Category: 塾ニュース|サイエンス

和歌山大の衛星乗せて、H2Aロケット打ち上げに300人歓声

和歌山大宇宙教育研究所が中心となり、開発を進めてきた超小型衛星「UNIFORM―1号機」が5月24日、鹿児島県の種子島宇宙センターから、H2Aロケットで打ち上げられた。イオンモール和歌山では発射の様子を生中継するイベントがあり、家族連れら約300人が見守った。会場では、同大学の教員や学生が模型を使って、衛星に搭載された森林火災を捉えるカメラや太陽光パネルの機能を説明した。午後0時5分の発射予定時刻にロケットが予定通り白煙を上げて上昇すると、子どもらから大きな歓声が上がった。

世界最大の恐竜かも アルゼンチンで化石発見

南米アルゼンチン南部パタゴニア地方で、約1億年前の恐竜の化石が見つかった。地元博物館などは17日までに、大腿骨などの大きさから、世界最大の恐竜だったとみられると発表した。全長は約40メートルで、体重は約77トンと推定される。この恐竜は、白亜紀に生息していた首と尾が長い草食のティタノサウルスの仲間で、まだ命名されていない。歩行時の高さは約20メートルで7階建てのビルに相当する。

徳川吉宗の日本地図原図が発見される

広島県立歴史博物館(福山市)は5月9日、江戸幕府8代将軍・徳川吉宗が命じて作らせた日本地図「享保日本図」のもととなる測量原図(縦152センチ、横336センチ)が見つかったと発表した。同博物館が寄託を受けた個人コレクションの整理中に見つかった。北海道南部から種子島までが記載され、1725年頃の作製とみられる。余白には、原図を入手した平戸藩主・松浦静山のものとみられる「徳川吉宗が命じて作らせた貴重な地図」という内容の書き込みもある。

小型の商用衛星募集 JAXA

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月24日、衛星打ち上げ時の空きスペースに乗せて宇宙に運ぶ小型の商用衛星を募集すると発表した。募集するのは、重さ50キロ以下の小型衛星で、募集期間は5月22日まで。15年度打ち上げのH2Aロケットに相乗りする場合の料金は、1辺10センチ級の衛星が2700万円、50センチ級が5300万円。研究や教育向けの無償枠も継続、この打ち上げに搭載できるのは、50センチ級なら合計で4機、10センチ級なら16機まで。JAXAは宇宙の商業利用の拡大に向けて試行的に始める。

秋田大など産学官、小型観測ロケットを開発

秋田大学を中心とした産学官連携で小型観測用ロケットを開発する計画が進んでいる。高層の大気中の微粒子採取や、ロケットに搭載する装置の実験などが目的で、2017年度の打ち上げを目指す。4月には人材育成や企業の参加を呼びかけるための社団法人「あきた宇宙コンソーシアム」(会長・小川信明秋田大副学長)も設立した。将来はロケットを打ち上げるベンチャー企業設立も視野に、新たな地域産業に育てる考えだ。

地球と同じ大きさ、生命存在可能圏内に惑星発見 NASA

米航空宇宙局(NASA)は4月17日、太陽系外の生命が存在し得る圏内に、地球とほぼ同じ大きさの惑星が見つかったと発表した。太陽系外惑星の「ケプラー186f」は、NASAのケプラー宇宙望遠鏡の観測で、地球から490光年の距離で見つかった。調べた結果、サイズは地球より10%ほど大きく、恒星との適度な距離がある「ハビタブルゾーン」圏内にあって、地球のような鉄や岩、氷で構成されているらしいことが分かった。

半世紀間不明になっていた教育勅語の原本見つかる

文部科学省は4月8日、1890年に発布された教育勅語の原本とみられる文書を同省の保管庫内で発見したと発表した。原本は1962年に東京・日本橋の百貨店で展示されたのを最後に半世紀の間、行方が分からない状態だった。原本は4ページ(1ページは縦32.8センチ、横23.5センチ)。紙は赤茶色に変色している。新たに見つかった謄本とあわせて2点を国立公文書館へ移管する予定で、今後公開される見通し。

「4度上昇で不可逆な影響」 IPCC、7年ぶり報告書

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は横浜市で開いた総会で3月31日、地球温暖化の影響について7年ぶりとなる第2作業部会の報告書を承認し、公表した。農業や生態系などの面で「すべての大陸と海洋で影響が表れている」と断定。18世紀半ばと比べた世界の平均気温の上昇が今世紀末に4度を超えるなら、後戻りできない環境の激変を起こしかねないと警鐘を鳴らした。報告書は、心配される温暖化のリスクとして、食料供給システムの崩壊や生態系の損失など八つの分野を挙げた。こうした影響が暴力的な紛争に発展する可能性にも初めて言及した。

理研、次世代スパコン開発着手 

理化学研究所は3月28日、スーパーコンピューター「京」の100倍の計算能力を持つ次世代機の開発を4月1日から始めると発表した。消費電力が低い半導体や大量の情報を効率よく保存するメモリーの開発が必要になり、理研に所属する約40人の研究者が参加。総事業費は約1400億円を見込んでおり、神戸市の理研構内にある京を解体して置き換える方針。1秒間に100京(京は1兆の1万倍)回の計算ができる「エクサ級」で、2020年の完成を目指す。

STAP細胞:理研、論文撤回要請へ

「STAP細胞」作製成功を発表した英科学誌ネイチャーの論文に数多くの疑問点が指摘されている問題で、理化学研究所は13日、日米の研究チームに対し、論文の撤回を求める方針を固めた。調査委がこれらの疑問点について、データなどの改ざん・捏造・盗用といった研究不正にあたると判断するか、単純ミスとみなすかが最大の焦点。複数の関係者によると、調査委は中間報告では不正の有無について判断は示さないものの、理研側は論文の信用性に問題があるため、撤回して改めて検証することが必要と判断したとみられる。