Category: 塾ニュース|塾・企業

塾と連携し、子どもの生きる力を育む 佐賀県武雄市

佐賀県武雄市は学習塾「花まる学習会」(さいたま市)と提携し、来年度より市内11の小学校のうちの2、3校において同会の教材や教育方法を導入していく。契約期間は10年。実際の授業をおこなうのは武雄市の教員で、野外で思考力と人間力を育てる「青空教室」に関してのみ同会の社員を派遣して授業を実施する予定。

花まる学習会の高濱正伸代表

花まる学習会の高濱正伸代表

提携のきっかけは公教育の停滞感を打開したい武雄市の桶渡啓祐市長が、人間力を育成する、受験塾とは一線を画した同会の理念に共感したため。花まる学習会の高濱正伸代表も「金銭的余裕がないと良い教育が受けられない時代。教育の機会を均等にするためにも、公教育との連携はチャンスがあればやってみたいと思っていた。また、特定の塾に儲けさせていいのかという批判もあるが、武雄市の仕事に関しては、交通費・教材実費等以外の報酬は出ない」と語る。

高濱氏は、花まる学習会が公教育に関わることによって、生徒の学力を上げることがファーストステップとしているが、それはすぐに実現可能だという。それ以降の短期的な目標としては、いい教育を提供することで武雄市の人口増を図ること。そして長期的には生徒の人間力を上げ、保護者を安心させるとともに、武雄市から幕末の志士のような人材を輩出していきたいとしている。

「これからは塾が公教育を支える時代。私たちがモデルを示すことで、日本中の塾が地元の学校に積極的に関わっていき、各地域から官民一体の動きが加速していけば」と全国への波及を期待している。

首都圏の中高入試を考える会 NPO塾全協東日本ブロックが開催

NPO法人 学習塾全国連合協議会(塾全協)東日本ブロック主催による「中高入試を考える会」が5月18日(日)、東京・中野サンプラザで開催された。同協会東日本ブロック理事長の沼田広慶氏、全国会長の後田多純寿氏のほか、参議院議員の大島九州男氏も訪れ、会に先だってそれぞれ挨拶をおこなった。

中高入試を考える会の様子

中高入試を考える会の様子

続いて総進図書営業部の岡山栄一氏、新教育研究協会の穴澤嘉彦氏、森上教育研究所所長の森上展安氏、岩佐教育研究所代表の岩佐桂一氏ら4氏が、今年度の首都圏における中高入試の状況について報告をした。

岡山氏は受験の複数機会を提供する千葉県の基本姿勢について示し、穴澤氏は2014年度の都立高校志望者が7年ぶりに減少したことを取り上げた。また、森上氏は14年度の首都圏中学入試では、偏差値65以上の難関高校において男女とも志望者が減少していることを挙げたほか、岩佐氏は埼玉県の私立高では一般的な募集をしていれば生徒は集まる状態であると伝えた。

一人20分という短い持ち時間ではあったが、密度の濃い報告内容に、集まった40名ほどの参加者たちは熱心に聞き入っていた。発表のあとは質疑応答の時間も設けられ、会場からは各発表者に対して質問が寄せられていた。熱気を帯びた「中高入試を考える会」に引き続き、中野サンプラザ内のボールルームに会場を移して「私学と私塾の新年度情報交換会」が催された。ゲストにシンガーソングライターの渡邊重信さんを招いて盛況のうちに幕を閉じた。

教育開発出版の「マイクリア」 FLENSにコンテンツ提供

FLENS株式会社(東京・品川区、大生隆洋社長)は10日、教育開発出版株式会社(東京・杉並区、蔭山正生代表)とコンテンツ提供ならびに、販売パートナー契約を締結し、全国の教育開発出版の営業拠点で、FLENS特訓シリーズの取り扱いを始めるほか、「FLENS特訓シリーズ」に教育開発出版の高校受験用教材の「マイクリア」(理科・社会)を搭載すると発表した。

