Category: バックナンバー

月刊私塾界2019年12月号(通巻464号)

巻頭言

 PIAACをご存じだろうか。国際成人力調査(Programme for the International Assessment of Adult Competencies)の略称だ。PISAの成人版である。

 OECD加盟国等24カ国・地域(日、米、英、仏、独、韓、豪、加、フィンランド等 )が参加し、16歳~65歳までの男女個人約15万7000人を対象として、「読解力」「数的思考力」「ITを活用した問題解決能力」の3分野の調査だ。2011年から12年にかけて実施された結果等が文部科学省のウェブサイトに掲載されている。

 日本人の現役世代の27・7%は「日本語の読解力の習熟度がレベル2以下」の状況にあり、例えば「図書館の図書目録を指示通りに検索し、指定された書名の著者を検索できない」可能性が高い。数的思考力でも36・3%がやはり「習熟度レベル2以下」で、例えば「立体図を見ながら、その立体を分解すればどんな平面図になるか想像できない」恐れが強い。

 国立情報学研究所教授新井紀子著「AI vs. 教科書が読めない子どもたち」でも同様の内容が指摘されている。「(この簡単な問題を)中学生の3人に1人以上が、高校生の10人に3人近くが正解できなかったと理解すべきだ」と主張する。参考までに、「この問題に解答した745人の高校生が通っているのは進学率ほぼ100%の進学校」だという。 この745人は恐らくほぼ全員が学習塾に通ったはずだ。学校教育に問題があることは間違いないが、学習塾業界にも大きな責任がある。真摯に受け止めよう。

(如己 一)

目次

8 CatchUp01 株式会社CRERIA

  故郷 南相馬の教育水準を引き上げる

10 CatchUp02 学校法人磯島学園

  ICTを活用しながら地元の学力向上に貢献する

16 挑む私学 金蘭千里中学校・高等学校

  変えることと、変えないこと。

  確かな洞察力で、進化し続ける

19 目次・巻頭言

20 NEWS ARCHIVES

46 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~

48 【特集①】[緊急特集]塾とAI

54 【特集②】株式公開企業塾2020年2・3月期

        第2四半期決算を読む

64 HOT TOPICS①  若手経営者が描く令和の塾

66 HOT TOPICS② ミネルバ大学の学生と世界の教育を比較する 電通Bチームがトークイベントを開催

76 教育サービス業界 企業研究(84) 株式会社ハック

79 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(311)

80 疾風の如く(125)

  すたらぼ(京都府)

  代表 上坊 信貴 さん

82 好機到来(56)

  進学塾フォルテ

  文系担当 上村 清人さん、理系担当 佐々木 高雅さん

84 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(79)

86 白書界隈徘徊話(57) 西村克之

88 自ら動き出すチームにする方法(63) 中谷彰宏

90 塾の家計簿(31)

92 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(76)

93 芸術見聞録(77)

94 ぼくの幼児教育考(18)

95 塾長の机

96 為田裕行の「教育ICT行」(57)

97 1981(9)

98 Communication Risk Management(最終回)

99 Opinion from School(6)

100 林明夫の「歩きながら考える」(172)

102 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(27)

104 私塾界インサイト(21)

108 咲かせよ桜(58) 小林哲夫

112 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(79)

114 論点2019(12) 「JAPAN e-Portfolio」とは

118 編集後記

120 Book Review

122 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年11月号(通巻463号)

三陸津波被災地を旅した。北は田老町から南は東松島市まで、気仙沼市旧向洋高校、東松島市陸前小野以外は定点観測として訪れた。

 大槌町。三陸鉄道リアス線が開通していた。初めて訪問した5年前は、全ての橋げたが落ち、橋脚だけが墓標のように立っていた。街は壊滅状態。瓦礫が撤去されているだけだった。

 2年前に比べ住宅は増加した。しかし、商店は増えていない。街の魚屋さんで話を伺うと、もう住宅は増えないとのこと。仮設住宅にいる人はゼロとなり、帰って来る人はこれ以上いないそうだ。

 震災遺構として保存の是非を二分した旧町役場は解体され、芝生が植えられていた。津波の痕跡は微塵も感じられない。小さな慰霊碑が建っているが、フェンスで囲われ近付くことさえできない。

