7月1日、アップルは、タブレット型端末「iPad」で、利用者が携帯電話会社や通信会社を自由に選べるSIMフリーのモデルを発売した。
「iPad Air」の16GBが6万1800円(税別)など。iPadで携帯電話会社と契約する機種は、利用者の情報を記録したSIMカードを差して通信するが、その会社のSIMカードしか使えない。SIMフリーモデルは他社に自由に乗り換えられる。
教育現場でのiPad利用の促進となるか。
千葉学習塾協同組合(JAC、西出一信理事長)は6月29日、模擬授業を通して「本当に生徒のためになる授業」を追求することを目標に「授業力アップ研修会」を千葉市文化センターで開いた。千葉県内の塾講師を中心に110名の参加者が集まった。
今年度より新たに経験年数2年以内の講師を対象とした「ルーキー部門」が新設され、そのほかの講師は文系・理系に分かれて「コンペ部門」で研修をおこなった。
「ルーキー部門」には9名が参加し、塾講師として必要な基本動作を中心に審査がおこなわれ、基準点に達すれば組合から認定証が授与された。ルーキーたちのフレッシュさと懸命な姿勢に、組合に所属するベテランの講師たちからは「初心を思い出した」「新人とは思えない授業に胸が熱くなった」といった感想が寄せられた。そして、審査の結果9名全員が基準点に達し、最高得点の新人賞は山﨑稔将先生(日米文化学院)が獲得した。
「コンペ部門」は13名の講師により、文系・理系それぞれに白熱した授業が繰り広げられた。審査は甲乙付け難い僅差の中、理系の志間岳先生(総合教育商社 翔英館)が優秀賞に、文系の大久保貴博先生(日米文化学院)が最優秀賞に輝いた。
また、5月25日に行われた開倫研究所主催の「全国模擬授業大会」で、数学部門第1位に輝いた岡部正行先生(開倫塾)と国語部門第1位を獲得した舩木政子先生(創学舎)、そして、昨年度優秀賞の田村聡也先生(ラピス流山)による模範授業と株式会社エデュケーショナルネットワークの金子章司氏による、コミニュケーションスキルを磨くワークショップも実施された。
今年は、ルーキー部門に模擬授業の採点項目を事前に開示したことで、参加者は研修前に基本スキルをしっかり練習し身に付けて本番に臨んでいた。授業後のフィードバックも合わせて、ルーキー講師達にとっては大変有意義な研修となったようだ。また、コンペ部門では普段の授業では行えない派手なパフォーマンスなどは減点項目とし、授業の内容について重点項目を設けて加点要素とするなど、評価基準にも改定を加えた。「模擬授業のための模擬授業」ではなく、日々の授業で実践できる「本当に良い授業とは何か?」を参加者が考えるきっかけとなる研修会となった。
宮城県教育委員会は7月1日、2015年度の公立高校入試で「前期選抜」(全日制)の定員を4828人にすると発表した。前年より1230人多く、募集全体に占める割合は8・5ポイント増の32・4%になる。前期選抜は13年度入試から導入された。各高校が示す基準を満たせば出願できる。県教委は「受験機会を増やす」として15年度から募集割合の上限を引き上げる。普通科は20%から30%に、農業や工業など専門学科は30%から40%にする。
生徒数が減ったため学校・学科再編を進めており、募集定員は75校157学科で計1万5920人(前年度比160人減)となった。前期選抜の試験は来年2月3日、後期選抜は3月5日にある。
詳しくは県教委ホームページ(http://www.pref.miyagi.jp/soshiki/koukyou/)。
栄光ゼミナールでは、これまで20年にわたってPCを使った学習支援システム「CATS(キャッツ)」を運用してきたが、今春からタブレットPCを使用した「iPad mini学習」をスタートさせた。この学習システムにはどんな機能があり、開発時にはどんな苦労があったのか。また、これから目指すことなどについて話を聞いた。