FLENS算数特訓の様子

FLENS算数特訓の様子

「FLENS特訓シリーズ」は、タブレット端末を使い全国の学習塾をネット上で繋ぎ、対戦型の学力向上支援サービス。自分の学力に近いライバル同士で競いあうことで、モチベーションを喚起する。

教育開発出版の「マイクリア」

教育開発出版の「マイクリア」

7月20日から搭載する「マイクリア」(理科・社会)は、中3生向けの受験対策用教材で、基本事項・知識の復習と定着および、総合的に科目を網羅している。夏期講習から始め、年明けの受験直前期までに、中1~中3の理科と社会の全単元を集中して復習・定着できるようにする。 入試対策の効率を高める「確認テストモード」や、弱点克服のための「達成度判定」「解答解説」「サジェスト機能」を搭載する。

目指せ、塾検索サイトからの入塾率100%  塾の〝営業力〟UPセミナーでズバリ聞いた

塾は教育かビジネスか。あえて一定の結論を導くなら、「塾」は教育、「塾運営」はビジネスということだろう。しかし、塾経営者の多くが、教育者としてのプライドからか、「ビジネス」「営業」という言葉に、明らかな拒否反応を示すことも少なくない。

東京と兵庫に本部を置く個別指導塾専門コンサルタント・株式会社リアル・パートナーズ代表の安多秀司氏も、こう警鐘を鳴らす。「気持ちは分かるが、塾にも営業は必要。ただ、営業とは押し売りではなく、提案であることを理解して欲しい。せっかく自塾に興味を持ってくれた保護者や生徒がいるのに、そこから入塾に繋がらないのは、まさに営業力不足。営業は悪いことではない」と訴える。

講演する信田代表

講演する信田貴仁代表

先日、同社の『入会率90%営業研修セミナー&塾ナビ成約率100%セミナー』が開催された。講師に個別指導塾TOCO(東京都)を経営する信田貴仁氏を迎え、塾の営業力強化についてレクチャーを行った。信田氏は、もと厚生官僚ながら、そのサクセス街道を捨てて塾経営者になったという極めて珍しい職歴を持つ人物。同時にMBAを取得するなど、各種の経営メソッドに明るく、それを塾に応用して、問い合わせからの入塾成約率を飛躍的に高める営業術を考案した。

セミナーのタイトル通り、問い合わせさえあれば、ほぼ100%入塾に繋げることができるという。この日も、「塾経営者の多くが、とりあえず教室まで来てもらえれば入塾してもらえる、という自信を持つ一方で、まずこの『教室に来てもらう』点で苦戦している」と語り、電話や塾ナビからの問い合わせへの対応術を披露。NGトークなども交えて、顧客の警戒心を解き、来校を促す流れについて解説した。参加者らもいかにこれまで自分が「取りこぼして」いたのか実感し、営業力の重要性を再認識していたようだ。次回開催は未定だが、今後のニーズは増えることが予測される。

個別指導塾TOCOの信田貴仁代表(中)。リアルパートナーズの安多秀司代表(右)と小倉政彦取締役(左)とともに。

個別指導塾TOCOの信田貴仁代表(写真、真ん中)。リアルパートナーズの安多秀司代表(写真、右)と小倉政彦取締役(同左)とともに。

民事再生を申請した千葉国際中・高の今後 ビジュアルビジョンの井沢隆代表が語る

千葉県君津市の私立千葉国際中学校・高等学校を運営する学校法人千葉国際(大谷晋示理事長)が5月7日に東京地裁に申し立てた民事再生法の適用について、学校再建のために2010年から同校を支援しているビジュアルビジョンの井沢隆代表が本誌取材に応じた。

