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文科省が「トビタテ! 留学JAPAN」のオンラインポートフォリオの公式アプリとしてFeelnoteを採用

文科省による海外留学支援プログラム「トビタテ! 留学JAPAN」は、株式会社サマデイ(東京都千代田区、相川秀希代表)の提供するオンラインポートフォリオシステム「Feelnote」を採用し、2月より運用をはじめた。

「Feelnote」のスマホ画面

「Feelnote」のスマホ画面

Feelnoteとは、SNSのように日々の活動経験を記録・保存・共有できるシステムのこと。学校や部活、課外活動などの様子を簡単な操作でインターネット上にアップ・保存することができる。個人が許可すれば、他の生徒や教師が閲覧することも可能だ。

このシステムの大きな特徴の1つが、〝閉じた世界〟で運用できること。法人ごとに認定アドバイザーを置き、承認済みのユーザーのみ参加できる。そのため、外部から素性の知れない利用者が紛れ込むといったこともない。

さらに、保存した大量の活動記録を、フォーマットにまとめる機能もついており、オリジナルのホームページや、大学に提出するポートフォリオを簡単につくることが可能だ。すでに、ハーバード、プリンストンといった名門大学に採用されているオンラインアプリケーション「Universal College Application(UCA)」でも公認されている。

ポートフォリオの出力イメージ

ポートフォリオの出力イメージ

同社では以前から、教員研修センターをはじめ、各種企業研修などでアナログによるポートフォリオの作成を実践してきた。今後、日本では大学入試改革がおこなわれるが、同社では多様な力を伸ばすアクティブ・ラーニングと、それを適正に評価するポートフォリオ作成は車の両輪のようなものと捉えており、それをICTで支援する方法を模索してきた。

トビタテ!留学JAPANのログイン画面

トビタテ!留学JAPANのログイン画面

文科省とは昨年8月頃から協議を重ね、機能がむやみに付加されないよう、丁寧にチューニングを進めた。そして、今年1月末にローンチした。「トビタテ!留学JAPAN」では、既にプロジェクトに参加している学生、高校・大学の教職員、支援企業の担当者、事務局のメンター等、約5000人が利用を開始。システム全体として、ユーザー数は、2016年度中に1万人を突破する見込みだ。

国内では、国際バカロレアの認定校などが採用を発表している。ただ、サマデイの相川秀希代表は「国家プロジェクトと、当初から話を進めている複数の教育機関が、安定的かつ効果的に運営できることが大前提」とした上で、「現在進行中の案件、今後の要請についても同様。規模の拡大よりも、導入先が、教育改革・入試改革の環境下で、大きなアドバンテージを得るための基盤づくりを優先したい」と話している。

同社では、クローズドな環境であるFeelnoteを活用すれば、匿名やなりすましによる攻撃を心配することなく、ありのままの自分を発信できるため、広く一般に普及すれば、ITリテラシーの基本教育にも繋がるほか、一億総活躍、地域創生の文脈でも様々な効果が期待できるとしている。Feelnoteに関するお問い合わせは、Eメールで〈info@feel-note.com〉まで。

基礎学力テスト、高校のパソコンで受験 文科省検討

2019年度に導入される予定の「高校基礎学力テスト(仮称)」について、文部科学省は学校内にあるパソコンを使って受験する方法で行うことを検討している。テストの問題は複数の難易度を用意し、高校側が生徒の学力などを踏まえて選べるようにする。大学入試への活用は当面見送られる方向。テストは一斉受験ではなく、生徒が一定期間内で順に受けることを想定。主に高校が指導改善目的に使うことになり、小中学校で実施されている「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の高校版という位置づけになりそうだ。

手書き文字、細かな違いOK 文化審が指針案

文化審議会漢字小委員会は常用漢字では、様々な字形が認められることを解説した指針案を大筋で了承した。指針案では漢字を点画の長短や方向のほか、「つけるか、はなすか」「はらうか、とめるか」などに分けて紹介。例えば「保」のつくりの「口」の下は「木」でも「ホ」でも誤りではないことや、「言」の1画目の点が2画目の線に接触してもしなくても同じ漢字だとした。現在の常用漢字表でも細かい形の違いを認めているが、手書きの正誤の判断が分かれるようになったため。29日開催の親部会の国語分科会で報告する予定。

