーションアップにつながっており、各テストに対しても前向きになっているという。「CATS」の時はパソコンを見ながら生徒と会話することはほとんどなかったが、今回のiPad導入により画面を見ながら生徒と話す機会が増えた」と牧野氏。また、「CATS」のみを使用している小6生がサイトにアクセスする頻度は週1回程度に対し、「iPad mini学習」を取り入れた小4生は1日に1回アクセスするようになったという。
各教室で使った結果、改善の要望があれば制作部に直接申し出ることが可能。東京第3運営部 部長の樫村征典(ゆきのり)氏は「渡して終わりではなく、生徒一人ひとりに活用させてはじめて意味があるので、今後は人が介在しながらどうやってより有効に活用していくかを考える必要がある」と語る。興味喚起から入りつつも、今後はいかに習慣化を図れるかが課題だ。
「iPad mini学習」の導入は、子どものモチベーションアップにつながっているだけではなく、他塾との競争においてもアドバンテージになり、大きな成功だと思っている。栄光の指導のこだわりである人と人とのコミュニケーションを大切にする点は変わらないが、同じ勉強時間で今よりもさらに学習効率を上げることが目標」という長島氏。今後は継続率や成績の向上度を測りながら、この夏以降にも見直しをしたいとしている。
佐賀県武雄市との提携により公教育に進出する塾として注目を集めている花まる学習会。その代表高濱正伸氏が自ら教育に高い志をもつ若者や教育関係者と直に語り合おうと主催する会がこの秋、開催される。「高濱学級」と呼ばれるこの会は、これまで約10年にわたって開催されてきた。全国各地からさまざまな教育観を持つ人々が集まり、「教育」について問題意識をぶつけ合ってきた場である。
この秋の演題は「塾から日本の教育を変える」。高濱氏も「これからは塾が公教育を支える時代」と、今後さらに私塾の影響が大きくなると語る。
高濱学級において、私塾に焦点を当てるのは初となる。さらに今回、新たな試みとして、語り合う場のみにとどまらず、実際に行動に移し、その過程を共有すべく今秋・来春の全二回で行われる。第一回では、来春までの実践に向けた作戦会議の場になる。「これから求められる教育とは?」「日本の教育はどう変わっていけばいいか?」「塾だからこそできることは?」などについて語り合い、各自来春までの半年間で行うことを計画していく。様々な現場を持つ人、そして問題意識が高い人が集まる場だからこそ、中にはその場でチームを組む人もいるだろう。その後、それぞれが半年間かけて実践し、その内容を第二回で発表する予定だ。
この会を通して、教育を変えていく仲間が増え、全国各地から新たな動きが生まれていくだろう。高濱氏も、「各地で問題意識の高い若者を集めたら、教育に大きなムーブメントを起こすことができるだろう」と話す。この記念すべき第一回が、その第一波になることを期待したい。
〈「高濱学級」開催概要〉
◇日時 9月14日(日) 講演会 14:00-15:00/懇親会 15:30-17:00
◇参加費 学生 500円/社会人 1,000円
◇会場 花まる学習会 御茶ノ水教室
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台4-4-5 駿河台スピックビル
◇定員 50名
※なお、定員を超えた場合、ご参加いただけない場合がございます。予めご了承ください。
◇参加資格
・現役の30歳前後の塾講師、塾業界の方々
・この企画にピンときた教育に高い志を持つ学生
◇申し込み方法
花まる学習会ウェブサイトもしくは右記のQRコードから申し込みください。
もしくは、「花まる学習会 高濱学級」で検索。
※同ウェブサイトにて過去の高濱学級の様子を動画で紹介しております。
◇申し込み締め切り
8月20日(水)までとなります。ふるってご参加ください。
進学塾「成基学園」や個別教育「ゴールフリー」などを展開する成基コミュニティグループ(京都市中京区、佐々木喜一代表)は7日、名古屋市内で開かれた大相撲のホープ、西前頭5枚目の遠藤関の激励会で、特製の化粧まわしを贈呈した。
成基のキャラクター「ウカルくん」をあしらった化粧まわしを贈られた遠藤関は、愛嬌あるゆるキャラがあしらわれた化粧まわしに少し照れつつも「可愛いですね」と喜んだ。関取昇進から丸1年で贈られた化粧まわしの数は、異例の10本目に到達するといい、13日から始まる名古屋場所(愛知県体育館)での活躍も期待される。
今後、遠藤関とちびっ子相撲の子供達が共演する成基のTVCMも放映予定といい、成基コミュニティグループでは「子供たちが遠藤関の活躍を見て、夢を持って頑張る大切さを感じてもらえれば」と期待をかけた。
昨今、指導員不足が問題となっている「学童保育」。厚労省も学童保育の指導員を養成することを発表。現在約9万人いる指導員向けに遊び方や家庭に問題を抱える子どもへの接し方などの研修を2015年度から実施する。知識や技能を身につけた指導員を確保する狙いだ。
そんな中、神奈川県を中心に個別指導型の学習塾を展開する株式会社サクシード(東京都、高木毅社長)は、首都圏の保育園・学童保育所に向けた保育士の紹介・派遣サービスを開始した。塾講師や家庭教師の紹介・派遣事業において培ってきた人材確保、マッチングのノウハウを最大限に活用し、社会問題にもなっている保育現場での保育士不足の解消に尽力していく方針を打ち出した。同社はもともと学習塾・学校法人に対する講師の派遣事業や、家庭教師の派遣事業を展開。そこで培った人材確保やマッチングのノウハウを活かし、保育現場での保育士不足の解消を目指す。
【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社サクシード
担当:斉藤博志
Tel:03-5287-1961
Email:h-saito@benkyo.co.jp