 陸前高田市。3000億円をかけ12メートル嵩上げした中心市街地にできたショッピングモールに隣接する商店は数軒増に留まる。そして、ここももう増えないという。しかも、広大は嵩上げ地に住宅は今後も殆どできない。皆、震災後造成された高台に住んでいるからだ。しかも多くが二重ローンをかかえる。だから移転できない。

 ところが、この新市街地に学習塾が2軒ある。高台住宅地で仮設のプレハブ校舎で授業を継続していた学習塾だ。ここに生徒は徒歩では来られない。一番近くの家でも数キロ離れている。自転車でも厳しい。往路は全て下り坂だが、帰路は上り坂。しかもかなり急。

 学習塾は永久に不滅です。

(如己 一)

目次

6 CatchUp01 京進

  幼児期だからこそ光る無限の知的好奇心を活かせ!

  京進の保育園がプログラミング教育導入

8 HOT TOPICS 01

  自立学習を確立させるために

  Lacicuが自立学習EXPOを開催

10 HOT TOPICS 02

  入試から変わる、高大社接続で実現する日本の教育改革

  ─みんなの教育改革実践フォーラム2019レポート

16 挑む私学 武蔵野大学附属千代田高等学院

  多様性に満ちた学校

  武蔵野大学附属千代田高等学院

19 目次・巻頭言

20 NEWS ARCHIVES

44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~

45 【特集】2024年 塾市場予測

60 TOP LEADER Interview

   Visual Visionグループ

  人間力のある

  本物の経営者になることが

  成功への鍵

72 Special Report  私塾界リーダーズフォーラム2019

  教育ICT・入試改革

84 教育サービス業界 企業研究(83) 株式会社ダイセン電子工業

87 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(310)

88 疾風の如く(124)

  株式会社美京都(みやこ)ワンゼロFC Kyoto(京都府)

  代表 中馬 一登 さん

90 好機到来(55)

  株式会社mooble

  代表 八澤 龍之介さん

92 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(78)

94 白書界隈徘徊話(56) 西村克之

96 自ら動き出すチームにする方法(62) 中谷彰宏

98 塾の家計簿(30)

99 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(76)

101 芸術見聞録(76)

102 ぼくの幼児教育考(17)

103 塾長の机

104 為田裕行の「教育ICT行」(56)

105 1981(8)

106 Communication Risk Management(5)

107 Opinion from School(5)

109 林明夫の「歩きながら考える」(171)

110 新・授業改革を目指して(112) 石川幸夫

112 私塾界インサイト(20)

116 咲かせよ桜(57) 小林哲夫

120 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(78)

122 論点2019(11) 外国人児童生徒等の教育について

126 編集後記

128 Book Review

130 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年10月号(通巻462号)

巻頭言

 食品大手ニチレイは「おいしさ」を科学的に数値化する研究に取り組んでいる。鼻腔中の空気を揮発性成分分析器「MSNose(エムエスノーズ)」で分析する。

 MSNoseそのものは、1996年に英ノッティンガム大学で開発されたもの。この機械では検出できない成分が多かったため、ニチレイが改めて独自に開発した。

 美味しいという感覚は、味覚、聴覚、視覚、触覚、嗅覚で構成されるが、特に重要な役割を果たすのが嗅覚。食事中に感じる嗅覚には2種類ある。鼻から直接嗅ぐ香りと、口に入れて飲み込むときに喉から鼻に抜ける香りの2つだ。そして、後者の影響が大きい。食品が噛み砕かれて唾液と混ざり、口の中で揮発して喉から鼻に抜けていく空気こそが「おいしさ」に直結しているからだ。

 ニチレイは味をそのままに脂肪分を減らしたカレーの開発を進め、スパイス量を調整することで、「おいしさ」はそのままに、10%あった脂肪分を2・5%まで減量することに成功した。

 しかし、ニチレイが凄いのは「おいしさ」を科学することだけではない。作る側から「おいしさ」を提供するのではなく、「なぜ美味しいと感じるのか?」を分析するという消費者側からのアプローチが加わっている点である。この発想の転換が素晴らしい。 さて、学習塾では。教育サービスを受ける生徒や保護者の側に立脚したカリキュラム、教材、指導方法などを考えているだろうか。教育する側の論理だけになっていないだろうか。