神奈川県全日制公立高学力検査競争率 1.21倍

2016年度の神奈川県公立高校共通選抜の学力検査が2月16日、県内各地で行われた。全日制の平均競争率は前年度より0・02ポイント高い1・21倍。17日以降の面接などを経て、29日に合格発表がある。県教委は、全日制課程の学力検査の「理科」の問題の一つに誤りがあったと発表した。5種類の生物を分類して正しい組み合わせを一つ選ぶ問3の(ウ)で、選択肢の「4」を正答としていたが「2」も正答だったという。試験終了後、県民から指摘があった。受検者全員を正答とし、3点を与えるという。

高校基礎学力テスト 複数回受験で指導改善に生かす狙い

文部科学省は2月12日、高校生の基礎学力の定着度を測るため2019年度に始める予定の高校基礎学力テスト(仮称)について高校1、2年生の間に複数回受験できる案を検討していることを発表した。これまでは高校2、3年生の年2回受験を想定していた。テスト結果をより早く生徒の指導改善に生かすとともに、前倒しによって大学受験への影響を少なくする狙いがあるとみられる。次期学習指導要領が導入される22年度までは試行期間とし、大学入試への活用は23年度以降としている。

山形県、小中学校で独自テスト

山形県は2月12日、2016年度から県内全ての小中学校で、独自の学力テストを実施すると発表した。各教科の枠を超え、知識を活用する力を測る教科横断型の内容で。児童生徒が主体的に課題解決に取り組む「探求型学習」を進めるとともに、結果を分析し、授業の改善にも生かす。関連経費として3千万円を16年度当初予算案に盛り込んだ。対象は小学5年と中学2年で、10月実施予定。小5には国語、社会、算数、理科の4教科を合わせた「合教科型」と、教科の枠を超えた「総合型」を出題。中2にはこのほか、英語教科の出題がある。

都立高入試のマークシート採点の実演公開

東京都教育委員会は2月9日平成28年度の都立高入試から本格的に導入するマークシート方式について、採点システムを報道陣に公開し、採点の実演を行った。マークシート読み取り機(OMR)で解答用紙を読み取り、自動的に採点できる記号選択式以外の、記述式の解答を教員らが採点する。漢字など部分点のない記述式についてはパソコン画面上で採点。部分点のある記述式については、紙で採点した上で、結果を入力する方式とした。採点は必ず複数で行い、照合した上で確定する。対象は168校。

東大初の推薦入試77人合格、173人出願

東大は2月10日、平成28年度から初めて導入した推薦入試の合格者数が77人だったと発表した。募集人員は各学部合わせて100程度で、173人が出願していた。学部ごとの合格者数は、法学部(募集定員10人程度)14人▽経済学部(同10人程度)4人▽文学部(同10人程度)3人▽教育学部(同5人程度)4人▽教養学部(同5人程度)2人▽工学部(同30人程度)24人▽理学部(同10人程度)11人▽農学部(同10人程度)9人▽薬学部(同5人程度)3人▽医学部医学科(同3人程度)2人▽医学部健康総合科学科(同2人程度)1人

変わる私立中入試

今年は1都3県の私立・国立中学計約400校の入試(定員約4万1千人)に、約4万5千人が挑む見込み。人数は昨年並みだが、少子化などの影響で、ピークだった07年を約7千人下回っている。従来の学力試験とは異なるタイプの入試は昨年ごろから目立ち始めた。今年、入試で英語を設けるのは、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県で約60校に上り、昨年の2倍に。公立中高一貫校の入試に似た教科横断型の「適性検査型」の試験を導入する学校も、昨年より約30校多い約80校になる。

 入試が多様化する背景に、大学入試が思考力や表現力、実用性の高い英語力を重視する傾向にあることが要因の一つだとみる。新たな大学入試に対応できる力を、中学段階からつけさせたいと考える保護者が増えている。近年は、複数回行う入試で応募倍率が数十倍となる回がある学校もある。一方、一部の学校は定員割れで志願者確保が課題となっている

国公立大2次試験の出願3日締め切り 志願倍率4.5倍

国公立大学の2次試験出願が2月3日締め切られ、文部科学省は同日午後3時現在の志願状況を発表した。志願者数は前年の同時点より275人増の45万5766人で、募集人員に対する倍率は前年と同じ4.5倍。国立大(82大学387学部)の志願者は32万9508人で倍率は4.1倍。公立大(82大学176学部)は12万6258人で6.1倍。国立の学部別で倍率が高いのは、前期日程で東京芸術大美術11.8倍、静岡大地域創造学環8.4倍、長崎大水産7.2倍、室蘭工業大工(夜)7.1倍。後期日程は高知大教育32.4倍、浜松医科大医31.0倍、千葉大薬28.5倍だった。