Category: 塾ニュース

和歌山県学習到達度調査 5年ぶりに実施

和歌山県教育委員会は、県内の小学4年〜中学2年の計約4万2300人に昨年12月に実施した学習到達度調査の結果を発表した。県独自の学力調査は5年ぶりとなる。教科は国語と算数・数学。基礎的な知識を求める問題は正答率が高かったが、応用力を求める問題では正答率が低く、課題が残る結果となった。出題範囲は各学年の4月〜11月末の学習範囲。小学校の国語では、漢字の読み書きなど4年生の基礎問題は正答率が70%だったが、文章や資料を読み取って記述する5年生の活用問題では47%と正答率が低く、無解答も目立った。
 また、中学校の数学では、文字式の計算など1年生の基礎問題での正答率は69%だった一方で、文字式を使った証明など2年生の応用問題では47%と正答率が低く、無解答率が10%前後と高かった。
 調査結果は、今月初めに市町村教委や学校に配布されており、児童や生徒に個人成績票を渡して、補充学習や指導の改善に活用される。

荒川区、全小中学校に タブレット端末配布

東京都荒川区は2月6日、4月から区立の全34小中学校にタブレット端末約9200台(先行配布分を含む)を配布すると発表し、2014年度区予算案に事業費約8億円を計上した。同区では13年度中にモデル事業として小学校3校、中学校1校に約1200台を先行貸与していた。当面、区内に24ある小学校(児童約8000人)では1、2年生が4クラスに一つ、3〜6年生は2クラスに一つの割合で無線LAN環境を整備し、交代で端末を使う。中学校10校(生徒約3000人)には1人1台を貸与する。

早大が中野に学生寮

早稲田大学は3月、東京都中野区内に定員872人の大規模な国際学生寮「WISH」を開設する。場所はJR中野駅北口から徒歩約15分の警察大学校跡地。敷地面積は約7700平方メートルで、建物は地上11階地下1階。1階には教室などが入り、2階以上が宿舎になる。ほとんどは4人部屋だが、室内は各学生ごとにベッドやクローゼットが配備された8,6平方メートルの個別スペースに区切られる。入寮期間は2年間。寮生同士が議論をしたり、課題を解決したりする独自の寮内教育も行う。寮生には週1回の参加が義務づけられる。

3Dプリンターで食べられる器 慶大など

慶応義塾大学と工業品設計のSHC設計(神奈川県茅ケ崎市)などは、米粉を材料に食べられる食器が作れる3Dプリンターを共同開発した。開発した「キッチン3Dプリンター」は片栗粉などを混ぜた米粉をノズルから練りだして一層ずつ積み重ね、電子レンジで温めて固める。既存の3Dプリンターと原理はほぼ同じで、材料供給の仕組みやノズルを独自開発した。作った食器は使用後に鍋料理などに入れて食べられる。紙コップや紙皿の代わりに使い省資源につなげるほか、赤ちゃん向けの玩具製造などの需要を見込む。

大学中退 全国調査へ 年6万人以上、文科省

フリーターなど非正規雇用に結びつきがちになる「大学中退」について、文部科学省は今年度から全ての国公私立大を対象に実態調査する方針を決めた。大学の中退者は少なくとも年間6万人以上とみられ、非正規雇用増加の要因になっているなど社会的損失が大きい。同省は継続して毎年調査し、背景など詳細を分析。中退防止策を探るとともに就職状況の改善にもつなげたい方針だ。調査は、全大学から中退者数や中退理由を回答してもらい内容を分析する。2012年度分は近く全大学へ調査書を発送し、3月末までに集計する予定。

1人に1台iPad「ミキハウスキッズパル」

幼児教室「ミキハウスキッズパル」を運営するミキハウスアンド小学館プロダクションは、授業の一部に生徒1人につき1台iPadを使った活動を導入する、と発表した。単にiPadを活用するだけでなく、教室ならではの2名の講師によるサポートを通して楽しみながらデジタル機器との正しい接し方を学ぶことで、今の子供たちがこれから必ず使うであろうタッチパネル式のデジタル機器を、苦手意識を感じることなく使いこなせるようになっていく「はじめの一歩」を提供するとしている。

教育長と委員長統合 自公検討

自民、公明両党は2月5日、自治体の教育委員会制度改革を巡り、教委を教育行政の決定権がある最終責任者(執行機関)のまま残す一方、教育委員長と教育長のポストを統合して機能を強化する案の検討に入った。中央教育審議会が首長を執行機関とし、教委を付属機関に格下げするよう答申したのに対し、新たな案は統合する教委トップを常勤とし、いじめ問題などに緊急対応できる体制整備を図るもので、首長に教委トップの任免権を与える方向で調整する。

新潟大学 キノコ栽培の「廃菌床」活用

新潟大学が新潟県十日町市で、キノコ栽培で使い終わった「廃菌床」の有効利用に取り組んでいる。水分が多い廃菌床を発酵させて燃えやすくし、農業や公共施設向けの熱エネルギーとして活用する。燃え残りは農業肥料にする。実験を重ね、2015年度の実用化を目指す。キノコ栽培が盛んな新潟では廃菌床の処分が課題となっているが、資源として再利用を促す。

帝京大で小型人工衛星を一般公開

帝京大理工学部の学生らが手がける栃木県初の小型人工衛星「TeikyoSat-3」が打ち上げを控え、1月29日、同大宇都宮キャンパスで一般公開された。衛星は30日に宇宙航空研究開発機構(JAXA)に引き渡され、2月28日に鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられるH2Aロケットに相乗りする。衛星は縦横32センチ、高さ37センチの準立方体。微生物の粘菌を載せ、無重量状態や宇宙放射線が与える影響を調べるのが目的。5年前から同大学生サークル「宇宙システム研究会」が開発し、県内企業約10社も協力して準備を進めてきた。

重文級含む史料数万点 京都の漢学塾跡から発見

1877(明治10)年の西南戦争で明治政府のナンバー2の右大臣だった岩倉具視が使った暗号表や、最後の徳川将軍・慶喜が官軍に江戸攻撃中止を求めた直筆哀訴状など重要文化財級を含む数万点の史料が、江戸―明治の本草漢学塾「山本読書室」跡(京都市下京区)の土蔵に秘蔵されていたことが2日、分かった。松田清京都外大教授(日本洋学史)が約2年半調査、目録を刊行した。重文級は少なくとも数百点で、ほかに菅原道真直筆の可能性が指摘される9世紀の写経もあり、新史実の解明が期待できる一大史料群として注目されそうだ。