栄光ゼミナールは4月より、iPadを使用した「iPad mini学習」をスタートさせた。首都圏の教室に通う「私国立中入試対策コース」の小4生、「特訓・本科コース」の中1生、「高等部ナビオ」の高1グループ授業受講生がおもな対象となる。同社では家庭のパソコンで使用できる学習支援システム「CATS@Home」を2004年より運用してきたが、今回はその「CATS」をiPad用に最適化させたカタチだ。
模試や「基礎確認テスト」、単元ごとに設けられた「単元確認テスト」といった、塾内で実施されたテストの採点結果がいち早く見られるほか、単元テストで間違えた問題の類題だけを集め、その生徒独自の復習問題を作成する「個別確認テスト」、単元テストの解説動画の視聴といった「CATS@Home」の機能は、ほとんど受け継いでいる。
「iPad mini学習」独自の特徴として挙げられるのは、アプリが使える点だ。ダウンロードできるアプリに制限はかかっているものの、栄光が開発した英単語学習の「エイタンザムライ」のほか「星座観察アプリ」など、勉強を楽しくするアプリが多彩に利用できる。また、Wi-Fi環境が整っている栄光内の自立学習室「i-cot」であればインターネットに接続できるほか、家庭でもWi-Fiが整備されていればアクセス可能。]
「iPad mini学習」を導入した大きな目的は、多彩な機能を擁した学習支援によって、限られた時間のなかでも苦手分野を効率よく学習させる「CATS」を、もっと便利に使ってもらいたかったからだ。家庭によってはパソコンがなかったり、持っていたとしてもリビングにあったりして勉強には使いにくい場合もある。だがiPadであれば、自分の部屋や塾など、好きなところでネットにアクセスしながら勉強することが可能だ。
用意したiPadは1万台。月々1080円でレンタルし、2年経てば新しいものと交換してくれる。随時バージョンアップしていくiPadの買い替えを想定すれば割安だ。ただ、栄光が用意する本体を購入できるほか、個人で使用しているiPadを持ち込むこともできる。
また、いくつもあるタブレット端末のなかで、iPadを採用した理由の1つは安全性の高さだった。「検討段階ではAndroid端末でもトライアルを重ねたが、ウィルスソフトを入れ続けなければならないという弱点があった」と制作部 部長の長島雅洋氏は言う。さらにAndroidはテンポよく学習を進めるには処理速度が機種により大きく異なったほか、アプリ開発における動作確認にも膨大な労力が必要だったという。iPadのほうが画面の解像度やカメラ性能が上回っているのに加え、iPadの持つブランドイメージも後押しした。
2013年5月から着手した「iPad mini学習」の開発にあたって一番苦労したのは、数ある機能のなかで「何を有効にするか」という点だった。各家庭によってインターネットに対する考え方はさまざまで、「遊んでしまわないか心配」という声も想定された。そこでiPadのよさを活かしつつも、ダウンロードできるアプリや閲覧できるホームページを制限したほか、メールは使えないようにするなど、さまざまな対策を講じた。カメラ機能に関しても議論を重ねたが、結局は「利用できるようにする」という結論に至っている。
三軒茶屋校・教務主任の牧野輝豊(てるひろ)氏によれば「子どもたちは綺麗にノートを取ることに苦労しているので、板書したキレイなホワイトボードをカメラで撮って保存もしている」とのことだった。実際にiPadを使っている同教室の小4生たちからも「勉強が面白くなった」「わかりやすい」などの声が聞かれ、反応はまずまずのようだ。
自分の端末があること自体でモチベーションアップにつながっており、各テストに対しても前向きになっているという。「CATS」の時はパソコンを見ながら生徒と会話することはほとんどなかったが、今回のiPad導入により画面を見ながら生徒と話す機会が増えた」と牧野氏。また、「CATS」のみを使用している小6生がサイトにアクセスする頻度は週1回程度に対し、「iPad mini学習」を取り入れた小4生は1日に1回アクセスするようになったという。