(如己 一)

目次

6 CatchUp01 河合塾Wings+Qubena

  個別対応に課題を感じ「Qubena」を導入

8 CatchUp02 市進ラボ(桐杏学園)

  老舗小受専門塾が新たに非受験コースを来春開設

12 HOT TOPICS 01

  公益社団法人全国学習塾協会 新三役に聞く

16 挑む私学 開明中学校高等学校

  豊富な学校行事が真の学力を育てる

19 目次・巻頭言

20 NEWS ARCHIVES

44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~

45 【特集】教育ICT考  2019A/W

62 TOP LEADER Interview

   株式会社 城南進学研究社

  教育は能力開発へ 新しい塾のあり方を創造

74 Special Report 1 私塾界エグゼクティブセミナー2019

  ここまで変わる! 生徒募集の最前線

78 Special Report 2 SRJ全国大会2019

  言葉と共に成長できるICT教育を目指して

84 教育サービス業界 企業研究(82) 株式会社Hacksii

87 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(309)

88 疾風の如く(123)

  放課後研究室ナンデヤ?(奈良県)

  室長 脇本  涼 さん

90 好機到来(54)

  第一英数塾

  代表取締役社長 小坂 邦広さん

92 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(77)

94 白書界隈徘徊話(55) 西村克之

96 自ら動き出すチームにする方法(61) 中谷彰宏

98 塾の家計簿(29)

99 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(74)

101 芸術見聞録(75)

102 ぼくの幼児教育考(16)

103 塾長の机

104 為田裕行の「教育ICT行」(55)

105 1981(7)

106 Communication Risk Management(4)

107 Opinion from School(4)

104 林明夫の「歩きながら考える」(170)

110 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(26)

111 私塾界インサイト(19)

116 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(77)

118 論点2019(10) 4学期制とは

122 編集後記

124 Book Review

126 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年9月号(通巻461号)

巻頭言

8月上旬、NECから「空飛ぶクルマ」が発表された。全長3・9メートル、幅3・7メートル、高さ1・3メートル。大型ドローンのような外観をしている。これは機体の管理に必要な情報や、飛行の特性を探るための試作機で、残念ながら人は搭乗できない。

 開発を進める背景には、多様な輸送・移動手段のニーズの高まりがある。都市部の混雑解消、離島や山間部の移動、災害時の救急搬送や迅速な物資輸送などだ。

 経済産業省と国土交通省は23年を目標に事業をスタートできるよう、法整備などを進める予定だ。

 一般社団法人CARTIVATOR(カーティベーター)Resource Managementが実用化を担う。

 車にはもうひとつ大きなブレークスルーがある。「遠隔型」自動運転だ。自動運転には「遠隔型」とこれまで主流の「自律型」がある。後者は自動運転の「頭脳」に当たる部分を車に搭載する。クルマ単体で基本機能の全てを完結するため、クルマの販売価格が3000万円前後になってしまう。

「遠隔型」はその頭脳部分を外に移す。スマホは多くの機能をクラウドに移すことにより、端末の負荷を軽くし、手ごろな価格で多くのサービスを実現している。これと同じ方法だ。ソニーやパナソニックが先頭を走る。パナソニックが開発する「ライフカー」は30万円での販売を目指す。

