東京芸術大は本年度、教授陣が将来音楽家を目指す小中学生らを直接指導する「公開型プレレッスン」を、和歌山市、浜松市、北九州、宮崎、札幌市で実施する。才能のある子供の発掘を目指す「早期教育プロジェクト」の一環。今年2月に福岡市、3月に札幌市で実施したところ、各地から開催要望が寄せられたという。7月28日に上野の芸大で開かれるオープンキャンパスで、小学4~6年にバイオリン、小学4年~中学2年にチェロを指導。問い合わせは東京芸術大早期教育プロジェクトセンター、電話050(5525)2583。
東京都と目黒区は6月11日、上目黒のJR宿舎跡に東京音楽大学が進出すると発表した。大学側が約8千平方メートルの敷地を買い取り新キャンパスをつくる。2016年に着工し、18年度に完成する見込み。キャンパスは南池袋に続いて2カ所目。JR宿舎跡は東急東横線の中目黒駅と代官山駅の中間にある。購入額は77億7千万円。審査の結果、東京音大を代表とするグループを選んだ。建物は地上3階、地下1階建て、延べ床面積は1万7千平方メートル。教室や音楽ホールが入り、図書館や食堂は地域に開放する。交流広場も設ける。
大阪大学は6月12日、任期満了を迎える平野俊夫総長(68)の後任の第18代総長に、大学院情報科学研究科の西尾章治郎教授(63)=マルチメディア工学=を選出した。任期は8月26日から6年間。総長のリーダーシップ強化を狙い、今回から任期を4年間から6年間に延ばした。阪大は今回の選考で、従来の教職員による投票に加え、選考会議メンバーによる候補者の面接や学内での所信表明演説会を初めて実施した。
高崎経済大学(群馬県高崎市)の正門のすぐ近くに築100年ほどの古民家がある。名前は「0号館」。同大にある建物1~7号館にちなんで命名された。2階建てで延べ床面積は170平方メートルほど。テーブル席やカウンターなど計約30席で、有料のドリンクバーや会議室もある。ドリンクバー代を払えば何時間でも利用できる。ただ施設は完成したばかりで、現在の利用者の大半は同大の学生。ゆくゆくは近所の人が散歩の帰りに気軽に寄ってもらえるコミュニティースペースにしていきたいという。
東洋大学は2015年度から、企業の研修に講師を無料で派遣する「企業研修支援プログラム」を始めた。講師の講演料や交通費、宿泊費は東洋大が負担する。自前で講師を招きにくい中小・零細企業の利用を想定しており、将来は企業との共同研究などにつなげる狙いもある。講演は「海外勤務する親が考える子供のための進学戦略」「海外進出企業における内部監査の進め方」など40テーマで、今後さらに拡充する計画だ。講師派遣を希望する企業は東洋大のウェブサイトなどから申し込む。講演の会場や使用機材などは企業が用意する。
福岡大(城南区)は2016年度の新入生から、第3子以降の入学生を対象にした全国初の給付奨学制度を導入する。現行の給付奨学制度は入学後に申請し、受給は2年次以降だが、新制度は出願前に申請し採用の可否が受験前の12月中旬には判明する“予約型”で、同大は「安心して受験することができ、経済的負担が大きい入学初年度に備えることができるようになる」と説明している。今泉博国副学長は「九州は第3子以降の割合が高く、そこに特化した奨学制度は需要が大きいと期待している」と話している。
新潟産業大学は地元の和菓子メーカー新野屋(新潟県柏崎市)と共同で、棚田などで収穫したコメを使ったせんべいを開発した。せんべいは小魚型で、しょうゆ味の「たな米(べい)」と七味を加えた「風輪(ふうりん)」(各350円)がある。新野屋が仕入れた新潟県産コシヒカリに、学生が柏崎市にあるキャンパス近くの水田で育てた無農薬米を加え、できあがる。売り上げは地元商店街で使える地域通貨の発行経費に充て、商店街と農業の活性化を目指している。
東京都中央区は小中学校の理数教育の質の向上を目指し、早稲田大学と協定を締結した。区は早大の協力を得て、子どもの関心を高める理科の実験や教材づくりなどに取り組む。大学側には教員や学生らの教育・研究の場として、学校を活用できる利点がある。協定を結んだのは早大の学部や大学院などからなる理工学術院。協定を踏まえ、区は区立城東小で科学実験教室を計画している。
神奈川大(横浜市)は6月2日、2016年度から法科大学院の学生募集を停止すると発表した。廃止については白紙としている。司法試験の合格率が低迷し、志願者が大規模校に集中していると指摘。「地域密着型の法曹養成という理念の実現が難しくなった」と説明している。文部科学省によると、廃止も含めた募集停止は全国で27例目。
関西大学は白ハト食品工業(大阪府守口市)と飲み込みやすい素材を使ったパン「おいも ぬくもりパン」を共同開発した。エノキタケから「接着タンパク質」のエキスを抽出する技術を開発。このエキスは、素材に添加する量によって、食品などの固さを調節することができる。ダシの塩分のみを使っているため、通常のパンの6分の1に減塩されているといい、栄養管理面でもメリットがある。同社が経営する「らぽっぽベーカリー四谷店」(東京都新宿区)など全国3店舗で5月から販売しており、価格は1個172円(税込み)。
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