Category: 塾ニュース|地域教育

水戸・弘道館で和算を体験

地元文化に親しんでもらおうと、水戸市はこのほど、同市三の丸の旧水戸藩校「弘道館」で、小中学生対象の「算術体験会」を開いた。市内の小6、中1の計38人が参加。江戸時代の数学「和算」の計算方法である「俵杉算」や「油分け算」に挑戦した。小6の参加者は「徳川慶喜も勉強したところだと思うと、タイムスリップした気分でワクワクしながら解けた」と笑顔だった。

市立長野高 中高一貫に 2017年度開校予定 市教委方針

長野市教育委員会は、市立長野高(同市徳間)に中学校を併設し、中高一貫校にする方針を定例会で示した。校舎は新築せず、改修して対応する。改修費は約2億円の見込み。新しい中学校は体育館やグラウンドを高校と併用し、各学年2クラス計60〜70人を予定している。入学者選抜は、小学校からの報告書や適性検査、面接で総合的に判断する方針。基本計画案では「『生きる力』を身につけた生徒」を育成するとし、学習指導要領が示す学力や人間性に加え、地域に貢献する意識も身につけさせるという。開校は2017年度の予定。

大津市石山商店街で来月から寺子屋塾 KEC教育グループが支援

KEC教育グループの講師が勉強を教える「石山・寺子屋塾」が9月2日から、小学生を対象に大津市のJR石山駅前の石山商店街内の交流施設「石山らんらんサロン」で始まる。地元の晴嵐学区を中心に受け入れる考えで、主催する石山商店街振興組合(約130店加盟、黒崎弘之理事長)は地域の子どもたちの成長を支えようと意気込む。同商店街内で塾を運営しているKEC教育グループ(大阪府枚方市)が支援。同社の講師が火曜と木曜の午後5~7時、算数と国語を中心に教える。1クラス10人程度の少人数指導で、費用は月1万800円(税込み)に設定。

岐路に立つ民間人校長

民間人校長は00年、学校運営に民間の知恵を生かそうと導入された。だが、登用数は最も多かった11年度ですら97人。13年度は90人で、全国の公立学校校長の0.3%にすぎない。
 校長の適性に疑問符がつくケースもある。大阪市は過去2年間で23人を登用したが、セクハラ発言やPTA会費の無断持ち出しなどの不祥事が相次ぎ、4人が退場した。
 問題は校長側だけではない。補佐する教頭や副校長の増員に及び腰な教委もある。せっかくの人材も孤立無援では力を発揮できない。
 公は如何とするか。私も言わずもがな。

大阪市の公募校長2人を免職・減給

 昨年4月に公募で民間から採用された大阪市生野区の市立中学校の男性校長(38)について、市教育委員会は7月31日、「信用失墜行為」があったとして減給3カ月の懲戒処分とし、校長は同日付で依願退職した。さらに、長期欠勤などで5月に更迭された民間出身の元市立小学校長の男性(51)=教務部付=についても、校長応募時の書類に経歴詐称があったとして、懲戒免職処分とした。

日証協会長「小中学校の土曜学習に参画」

日本証券業協会の稲野和利会長は7月16日の記者会見で少額投資非課税制度(NISA)普及には若年層への浸透が重要なテーマであると指摘。投資知識の不足がNISA普及の妨げにならないよう日証協でも投資教育に力を入れていくとしたうえで、「文部科学省が推進する小中学校の土曜学習にも積極的に参画していきたい」と述べた。

公立高に市進ウイングネット 全国初の導入、茨城県立取手第二高等学校 新たな校塾連携モデルはじまる

茨城県立取手第二高等学校が、株式会社市進ウイングネットが提供するインターネット映像配信による映像学習システム「ウイングネット」を公立高等学校として全国ではじめて導入した。この4月から本格運用している。

ウイングネットによる特別授業の様子

ウイングネットによる特別授業の様子

注目すべき点は、取手第二高等学校がクラスごとにひとつのスクリーンを使って、一斉に勉強するという利用方法を取ったことにある。本来、「ウイングネッ ト」は集団授業向けにつくられたものではない。しかし、市進ウイングネット社の協力のもと、集団授業用にカスタマイズされて運用されている。

2015年度から制服も替わる取手第二高等学校

2015年度から制服も替わる取手第二高等学校

現在、取手第二高等学校では「ウイングネット」を数学の学習にしぼって利用している。数学のみとした理由は、相対的に入学時の生徒の数学の力が弱い というデータにあった。そのうえで、まず1年生全員に導入し、中学分野の復習に「ウイングネット」を利用することにした。その際に試みたことは、通常の授 業で使用するのではなく、ロングホームルームの時間を使ったこと。そして、教科担当の先生が教えるのではなく、映像を見ながら学習する生徒の補佐を、クラ ス担任と副担任の先生の二人で行うことにした。こうすることによって、一学年が一斉に授業をおこなうことが可能になった。

導入にあたり、学校側には当初不安もあったという。昨年、取手第二高等学校は、別の企業が提供するインターネット学習システムを希望者を募って利用 していた。しかし、導入当初こそ利用者がいたものの、やがて先細りしてしまい、続けられなかった。その反省も踏まえ、今回は集団授業の形をとり、学年全体 が一斉に勉強できる環境を整えた。

「生徒が中学範囲のどこでつまずいているのかが、はっきりとわかった」という1学年担当職員のコメントがしめすように成果は確実に出ている。実際に ウイングネットで学習していた1年生の男子生徒も、「わかりやすく、中学生の時になんとなく分かったつもりになっていたことを学び直すことができて、とて も充実している」と語るように、生徒からの反応も総じていいようだ。

2015年度に竣工予定の新校舎イメージ

2015年度に竣工予定の新校舎イメージ

若狭高校と東京大学が連携協定

スーパー・サイエンス・ハイスクールに指定されている福井県立若狭高校は6月10日、東京大学海洋アライアンス海洋教育促進研究センターと、海洋教育促進拠点としての連携に関する協定を結んだ。海洋科学科と文理探究科を中心に、東京大と連携し海洋教育のカリキュラム開発を目指す。協定の期間は2016年3月末まで。生徒が設定した課題研究のテーマや研究手法について、同センター側がアドバイスするほか、教員への指導・助言を行う。課題研究についての評価基準も共同で作成する。

大阪市立デザイン教育研究所 閉校、白紙撤回へ

大阪市教育委員会は7月8日、財政難などから今年度の生徒募集を停止し、2015年度末で閉校する予定だった専修学校「大阪市立デザイン教育研究所」(阿倍野区)について今年度と来年度の募集を行うことを決めた。閉校方針は事実上、白紙撤回される。研究所は88年創立。2年制で工業デザインなどを学び、現在は80人が在籍している。市教委は昨年6月、「役割を終えた」などとして、14年度末での廃止方針をいったん決定。しかし卒業生や進学を希望する高校生らが存続を求め、1年間先送りしていた。

経済的な理由で私立高校を中退した生徒 過去最少を更新

平成25年度に経済的な理由で私立高校を中退した生徒は1校当たり0・28人だったことが10日、全国私立学校教職員組合連合(全国私教連)による調査で分かった。10年度の調査開始以降、過去最少を更新した。調査は全国私教連に加盟する教職員組合がある私立高を中心に、29都府県の300校(全私立高の23・3%)に在籍する生徒25万6001人を対象に実施。13年度に経済的理由で中退したのは41校の83人だった。1校当たりのピークは19年度の1・74人で、約6分の1に減った。