文部科学省は2月2日、中学3年生の英語の「「読む・聞く・書く・話す」4技能を測る初めてのテストの結果を公表した。中学卒業時の目標とされる英検3級程度に達した生徒は2~4割だった。2017年度までに、「中学卒業時に英検3級以上が50%」を目標にする文科省の思惑は遠く及ばない結果となった。文科省は19年度から、英語力を上げるために、この4技能を測る全国テストを始める。生徒は苦手分野を把握し、教員は授業改善につなげるのが狙い。現在は試行で、本格導入の参考にする。
一般社団法人パーラメンタリーディベート人財育成協会が主催する「第1回 PDA高校生パーラメンタリーディベートワールドコングレス」が、1月22日から24日の3日間、埼玉県熊谷市のホテル・ヘリテイジにて開催された。
「第1回 PDA高校生パーラメンタリーディベートワールドコングレス」の様子
このイベントは、世界13ヶ国(韓国、ベトナム、ミャンマー、アフガニスタン、モンゴル、イスラエル、スペイン、アメリカ、オーストラリア、ニュージーランド、ネパール、ナイジェリア、日本)から集まった約110人の高校生が参加して、初めて開催された即興型英語ディベート(パーラメンタリーディベート)の交流大会。この大会は、会長である仲臺和子氏が代表理事を務める、一般財団法人WakuProのインターナショナルフレンドシッププログラムの一環でもある。
パーラメンタリーディベートとは、参加者がディベートの開始前にテーマを与えられ、15分程度の短い準備時間の中で「肯定側」、「否定側」の各チーム(3人1組)に分かれてスピーチの内容を決め、それぞれの主張を展開。その内容をもとにジャッジが勝敗を決めるという競技性の高いディベート方式だ。英語力だけでなく、その場でテーマが与えられ、短い準備時間の中で、主張をどう構築していくのか、ということも重要なファクターになっている。高校の通常授業でも導入できるよう、同交流会の実行委員長でもある大阪府立大学大学院工学研究科の中川智皓助教が考案したこのプログラムは、文部科学省の助成事業にもなっている。
初日は、日本と海外の高校生が同じチームとなる「ミックスディベート」がおこなわれた。初対面の異国の高校生たちがチームを組んでディベートをした。英語力だけでなく、コミュニケーション力も試された。
日本とアフガニスタンによる決勝戦の様子
2日目、3日目は英語のネイティブとノンネイティブのチームに分かれ、トーナメント戦が繰り広げられた。ネイティブ部門の栄えある1位に輝いたのは日本(渋谷教育学園渋谷高校)。2位はアフガニスタン、3位は韓国・イギリスがそれぞれ受賞した。ノンネイティブ部門の1位は、日本(さいたま市立浦和高校)、2位も日本(福岡県立城南高校)、3位はベトナム、モンゴルという結果になった。
ネイティブ部門の1位を獲得した渋谷教育学園渋谷高校から参加したのは、康莉宝さん、石川智尋さん、宮下み月さんの3人によるチーム。
優勝した渋谷教育学園渋谷高校の(写真左から)康莉宝さん、石川智尋さん、宮下み月さん。
「見せ方は外国の人たちの方が得意。学ぶものが多かったです」(康さん)、「料理を作るように話す内容を作っていきました」(石川さん)、「決勝では、その前のラウンドで行われたモーションを参考に練っていきました」(宮下さん)とそれぞれ激戦を終えた感想を語ってくれた。将来は、「国連などの国際機関で働きたい」(康さん)、「弁護士を目指したい」(石川さん)、「英語を使った政治関係の仕事の就きたい」(宮下さん)と自身の将来を描く。
日産自動車の志賀俊之元副会長
また、開催期間中はゲストによる基調講演もおこなわれた。24日に登壇した日産自動車元副会長の志賀俊之氏は、自身のグローバル企業での経験を踏まえてエールを送った。
アフガニスタンから参加した高校生は、経由地で足止めされて10日もかけて来日するなど、苦労して参加した参加者も居た。このような国ごとに違う文化や背景を持った人たちとの交流は、参加者たちにとって意義深いものとなったことだろう。
国際バカロレア・ディプロマ・プログラム(IBDP)において核となる「Theory of Knowledge(TOK)」について、小学校から大学までの教育関係者や保護者、企業研修関係者など、幅広い読者を想定した書籍。原書である英語版『2nd Edition』の第1章〜第3章の翻訳と、実際にTOKに関わる、アメリカ、日本の学校の先生方との対談を掲載し、「TOKとは何か」を、わかりやすく解説している。
原書は、世界各国のIB校で教科書として活用されており、演習問題も含まれている。翻訳版にも演習問題が収録され、IB校でおこなわれているTOKの授業がイメージしやすくなるだろう。現在の日本においても、教育改革が求められるなか、「正解のない問い」に如何に取り組んでいくか、その授業構築のための参考書として活用できるだろう。
『Theory of Knowledge
セオリー・オブ・ナレッジ 〜世界が認めた『知の理論』』
Sue Bastian, Julian Kitching, Ric Sims 著
大山智子 訳、後藤健夫 編/Pearson Japan 刊/定価 2,300円+税
グローバルリーダーを育成する塾「igsZ」の福原正大代表が、新著『世界で通用する人のための勉強入門』を上梓した。主人公の女子高生、梅崎璃乃が「大学なんて行くの止めたら? お金の無駄だよ」と、当たり前に塾長が言い放つ、常識はずれの塾に通いながら、自分が本気で学びたいこと、通いたい大学を見つけていくストーリー。
中高校生はもちろん、「グローバル感覚」を求められながらもどうしたらいいかわからず、困惑している社会人にとっても、「世界に通用するための力」を磨くための最新の情報や知識が詰めこまれ、読みやすい内容となっている。igsZで実践されている授業やフィリピン・カンボジア修学旅行の様子なども、事実に基づいて再現されており、日本のトップ大学をめざすのではなく、世界で活躍する人材を育てるためにはどうしたらいいのか、というこれからの塾に必要なエッセンスが鏤められている。
『世界で通用する人のための勉強入門』
PHP研究所 刊/福原正大 著/定価 1,300円+税