ビジュアルビジョンの井沢隆代表

ビジュアルビジョンの井沢隆代表

同校は、5月12日に記者会見を開いており、その中で大谷晋示理事長は「学校運営の継続を前提とした手続きで、授業はこれまで通り継続する」と発表している。また、同法人の代理人によれば、負債総額は約30億円で、生徒数はビジュアルビジョンが支援を始めた4年前に比べ生徒数は増え、授業料収入などが順調に伸びているものの、1992年の開校時に施設建設費として借り入れていた巨額の長期債務が現在も残り、遅延損害金などが発生していることが明らかにされている。

実際、4月時点の同校の生徒数は千葉国際高校が436人、同中学が136人で、今春の高校入学者数も4年前に比べると2倍の170名となり、中学生の生徒数も倍増している。大学合格実績も4年間で約4倍に伸び、運動部も剣道部が関東大会や全国大会で上位入賞を遂げるほか、プロ野球やサッカーのJリーグに選手を輩出している。記者会見に先だっておこなわれた、生徒や保護者に対する説明会でも、今回の申し立てへの理解を得ており、6月中旬には経営の立て直しに向けた具体案を裁判所に示す予定だ。

本誌では5月末、学校再建が順調に進む中で発表された民事再生の申請について、ビジュアルビジョンの井沢隆代表に直接話しを聞くことができた。井沢氏は「民事再生を申請したというと倒産したのだと誤解されることも多いが、まったく違う。生徒は自ら挨拶ができるようになり、乱れた服装も減ったことで地域の皆さまからの評判も良くなっている。このように学校改革が進んでいる今こそ、債権者の方々にもご理解をいただいて、千葉国際中・高に通う生徒や保護者の皆さんにとってさらにいい学校となるよう、今回の申請をおこなった」と語る。今後、具体的な再生計画案が示され裁判所から認可されれば、長期債権の一部免除など学校再建のスピードが一段と早まることが期待される。

「札幌円山アフタースクール」開校 練成会グループ

「練成会グループ」は東京インターナショナルスクールアフタースクールと提携し「札幌円山アフタースクール」を開校する。練成会グループは、放課後に通えるインターナショナルスクールとして、英語力とグローバルスキル育成を目指す。長期の休みに朝から預かるサマースクールのほか、1日3時間のカリキュラムだけを受講するコースもある。サマースクールは7月28日、アフタースクール(学童保育コース・カリキュラムコース)は8月20日に開校する。

ブラジルW杯世界地図発売開始

株式会社世界地図(代表:松岡 功、愛媛県松山市)は現地時間6月12日より開幕するFIFAワールドカップブラジル2014の世界地図の販売を開始した。
 前回の南アフリカ大会と同様にFIFA公認の世界地図でシリアルナンバー入りの限定販売。参加国の過去の大会実績の紹介とともに、グループリーグ、決勝トーナメントの日時(現地時間)が掲載されている。更に、試合結果を記入できる対戦表も。もちろん世界の国・首都名入りだ。
 グローバル化が叫ばれる昨今、メディアはこれからワールドカップの特集が目白押しだ。この機会に是非、子どもたちに世界を体感するFIFAワールドカップブラジル2014 世界地図を。
■商品概要
商品名:FIFA ワールドカップブラジル2014 世界地図
材質:コート紙
サイズ:横775mm × 縦535mm
単価:1,000円(税抜)
特別ケース付き単価:1,200円(税抜)
■商品のご注文・お問い合わせ
株式会社世界地図
http://sekaichizu.net/
TEL:089-915-7272

「個太郎塾」を展開する個学舎 創立15周年を記念して式典を開催

市進教育グループ(下屋俊裕代表)で個別指導塾「個太郎塾」を全国に266教室(うちFC83教室)を展開する株式会社個学舎は6月1日、創立15周年を記念して、東京・港区の東京グランドホテルで式典を催した。全国のフランチャイズ(FC)オーナーや市進教育グループの関係者ら合わせて約70名が集まり、記念セミナーとしてFCオーナーによるパネルディスカッションがおこなわれた。

