
巻頭言
最近よく言われていることの一つに、「問い」の大切さがある。世の中には課題が山積し、その解決が叫ばれるのに、なぜ問いのほうが大事なのか。
理由は大きく分けて二つある。
一つは、問い次第で課題の設定が変わり、結果として得られる答えも変わってくるからである。もう一つは、AI(人工知能)の発達だ。現在のAIは問いさえインプットすれば、いくらでも答えを出してくれる。だから、つくるべきは答えではなく、問いだというわけだ。
ただ、我々は問いをつくることに慣れていない。とりわけ日本人は不得手だ。なぜなら歴史上、問うことを重視してこなかったからである。
では、どうすれば問うことができるのか? いくつか解がある。
一番目に、自明の理に異議を投げかけることだ。つまり、常識や一般的に正しいとされることを疑うことである。簡単なことのように思われるが、意外と難しい。何故なら、誰もがそれまで信じていたことを覆されるのは嫌だからである。
二番目は、「関心」という要素である。ここでの鉤括弧付きの関心とは、一般的な意味のそれとは異なり、物事のどの観点に着目するかということを指している。どんな物事も、ただ漠然と眺めていたり、当たり前だと思っていたりすると、何も感じることはないであろう。
是非「問い」を活用し、明日の学習塾を切り拓いていっていただきたい。
(如己 一)
目次
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- 84 TOP LEADER Interview 常に挑戦と変化を続け、人を育て社会に貢献。 株式会社 アイキューブ
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- 100 疾風の如く(190) 生徒派(東京都) 代表 草下 靖也 さん
- 102 現代学習塾経営概論(27)
- 104 For Whom the 塾 Tolls(46)
- 106 自ら動き出すチームにする方法(129) 中谷彰宏
- 108 One Target(6) 的場一成
- 110 PAPER REVIEW(15) 浅見貴則
- 112 シン・ジュクジン(43)
- 113 芸術見聞録(143)
- 114 わが子、就学中(51)
- 115 塾長の机
- 116 為田裕行の「教育ICT行」(123)
- 117 10¹⁵ PETA(50)
- 118 キクチカラ(6) 菊地香江
- 119 Opinion from School(71)
- 120 林明夫の「歩きながら考える」(238)
- 122 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(61)
- 124 私塾界インサイト(87)
- 128 塾はどこから来たか、塾は何ものか、塾はどこへ行くのか―そして私(43)
- 130 咲かせよ桜(123) 小林哲夫
- 134 論点2025(6) 次期学習指導要領の諮問ポイント
- 138 編集後記
- 140 Book Review
- 142 塾長のためのガジェット講座