進学会は7月15日、2016年3月期に特別配当10円を実施し、年間配当が20円になると発表した。保有していた栄光ホールディングス(HD)の株式を10日付で売却。連結純利益が従来予想を大幅に上回る見通しのため、株主に還元する。進学会は株式譲渡益46億円を特別利益に計上し、同期の連結純利益を従来予想の7億円から49億円に上方修正した。栄光HDを巡っては、増進会出版社(静岡県長泉町)が子会社を通じて7月末までにTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社にすると発表していた。
栄光ホールディングス(HD)は、6月25日に開催した株主総会後の取締役会で、是枝正隆取締役が社長に就任することを決めたと発表した。近藤好紀社長は代表権のある会長に就任する。異動の理由は「事業環境の変化に対応すべく経営体制の刷新を図るため」としている。
5月には、増進会出版社(静岡県長泉町)が栄光HDに対して7月末までに株式の公開買い付け(TOB)を実施し、完全子会社化をめざすと発表している。日本経済新聞によれば「これまで3年間にわたって栄光HDの筆頭株主だった進学会もTOBへの賛同を表明しているものの、総会では近藤社長の取締役再任議案に反対した」という。
是枝正隆(これえだ・まさたか)氏は、1966年、東京都出身。90年に上智大学中退、93年に株式会社栄光に入社。2010年に株式会社シェーンコーポレーション東関東(現 株式会社シェーンコーポレーション)の代表取締役社長就任(現任)、12年栄光ホールディングス株式会社の取締役に就任、15年6月に同社代表取締役就任した。
株式会社公文教育研究会(大阪市淀川区、以下「公文」)は、6月25日に開かれた定時株主総会ならびに取締役会で、常務取締役の池上秀徳氏が代表取締役社長に就任したと発表した。前任の角田秋生氏は、取締役相談役として今後も経営を支える。
公文によると、今回の経営体制の変更は「経営の若返りと意思決定の迅速化を意図したもの」としている。新経営体制のもと、今後もグローバル展開に注力していく。
池上氏は、1956年、千葉県出身で、1980年に東京大学文学部を卒業後、公文数学研究センター(当時)に入社。公文式教材の制作および指導法開発に長年携わり、2003年教材開発部長に就任。翌2004年6月には、取締役教材開発部・教材管理室担当に就任。以降、教材・指導関連の取締役を歴任し、2014年6月常務取締役教材開発・指導管掌。2015年6月、公文教育研究会代表取締役社長に就任。
「『セサミストリート』を見ている子供は小学校の成績が伸びる傾向がある」という研究論文を米ウェルズリー大学と米メリーランド大学の2人の経済学者 が発表した。それによると、セサミストリートを見ている子供の中でも、特に男の子とアフリカ系米国人および低所得層の子供は、成績の伸びる率が最も 高かったという。ウェルズリー大学のフィリップ・レバイン教授は、「セサミストリートは年間わずか数ドルのコストで幼少期の子供に影響を与えられる最大 かつ最も手頃な手段かもしれない」と指摘する。
日本における「セサミストリート」は、株式会社ナガセ(東京都武蔵野市、永瀬昭幸代表)が展開する「東進こども英語塾」のメーンテーマとしても知ら れている。今回の「『セサミストリート』を見ている子供は小学校の成績が伸びる傾向がある」という研究論文は、子供の英語力向上効果を裏付ける格好の材 料。幼少英語で各社が凌ぎをけずる中、「東進こども英語塾」に光明が差す形となった。
セサミストリートは1969年11月に放送が始まった米国でも有数の長寿番組で、71年までに就学前の子供の約40%が視聴したという推計もあるが、世帯によって受信状態が悪く、番組を見ていなかったと論文は指摘する。今回の発表で、受信状態が良かった地域の子供が小学校の成績も良かったことも明らかになった。
論文ではさらに、別の要因を考慮しても、毎日1時間セサミストリートを見るかどうかで60年代後半~70年代初めにかけての子供の成績に差が出ていたことが判明したとしている。
実在する企業が立ち並ぶリアルな街を子供に合わせた約3分の2というサイズで構成することで、仕事を選び、独自通貨による買い物や習い事などをして遊びながら社会の仕組みを学ぶことができる職業・社会体験施設「キッザニア」を展開するKCJ GROUP株式会社。同社がこのたび施設貸切型の企業研修プログラムの提供をスタートし、第一号となる研修が6月1日、兵庫県西宮市の「キッザニア甲子園」で行われた。