個学舎の佐伯修二社長

個学舎の佐伯修二社長

個学舎の佐伯修二社長は、冒頭の挨拶で「これからも子ども達にとって居心地のいい場所を提供し、成績を上げることを大切にした『街の学びのホットステーション』として、地域に貢献して欲しい」と述べた。

続いて開かれたパネルディスカッションでは、FC本部の柴田隆志氏の司会により、幕張本郷教室の渡辺雅之氏、一之江教室の岡坂文弘氏、北小金教室の作道卓也氏、お花茶屋教室の森山正康氏、天台教室の有馬智也氏、藤が丘教室の門馬佳史氏らがパネリストとして登壇し、生徒募集や保護者対応における自教室のこれまでの取り組みについて語った。また、会場に集まったFCオーナーたちから教室運営に関するアドバイスを求められると、具体的な施策について話し、参加したFCオーナーたちは熱心に聞き入っていた。

個太郎塾のFCオーナーによるパネルディスカッション

個太郎塾のFCオーナーによるパネルディスカッション

「優れた教育者に必要な資質とは何か」Teach For Japan、日本教育大学院大学が共催イベント

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Teach For Japanと日本教育大学院大学による共催イベントが5月27日、ウノサワ東急ビル(恵比寿)にて開催された。イベントでは「優れた教育者に必要な資質とは何か」をメインテーマに、2013年の全米ティーチャー・オブ・ザ・イヤーを受賞したジェフリー・シャルボノー氏とTeach For Japanの松田悠介代表理事が対談をおこなわれた。

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対談はメインテーマの「優れた教育者に必要な資質とは何か」から、教師の育成方法、アメリカでの教師に対する世論に至るまで興味深い内容が繰り広げられた。質疑応答では、二人の教育観について様々な質問が飛び交った。教育現場のオンライン化についての質問に、シャルボノー氏は「大事な役割を担う。だけど先生が要らない訳ではなく、ITは先生の使い方次第だと思う。私の授業ではタブレット、電子黒板、レコーダーを使って、欠席した子にデータを送るような使い方をしている」と述べた。対談の終了間際には、キャリアチェンジを考えている方に「あらゆること(子供に対する、仕事に対する、理想的なビジョン)に対して情熱を持って挑んで欲しい。」と締めくくった。

チラシを一切使わずに7年連続で集客に成功した個人塾 つむぎセミナーにて特別講演

都麦出版(京都府、鳥居実代表)は5月23日、新大阪丸ビルにて「つむぎセミナー」を開催した。基調講演に明利学舎の鈴木明男氏を招き、チラシを一切使わない、WEB集客についての講演がおこなわれた。

都麦出版の鳥居実代表
都麦出版の鳥居実代表

会場には関西だけに留まらず、関東などからの全国から学習塾関係者も100名を優に越える業界関係者が参加した。第1部では都麦出版の鳥居実代表よりイントロダクションとして、同社のWEB教材である「つむぎリンガポルタシステム」の概要が発表された。従来の教材の良さを活かしながら、これからのICT教育を見越した仕組みであり、今後の塾用教材の一つの選択肢に成り得る可能性が感じられた。

鈴木正男氏の実践的なレクチャーを食い入るように聞き入る参加者

鈴木明男氏の実践的なレクチャーを食い入るように聞き入る参加者

第2部は、「『7年連続入塾倍率4倍超』の塾をつくる!」と題して、明利学舎の代表の鈴木明男氏による講演。チラシを一切使わない、「WEB集客戦略法」について2時間にもわたり講演した。

鈴木氏は1996年に開塾して以来、着実に業績を伸ばし、今年の3月に塾名を「明利学舎」に改称し、より利便性の高い地に移転。そしてこの9年間、集客においては学習塾業界では定番となるチラシを一切使わず独自の集客方法を編み出し実践。机上の理論では太刀打ちできない現場での経験から独自のWEB集客方法を構築し、「7年連続入塾倍率4倍超」を果たしているという。講演の終了後も質問が絶えることがなく、新しい塾経営の在り方を考える機会となった。