 凄いイノベーションが進行中だ。 近年教育業界でも先端技術を取り入れた様々な新商品が出ている。今後も大きなブレークスルーを期待したい。

目次

  • 10 CatchUp01 やぶき塾+OLECOスピーキングを重ねることで、自分を見つめる機会にもなる
  • 12 CatchUp02 大東尚学館+サス学サステナブルな学びで生きる力を養う
  • 14 CatchUp03 岩沢学院+吉備学習システム授業をしないで幅広い学力の子どもたち全員の力を付ける
  • 16 挑む私学 京都橘中学校高等学校学力と人間力の両輪で、社会に役立つ人材を育む
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 45 【特集①】株式公開企業塾2020年2・3月期第1四半期(1Q)決算を読む
  • 54 【特集②】思考力を高める教材
  • 66 TOP LEADER Interview 株式会社 成学社 学習塾本来の使命である点数アップ・志望校合格にこだわる
  • 80 教育サービス業界 企業研究(82) 株式会社バイオーム
  • 83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(308)
  • 84 疾風の如く(122)進学塾SOIL(京都府) 塾長 村東 慎右さん
  • 86 好機到来(53)岡本塾 塾長 岡本 充央さん
  • 88 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(76)
  • 90 白書界隈徘徊話(54) 西村克之
  • 92 自ら動き出すチームにする方法(60) 中谷彰宏
  • 94 塾の家計簿(28)
  • 96 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(74)
  • 97 芸術見聞録(74)
  • 98 ぼくの幼児教育考(15)
  • 99 塾長の机
  • 100 為田裕行の「教育ICT行」(54)
  • 101 1981(6)
  • 102 Communication Risk Management(3)
  • 103 Opinion from School(3)
  • 104 林明夫の「歩きながら考える」(169)
  • 106 新・授業改革を目指して(111) 石川幸夫
  • 108 私塾界インサイト(19)
  • 112 咲かせよ桜(56) 小林哲夫
  • 116 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(76)
  • 118 論点2019(9) 指定国立大学法人とは
  • 122 編集後記
  • 124 Book Review
  • 126 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年8月号(通巻460号)

巻頭言

暑いさなか熱い授業を展開されていることと推察する。体調に留意し、是非生徒の期待以上の成果を挙げていただきたい。

 読者諸氏が熱心にお読みになっている本誌「インサイト」。筆者も毎号楽しみにしている。様々な学習塾の、色々な階層の方から赤裸々な悩みが相談されている。

 始まった当初から一つ気になっていることがある。それは、「何」を「どうしたい」のかが分からない質問が多いことだ。極端に言うと、「私の塾をどうしたらいいのでしょうか?」と読み取れてしまう。目的と手段を混同している。場合によっては主客が転倒していることもある。目的が明確でないため、回答者が悩んでいることも窺える。

 自分はどうしたいのか、自塾をどうしたいのかは自分で考えるしかない。

 最近どの業界でもAI、AIという。あたかもAIが万能なように。だから、「兎に角AIを導入し、役立てろ」などと無茶苦茶な号令をかける経営者まで出てくる。

 しかし、勿論AIは万能ではない。目的が明確であることが最低限の条件だ。何らかの課題解決のための一手段としてAIを使うのでなければ、意味をなさない。目的が明確でも、AIでは解決しない物事も多々ある。

 とはいえ新しい技術を駆使することにより、解決できる課題は増えている。

 このことは教育についても言い得る。是非チャレンジしていただきたい。但し、何をどうしたいのかを明確にすることが第一歩だ。

目次

  • 10 CatchUp01 ウイングネット ウイングネットのAIを使って描く未来
  • 12 CatchUp02 アイキューブ+英俊社 いずみ塾が作った新たな入試対策コース
  • 14 HOT TOPICS  経済産業省が「未来の教室」第2次提言を発表  「3つの柱」を掲げ、9つの課題とアクションを提案
  • 24 挑む私学 国際高等専門学校 グローバルイノベーターを育む、充実の環境とプログラム
  • 27 目次・巻頭言
  • 28 NEWS ARCHIVES
  • 52 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 53 【特集】大学入学共通テスト 見えてきた現状と課題
  • 62 TOP LEADER Interview  株式会社ナガセ  『 独立自尊の社会・世界に貢献する人財を育成する』
  • 76 教育サービス業界 企業研究(81) 株式会社ILLUMINATE
  • 79 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(307)
  • 80 疾風の如く(121) Kids Lab.(株式会社Next Edge/大阪府) 代表取締役CEO 松葉 琉我さん
  • 82 好機到来(52) 慧真館 塾長 岸本 崇さん
  • 84 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(75)
  • 86 白書界隈徘徊話(53) 西村克之
  • 88 自ら動き出すチームにする方法(59) 中谷彰宏
  • 90 塾の家計簿(27)
  • 92 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(73)
  • 93 芸術見聞録(73)
  • 94 ぼくの幼児教育考(14)
  • 95 塾長の机
  • 96 為田裕行の「教育ICT行」(53)
  • 97 1981(5)
  • 98 Communication Risk Management(2)
  • 99 Opinion from School(2)
  • 100 林明夫の「歩きながら考える」(168)
  • 102 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(26)
  • 104 私塾界インサイト(18)
  • 108 咲かせよ桜(55) 小林哲夫
  • 112 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(75)
  • 114 論点2019(8) 主権者教育への道のり
  • 118 編集後記
  • 120 Book Review
  • 122 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年7月号(通巻459号)