研修を受けたのは京都に本拠を置き、小・中学生を対象とした進学塾をはじめ、大学受験、英会話、日本語学校、保育事業といった幅広い総合教育サービスを手がける株式会社京進。参加した社員はほぼ全員にあたる約600名で、ランダムに編制されたチームに分かれ、子供の目線で職業体験を楽しみながら、キッザニアが掲げる企業哲学を学んだ。
研修内容は、まず大まかに200名ずつの3グループに分かれ、1グループが座学を行う間、残り2グループは約60あるパビリオンで約90種類用意されているアクティビティを体験した。
座学ではキッザニアが掲げるコンセプトである、エデュケーション(教育)とエンターテインメント(娯楽)を兼ね備えた「エデュテインメント」の考え方についてのプレゼンテーションから始まった。
次に、子供たちと触れ合うにあたって重要となる「子供への伝え方」「子供の言葉の引き出し方」「子供の褒め方」について実例を挙げながら説明がなされた。一例としては「なぜできないの?」というネガティブな言い方をせず、「どうしたらできると思いますか?」と言い換えることで真意をポジティブに伝えるといったことだ。研修を受ける社員たちは、普段接する子供たちのことを思い浮かべつつ、明るい表情でその説明に熱心に耳を傾けていた。
これらの研修内容についてKCJ GROUP株式会社キッザニア事業本部営業部長の関口陽介氏は、「当社がこれまで培ってきたお子さまへの向き合い方、ホスピタリティの基本などを伝える教育研修は、かねてより様々な企業さまよりご好評をいただいていました。
特に講演会などで、キッザニアのマーケティングや広報体制、ホスピタリティなどの説明すると、ぜひ、研修プログラムを構成して、社員を受け入れてほしいといった声が多く寄せられてきました。そこでいっそのこと体制を整えようということで、新たに施設まるごと貸し切る形での研修をスタートさせることにしました」と語る。施設の貸切そのものは、キッザニアにパビリオンを提供しているスポンサー企業の福利厚生や、キャンペーンとして行ってきた実績があるため、日常の運営と齟齬をきたすことなくスムーズに実施することができる。
また同社では、キッザニア体験が子供たちの内発的動機づけの促進や職業観の変化にどう影響するかについて、立教大学心理学部との共同研究を通じて客観的な数値による実証を行ってきた。また小・中学校向けのキャリア教育実践プログラムの実施、世界15ヶ国に展開する海外のキッザニアと連携した交換留学プログラムの実施、大学生インターン受け入れによる学生の社会人基礎力やコミュニケーション能力の向上など、さまざまな形で教育コンテンツを充実させてきている。それらの成果が研修プログラムのバックボーンになっていると言える。
「今回は京進から約600名の参加をいただきましたが、少人数で複数の企業による共同開催も可能。人数や規模については柔軟に対応したい」という。
一方、キッザニアでの研修を決めた京進は、これまでも全社員を対象とした研修を毎年行ってきたという。過去には有名旅館の仲居さんに学ぶ機会を設けたり、勤続年数に応じた海外研修なども行ってきた。そうした中で今回、キッザニアにとっても初めてとなる施設貸切型の研修を選択した理由について、京進の樽井みどり取締役総務本部長は「キッザニアは、子供たち自身が自分の未来の可能性を見つけることを助けてくれる場所。
私たちも普段子供たちと接し、どんな接し方や語り方をすればやる気を引き出せるか、自身の未来について真剣に考えてもらえるのかを日々模索しています。社員の皆さんには、まずは童心にかえって子供たちの気持ちを想像してほしい。そして子供たちの可能性を引き出す力を手に入れる触発になってくれたら」と語る。
キッザニアでの研修に参加した小中教務部の遠藤美沙さんは、テレビ大阪がスポンサーとなっているパビリオンで、番組を製作して疑似放送するアクティビティを体験した。
「これまで観ているだけだったテレビが、裏ではこんな風に製作されていたのかと勉強になりました。いろんなものが、自分の知らない人によって作られているんだという感覚を得られたのが良かったと思います」と語っていた。仕事に対する姿勢などについても、「これまで自分のやっていることしか知らなかったので、ものの見方が変わりそう」と大いに刺激になったようだった。