各教室で使った結果、改善の要望があれば制作部に直接申し出ることが可能。東京第3運営部 部長の樫村征典(ゆきのり)氏は「渡して終わりではなく、生徒一人ひとりに活用させてはじめて意味があるので、今後は人が介在しながらどうやってより有効に活用していくかを考える必要がある」と語る。興味喚起から入りつつも、今後はいかに習慣化を図れるかが課題だ。
「iPad mini学習」の導入は、子どものモチベーションアップにつながっているだけではなく、他塾との競争においてもアドバンテージになり、大きな成功だと思っている。栄光の指導のこだわりである人と人とのコミュニケーションを大切にする点は変わらないが、同じ勉強時間で今よりもさらに学習効率を上げることが目標」という長島氏。今後は継続率や成績の向上度を測りながら、この夏以降にも見直しをしたいとしている。
佐賀県武雄市との提携により公教育に進出する塾として注目を集めている花まる学習会。その代表高濱正伸氏が自ら教育に高い志をもつ若者や教育関係者と直に語り合おうと主催する会がこの秋、開催される。「高濱学級」と呼ばれるこの会は、これまで約10年にわたって開催されてきた。全国各地からさまざまな教育観を持つ人々が集まり、「教育」について問題意識をぶつけ合ってきた場である。
この秋の演題は「塾から日本の教育を変える」。高濱氏も「これからは塾が公教育を支える時代」と、今後さらに私塾の影響が大きくなると語る。
高濱学級において、私塾に焦点を当てるのは初となる。さらに今回、新たな試みとして、語り合う場のみにとどまらず、実際に行動に移し、その過程を共有すべく今秋・来春の全二回で行われる。第一回では、来春までの実践に向けた作戦会議の場になる。「これから求められる教育とは?」「日本の教育はどう変わっていけばいいか?」「塾だからこそできることは?」などについて語り合い、各自来春までの半年間で行うことを計画していく。様々な現場を持つ人、そして問題意識が高い人が集まる場だからこそ、中にはその場でチームを組む人もいるだろう。その後、それぞれが半年間かけて実践し、その内容を第二回で発表する予定だ。
この会を通して、教育を変えていく仲間が増え、全国各地から新たな動きが生まれていくだろう。高濱氏も、「各地で問題意識の高い若者を集めたら、教育に大きなムーブメントを起こすことができるだろう」と話す。この記念すべき第一回が、その第一波になることを期待したい。
〈「高濱学級」開催概要〉
◇日時 9月14日(日) 講演会 14:00-15:00/懇親会 15:30-17:00
◇参加費 学生 500円/社会人 1,000円
◇会場 花まる学習会 御茶ノ水教室
〒101-0062
東京都千代田区神田駿河台4-4-5 駿河台スピックビル
◇定員 50名
※なお、定員を超えた場合、ご参加いただけない場合がございます。予めご了承ください。
◇参加資格
・現役の30歳前後の塾講師、塾業界の方々
・この企画にピンときた教育に高い志を持つ学生
◇申し込み方法
花まる学習会ウェブサイトもしくは右記のQRコードから申し込みください。
もしくは、「花まる学習会 高濱学級」で検索。
※同ウェブサイトにて過去の高濱学級の様子を動画で紹介しております。
◇申し込み締め切り
8月20日(水)までとなります。ふるってご参加ください。
進学塾「成基学園」や個別教育「ゴールフリー」などを展開する成基コミュニティグループ(京都市中京区、佐々木喜一代表)は7日、名古屋市内で開かれた大相撲のホープ、西前頭5枚目の遠藤関の激励会で、特製の化粧まわしを贈呈した。
成基のキャラクター「ウカルくん」をあしらった化粧まわしを贈られた遠藤関は、愛嬌あるゆるキャラがあしらわれた化粧まわしに少し照れつつも「可愛いですね」と喜んだ。関取昇進から丸1年で贈られた化粧まわしの数は、異例の10本目に到達するといい、13日から始まる名古屋場所(愛知県体育館)での活躍も期待される。
今後、遠藤関とちびっ子相撲の子供達が共演する成基のTVCMも放映予定といい、成基コミュニティグループでは「子供たちが遠藤関の活躍を見て、夢を持って頑張る大切さを感じてもらえれば」と期待をかけた。