巻頭言

京電力福島第一原子力発電所の過酷な事故被災地域へ行ってきた。被災後2年を振り5度目の訪問だ。定点観測を行いながら、復旧、復興の様子を確かめている。

 2年振りということもあり、復旧は格段に進んだように映る。富岡町や浪江町では全域ではないが避難解除が進み、住民が戻り始めている。国道114号線が通れるようになり、福島市へ行く時間が半分以下になった。楢葉町では町役場近くの山の上に巨大な体育館「ならはスカイアリーナ」や野球場などができていた。

 このように復旧は進んでいる。しかし、避難期間が相対的に短かった楢葉町では住民の半数以上が戻ったが、富岡町や浪江町では1割にも届かない。しかも、もうあまり増えないであろう、と戻った住民が言う。どこでも復興公営住宅は空いている。避難期間が長いと、避難先での生活が定着し、特に子供はそこの学校に慣れ、友達もできる。

 楢葉町にできたショッピングセンター内の施設は、日曜休みの店が多い。原発廃炉工事などに従事する人たちが主たる顧客だからだ。

 富岡町にあった巨大な除染等廃棄物の破砕選別処理施設は解体され、各地に野積みされていた除染廃棄物を入れたフレコンバックが見当たらなくなっていた。まるで原発事故などなかったかのように。

 秋にはこれも定例になっている三陸津波被災地を訪問する。陸前高田は街の中心地が全壊した。しかし、そこにあった学習塾は仮設校舎で授業を再開している。 学習塾よ永遠に!

(如己 一)

目次

  • 10 CatchUp01 エデュケーショナルネットワーク
  •   大学入学共通テスト対策ツールがついに登場!
  • 12 教員フォーラム Teacher 3.0-beyond FORUM
  •    ~人生100年時代における教育論~
  • 16 挑む私学 京都成章高等学校
  •    子供に自由を与え自立心を養う
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 45 【特集】塾長の一冊
  • 66 HOT TOPICS①
  •   速読のSRJ 春季定例研修会で新しい取り組みを発表
  • 66 HOT TOPICS②
  •   授業力を磨き上げた猛者が火花を散らす
  • 72 Special Report②
  •   私塾界リーダーズフォーラム2019
  • 84 教育サービス業界 企業研究(80) JFRこどもみらい株式会社
  • 87 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(306)
  • 88 疾風の如く(120)
  •   学んだ先が見える塾 まなびのさき(京都府)
  •   代表 清水 大樹さん
  • 90 好機到来(51)
  •   すばる進学セミナー
  •   塾長 中許 順也さん
  • 92 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(74)
  • 94 白書界隈徘徊話(52) 西村克之
  • 96 自ら動き出すチームにする方法(58) 中谷彰宏
  • 98 塾の家計簿(26)
  • 100 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(72)
  • 101 芸術見聞録(72)
  • 102 ぼくの幼児教育考(13)
  • 103 塾長の机
  • 104 為田裕行の「教育ICT行」(52)
  • 105 1981(4)
  • 106 Communication Risk Management(新連載)
  • 107 Opinion from School(新連載)
  • 108 林明夫の「歩きながら考える」(167)
  • 110 新・授業改革を目指して(110) 石川幸夫
  • 112 私塾界インサイト(17)
  • 116 咲かせよ桜(54) 小林哲夫
  • 120 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(74)
  • 122 論点2019(7) 夜間中学
  • 126 編集後記
  • 128 Book Review
  • 130 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年6月号(通巻458号)

巻頭言

葛飾北斎作「富士越龍」を見たくなり、信州小布施を訪れた。

 人口1万人余の小さな町(長野県内最小)だが、年間100万人以上の方々が来訪する。しかもリピーターが多い。その理由に挙げられるのが「修景」事業である。

 小布施は人口減対策に悩んでいた。1970年頃町は宅地を造成し、完売した。人口は2000人以上増加。更に、その収益5億円で、76年町に残された北斎の肉筆画を一堂に集めた「北斎館」を開館した。当時は、〝田んぼの中の美術館〟と揶揄される状態であった。