キッザニアでの教育研修に関する問い合わせは、KCJ GROUP・事業本部(TEL.03・3532・1321)まで。
興学社学園の合格出陣式が4月18日に日比谷公会堂(東京・千代田区)で開催された。興学社学園は、「プリンス進学院」「進学教室興学院」「東大ゼミナール」の3ブランドを展開している東京都・神奈川県・千葉県の小学生・中学生向け総合学習塾グループ。
この「合格出陣式」は、その興学社学園に通う中学3年生の高校受験生が、受験に向けて決意と覚悟を固め、合格に向けた受験勉強に集中するための「出陣式」だ。生徒だけでも1400人以上が一堂に会した出陣式は、興学社学園の受験にかける熱気にあふれていた。
池田晃学園長は、「完全燃焼の受験生たれ」と題した講話で受験生にエールを送り、「志望校に絶対合格するのだと固く信じ、日々の勉学に完全燃焼しよう。『絶対できる』という強い決意を持ってがんばってほしい」と語りかけた。
プログラムは、4月度の学内テストにおいて優秀な成績を収めた校舎、生徒たちの表彰式のほか、国内外で高い評価を受ける創作和太鼓集団「打鼓音」の和太鼓の演奏や有志の講師陣による「ソーラン節」も披露されるなど、刺激的で粋な演出で会場のピークに達した。そして、卒業生たちによる「卒業生合格体験発表」で、3人の卒業生が登壇し、後輩たちに向けてそれぞれの受験体験を語った。同じクラスの仲間、夏期講習会、夏期特訓合宿での体験など、辛く苦しい中で、努力が形となっていく道のり、そしてその先にあった志望校合格の喜びが語られた。
受験生たちにとって、先輩たちの口から受験体験を直接聞けたことは、指針となるだけでなく、何よりも励みになったのではないだろうか。
秒単位で構成された2時間にわたる式は滞りなく終了した。しかし、式が始まる前はどこか緊張感を欠いたような顔つきだった受験生たちだったが、合格出陣式が終わり、会場をあとにするころには、精悍な顔つきへと見間違えるほどだった。受験に向けて、それぞれが決意と覚悟を固めたに違いない。受験生の武運を祈る。
ロボット教材を使ったオリジナルカリキュラムで科学を楽しく学ぶ学習塾(クレファス及びクレファスジュニアエリート)を全国的に展開しているロボット科学教育は、6月3日に、これまで各教室で提供していた小学校低学年向けSTEM教育プログラムを全国の学童保育向けに映像講座として提供開始することを発表した。
今回、映像講座として提供するのは、ロボット科学教育の500以上のオリジナルカリキュラムのうち、小学1・2年生を対象にした「Kicksジュニアエリート」。同プログラムはブロックの製作・実験・プログラミングという手と頭を使ったハンズオン体験を通して、サイエンス(science)、テクノロジー(technology)、エンジニアリング(engineering)、数学(math)といった様々な分野への子どもたちの興味関心を広げ、想像力や創造力・論理的思考能力・空間把握能力などを養うだけでなく、科学の原理原則を楽しみながら学ぶことができるSTEM教育プログラム。1回50分の映像講座では、あらかじめ組立てられた作品とプログラミング画面が並べて表示されており、どのプログラムがどの部分の動作を指示しているのかがわかりやすくなっています。また、授業を映像化したことで教材キットとPC環境、映像機器が整備された場所であれば、学童保育の先生方は2日間の研修を受けるだけで、子ども向けのSTEM教育プログラムを導入・運営することができるようになる。
なお、「Kicksジュニアエリート」の映像講座は2015年4月にKTC中央学院株式会社が愛知県を中心 に展開する民間学童保育「KTC放課後スクールHugPON!(ハグポン!」)」の藤ヶ丘教室(名古屋市)で初めて導入され、運営が開始される。
なお、ロボット科学教育では2014年4月から東京都の「新渡戸文化小学校」、神奈川県の「湘南学園小学校」のアフタースクールに通う生徒に対し、ロボットの製作、プログラミングなどに関する学びやプレゼンテーションを取り入れた独自の「ファーストレゴリーグ(FLL)出場向け講座」を提供している。
【お問い合わせ先】
株式会社ロボット科学教育
関根・足立
TEL: 03-5784-9791
Email: sekine@crefus.com
ロボット科学教育広報代理
バーソン・マーステラ
恩田・相庭
TEL: 03-3264-6701(会社代表)
Email: CrefusJP.PR@bm.com