タブレット端末を使ってプログラミングに親しむ学習実証研究の最後の授業が2月12日、武雄市山内町の山内農村環境改善センターであった。市立山内西小学校の1年生40人を対象に、DeNA(ディー・エヌ・エー)、東洋大学と市が昨年9月、三者協定を結び、昨年10月から今月までに隔週ペースで計8回の授業を実施してきた。DeNAの川崎修平最高技術責任者がすべての授業で講師を務めた。この日、児童たちは自分で完成させた作品を1人ずつ発表した。
ICT CONNECT 21(みらいのまなび共創会議)設立発表会が、2月2日、電通ホール(東京都港区)で開かれた。同会議は、企業、教育団体、有識者、省庁が数多く参加している。設置された席も満席になり、注目の高さが伺えた。
現在、学校の現場では、電子黒板やデジタル教科書の利用が増加し、生徒1人につき1台のタブレット端末を配布し学習に利用する学校も出てきている。授業以外では、教職員の校務にもICT機器が利用されるなど、様々な場面でICTの活用が進んでいる。さらに学校だけでなく、オンラインで家庭学習ができる教育サービスなどを提供するEdTechと呼ばれる教育ベンチャー企業や、大学の講義配信サービスからはじまったMOOKsなど、教育の中に様々な形でICTを利用する動きが活発になっている。
しかし一方で、ICTの利用が進むにつれて、学習者の個人情報の保護、ユーザビリティーやアクセシビリティの向上、コスト削減などの諸問題とも向き合わなくてはならない。そういった背景の中、教育の中でICTを活用するための「標準化」の策定を担い、その普及を図るべく、ICT CONNECT 21(みらいのまなび共創会議)は設立された。
「標準化」が策定されれば、様々な教育サービスが同じフォーマットを使用し、操作方法の共有、連携が可能になる。そうなれば、学習者や指導者、また提供者にとって相乗効果が生まれ、ICTのよりよい利用ができるようになることだろう。同会議の会長に就任した一般社団法人日本教育情報化振興会会長、白鴎大学教授である赤堀侃司氏は、
「日本の教育システムは極めて優れています。世界に向かって堂々と発信していいわけです。伸ばすべきところはもっと伸ばし、コアとなる日本の素晴らしさを海外に発信していいと思っております。そういった中で、このICT CONNECT 21が起爆剤となれば大変嬉しいです」と述べた。
劇的に変化している教育パラダイムの中、ICTの利活用は切り離せない。そうしたことからも、今後のICT CONNECT 21の活動が、日本のICTの教育利用の道標となることを期待したい。
2014年9月、栄光ゼミナールはICTの教育活用について、サイバーエージェントグループ・株式会社STRIDEが運営する、女性向けクラウドソーシングサービス「Woman&Crowd」と協力して全国500人の母親を対象にインターネットによるアンケート調査を実施。20の質問が設けられたアンケートを通し、母親がICTの教育活用に関してどのような意識を持っているかが考察された。
文部科学省の方針「2020年には1人に1台のタブレット」を与えることについて認知している母親は、わずか21.8%しかいない結果になった。その一方で、その方針については「賛成」「どちらかといえば賛成」を合わせると、63.6%の母親が支持をしているという結果に。認知を広める努力の必要性は感じるが、期待度の高さは感じられる結果となった。
ICT機器を学習に使用するとき、使用に適している場所はどこかという質問には、76.4%が学校、75.2%が家庭(居間)と回答(複数回答可)。その反面、家庭(子供部屋)の回答が9.8%にとどまっていることから、栄光ゼミナールは、教師や親の目の届くところで使用させたいとの考えが浮かび上がると述べる。しかし注目すべきは、学習塾と回答した母親が35.8%にのぼることだろう。学習塾に対するICT活用教育への期待値の高さが伺え、今後の学習塾の取り組みに示唆を与えている。
ICT機器の利用については、対面型の授業をベースとして、その補完的役割を担ってほしいと考える母親が68%いるという結果が出ている。その反面、ICTのみやICTを主役にした授業は、8%にとどまり、家庭での予復習に利用の意見も9%にとどまっていることから見ると、母親の大半は、教師によるクラス制の対面指導という従来の学習法を希望していることがわかる。
