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訪日客、初の年間2000万人突破

観光庁は10月31日、2016年の訪日外国人観光客が30日に2000万人を超えたと発表した。暦年ベースで2000万人の大台に乗せるのは初めて。中国、韓国、台湾などアジアからの訪日客が伸びをけん引し、地方を訪れる人も増えている。政府は20年に訪日客4000万人の目標を掲げる。宿泊施設の確保や、一時ほど振るわない消費の底上げなど課題はなお多い。訪日客は13年に初めて1000万人を超え、14年1341万人、15年1974万人と順調に拡大してきた。通年では2400万人程度に達する可能性がある。

シャープのプラズマクラスター活用のヘアドライヤー

シャープは10月20日、独自の空気清浄技術「プラズマクラスター」を活用したヘアドライヤー「プラズマクラスタースカルプエステ」を発売すると発表した。装置から発生するイオンにより、頭皮や髪の保湿効果が得られるほか、静電気の抑制などの働きがあるという。先端にヘッドセラピストの指を模した約7センチの突起5本を装着し、髪をかき上げるように使用する。頭皮表面を心地よい強さでマッサージし、高濃度イオンを含んだ風を送って毛穴の周りの皮脂を除く仕組み。想定価格は2万5千円前後(税別)。

米AT&T、タイムワーナー買収 通信とメディア、ネット動画が消す境界

「世紀の合併」と言われながら失敗した米メディア大手タイムワーナーとネット大手AOLの統合から15年。そのタイムワーナーを通信大手AT&Tが約854億ドル(約8兆8600億円)で買収することで、米国で業種を超えたメディア再編がまた動き出した。背景にはスマートフォン(スマホ)を通じたインターネット動画の普及がある。通信とメディア業界の境界線はこれまで以上に薄まっている。

8月の経常黒字、9年ぶり高水準 原油安・円高で

財務省が10月11日発表した8月の国際収支統計(速報)によると、海外とのモノやサービスなどの取引状況を表す経常収支は2兆8億円の黒字だった。前年同月に比べて23.1%増え、8月としては9年ぶりの高水準となった。前年と比べて原油価格が下がっていることや円高の影響で輸入額が大幅に減り、貿易収支が黒字に転換した。経常黒字は26カ月連続だった。黒字額を押し上げたのは貿易収支で、前年同月の3292億円の赤字から2432億円の黒字に転じた。

JR九州、売り出し2600円に 東証1部に上場

10月25日に東京証券取引所に、26日に福岡証券取引所に新規上場(IPO)する九州旅客鉄道(JR九州)の売り出し価格が17日、決まった。同日、東証はJR九州の上場区分について、市場第1部にすると発表した。仮条件の上限にあたる2600円で、売り出し価格を基にした上場時の時価総額は4160億円と、7月に上場した対話アプリのLINEに次ぐ大型IPOになる。

仮想通貨取得時の消費税 2017年春をメドになくす方向へ

財務省と金融庁はビットコインなどの仮想通貨を買うときにかかる消費税を2017年春をメドになくす調整に入った。仮想通貨をモノやサービスでなく「支払い手段」と明確に位置づける。事業者の納税事務がなくなるほか、利用者は消費税分の価格が下がって買いやすくなる。仮想通貨が「お金」としての存在感を増すのは確実だ。年末の与党の税制調査会での議論を経て、正式に決定する。仮想通貨はネット上のみで存在する通貨で、ビットコインが最も多く流通している。

ノーベル経済学賞、米2教授に

スウェーデン王立科学アカデミーは10月10日、2016年のノーベル経済学賞を、英国出身で米ハーバード大のオリバー・ハート教授(68)と、フィンランド出身で米マサチューセッツ工科大のベント・ホルムストローム教授(67)に授与すると発表した。お金やサービスの取引、企業の組織運営などを円滑にするための契約のあり方を研究する「契約理論」と呼ばれる分析モデルを確立させた功績が評価された。授賞式は12月10日にストックホルムで開かれ、賞金800万スウェーデン・クローナ(約9500万円)が両氏に半分ずつ贈られる。

企業の納税 全てネットで 地方税、19年度にも対応

総務省は企業が支払う税金をすべてインターネットを通じて納められるようにする。現在、国税はネット納税できるが、地方税では9割以上の自治体が対応していない。地方税は税収全体の約4割を占めるが、ネット納税できる自治体は東京都や横浜市などごく一部にとどまる。総務省は2019年度にも全自治体が利用できる共用システムをつくり、自治体の参加を求める。運用費は自治体が共同で負担する見通しだが、個別にシステムを構築するのに比べればコストは軽くなる。企業の納税を効率化する。

トヨタ・スズキ提携 環境・安全など協力

トヨタ自動車とスズキは10月12日、提携すると発表した。環境や安全、情報技術などの分野で協力し、自動運転車の開発など異業種を巻き込んだ競争激化に対応する。日産自動車も月内に三菱自動車へ34%出資するなど、自動車業界の再編が相次いでいる。今回のトヨタとスズキの提携で国内ではトヨタを中心とする連合、仏ルノーと提携する日産・三菱自グループ、ホンダの3陣営に集約されることになる。

実質賃金8月0.5%増 ボーナス効果縮小で伸び鈍化

厚生労働省が10月7日発表した8月の毎月勤労統計調査(速報値、従業員5人以上)によると、物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月比0.5%増加した。前年同月を上回るのは7カ月連続。ボーナスの効果が出た7月(1.8%増)に比べると伸びは鈍った。ただ賃上げの効果は出ているとみられ、基本給は増えている。

 名目にあたる従業員1人当たりの現金給与総額は27万1676円と、前年同月比0.1%減少した。減少は3カ月ぶり。名目の給与総額のうち、基本給にあたる所定内給与は0.5%増の24万223円だった。ボーナスや通勤費にあたる「特別に支払われた給与」は7.7%減の1万2699円だった。