「希望する学習サービス」の質問では、母親は平均すると1人当たり3.7個の学習サービスを選択している(複数回答可)。最も多かったのは「インターネットを使っていつでも自由に質問できる」で49%。反対に「e-learningによる教科指導」は18%と低く、「教師対面授業が主役でICTは補完的に」の声が強いのではないかと栄光ゼミナールは分析している。また、そのような中、「e-learningによる英会話」の44%、「英単語・語句・知識の暗記」の32%は注目される数値だとも栄光ゼミナールは述べる。
栄光ゼミナールは今年度からiPad miniを使った学習指導を導入している。そこで栄光ゼミナールは、今回のアンケートの回答者にそのPRのホームページを視聴してもらった上で、感想も聞いている。その結果、約半分の48%が「関心が湧いた」「少し湧いた」と回答。この結果から、栄光ゼミナールは、学校や学習塾での導入例も少なく、まだ理解されていないと分析。ソフトや指導法の開発はもちろんだが、保護者へのわかりやすい説明やPRが必要とコメントしている。
Web会議システムを開発・販売する株式会社SOBAプロジェクト(京都市下京区、代表取締役社長 乾 和志)は、学習塾や専門学校等の教育機関向けに遠隔で生徒を指導するインターネット個別指導アプリケーションの英語版「SOBA School」(ソーバ・スクール)を 2014年12月9日に発売した。
「SOBA School」は Web 会議を応用開発したもので、生徒・先生・管理者の 3 つのインターフェースで構成、 授業や指導、管理に必要な機能が揃った業界唯一の遠隔教育に特化したアプリケーション。
Eラーニング、Eスクールと呼ばれるインターネット学習の多くは授業映像を録画配信し、問題集やプリント などの答え合わせや添削を別途メールでやり取りする方法で行われています。当社の「SOBA School」 (ソーバ・スクール)は録画ではなくリアルタイムで先生と生徒が顔を見て会話し、様々な機能を使ってその 場で指導できる、インターネット個別指導アプリケーション。「SOBA School」は教育に特化して開発しており、先生・生徒・管理者の3つインターフェースにそれぞれ必要な機能を備えています。例えば、教科 書をパソコン画面上で共有するスキャン機能やホワイトボード、個別指導/全体指導の切替え機能、録画、授業をモニタリングする機能、先生や生徒の管理用画面、授業のスケジュール管理、レポート管理など、 生徒と先生の授業だけでなく学校や塾の運営に使われる管理機能も全て揃う。今回発売した 英語版「SOBA School」も日本語版と同じ機能があるため生徒は日本語版、先生は英語版といった使い方 で授業をする事も可能。
最近では Web 会議をそのまま使った授業をする学校や、大手学校で は教育用に独自開発する場合もあるが、SOBA スクールは教育に 特化した汎用型のアプリケーションは業界唯一であり、価格面でも小規模から利用しやすいため、大手教育機関から個人経営まで幅広く 利用され、ユーザー数が増加している。
【本件に関するお問合せ先】
株式会社 SOBA プロジェクト
〒600-8815 京都市下京区中堂寺粟田町 93 番地 京都リサーチパーク 4号館4階
TEL 075-323-6066 / FAX 075-323-6067 /e-mail:pr@soba-project.com
カリフォルニア大学のジェニファー・フォルブ氏のチームは、2012~13年に実施されたマサチューセッツ州の子どもの肥満に関する調査の一環として、小学4年~中学1年の子ども約2000人の睡眠の実態などについて調べた。平日の平均睡眠時間は小4が9.8時間、中1は8.8時間だった。しかしスマートフォンなどを近くに置いて寝るという子どもは、そうでない子どもに比べて睡眠時間が平均で21分短かく、睡眠不足を訴えていることも分かった。また、寝室にテレビがある子どもの平均睡眠時間も18分短かった。
子どもの睡眠は、学業成績をはじめ、精神的・社会的な安定性や、免疫力、喫煙や飲酒などの危険を伴う行動に影響を及ぼす可能性があり、肥満についても影響が出るかもしれないとフォルブ氏は警鐘を鳴らす。