 そして北斎館を中心とした町並み修景事業が始まる。修景の主意は、歴史様式で装って町並みを観光地化するのではなく、日常生活の中で自然に歴史文化が感じられるように環境を整備する。古いものは古いものとして残し、それらと連続性を保ちながら、生活環境を新たに作り上げることだ。この整った町並みに来訪者は癒される。

 修景事業が格段に進んだのは、05年東京理科大学川向研究室と「小布施まちづくり研究所」を設立したことが大きい。それまでも町民、地場企業、行政で丁寧な協議が重ねられ、町民の支持を得ていたが、そこに大学の研究室が加わり、修景の理論武装ができた。

 業界でも幾つかの学習塾が大学と協働事業を行っている。自分たちが提供する教育サービスのバックボーンを明確化している。 教育理論は研究者の数だけあると云われる。だからこちら側も相当広く勉強しなければならないが、取り組む必要がある課題ではないだろうか。

(如己 一)

目次

10 CatchUp01 英才個別学院+ベリタス・アカデミー

  1回約5分の映像授業と学習管理ツールで成績を押し上げる

12 CatchUp02 自立型学習塾「ゴールフリーLab」

  子どもの主体性を育み志実現に導く

16 挑む私学 箕面自由学園

   一人に寄り添う充実のカリキュラムと指導体制

19 目次・巻頭言

20 NEWS ARCHIVES

44 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~

45 【特集①】これからはじめる幼児教育

56 【特集②】株式公開企業塾2019 年

       2・3月期決算を読む

64 HOT TOPICS

  加盟塾の発展に尽力 全国即アップミラクル協会が

  10周年を記念してフォーラムを開催

68 TOP LEADER Interview

   株式会社東京個別指導学院

   働く人の活力こそが事業成長の源泉

80 教育サービス業界 企業研究(79) 株式会社花まるラボ

83 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(305)

84 疾風の如く(119)

  個別進学塾ipsim(兵庫県)

  代表 山本 玄さん

86 好機到来(50)

  株式会社クラヤ・エデュケーション

  代表取締役 鈴木 嘉記さん

  代表取締役 南里 洋一郎さん

88 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(73)

90 白書界隈徘徊話(51) 西村克之

92 自ら動き出すチームにする方法(57) 中谷彰宏

94 塾の家計簿(25)

96 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(71)

97 芸術見聞録(71)

98 ぼくの幼児教育考(12)

99 塾長の机

100 為田裕行の「教育ICT行」(51)

101 1981(3)

102 英語教育 どう変わらなければならないか(最終回) 田中 茂範

104 林明夫の「歩きながら考える」(166)

106 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(25)

108 私塾界インサイト(16)

112 咲かせよ桜(53) 小林哲夫

116 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(73)

118 論点2019(6) 学習塾業に係る経営力向上に関する指針

122 編集後記

124 Book Review

126 塾長のためのガジェット講座

業界カレンダー

7月11日(木)

キャリア教育プログラム開発推進コンソーシアム 主催

「教育CSRフォーラム2019」

会場:一橋大学 一橋講堂 2階中会議場(2・3・4)

対象:企業の経営戦略・CSV/CSR・人事担当者、教育行政ご担当者、教育関係者

定員:150名

参加費:無料

お問い合わせ:URL.www.career-program.ne.jp/

7月13日(土)9:30-17:00

東京学芸大学附属小金井小学校 主催

「東京学芸大学附属小金井小学校 ICT×インクルーシブ教育セミナー vol.2」

会場:マイクロソフト品川本社 セミナールーム

定員:先着200名

参加費:無料

お問い合わせ:Mail.ict-incl@u-gakugei.ac.jp

7月13日(土)、14日(日)10:00-17:00

モノづくり日本会議、日韓工業新聞 主催

「モノづくり体感スタジアム」

会場:TEPIA

参加費:無料

お問い合わせ:Tel.03-6256-9780(モノづくり体感スタジアム事務局)

7月20日(土)9:30-17:00

NPO法人WRO Japan 主催

WRO Japan実行委員会、株式会社アフレル 共催

「第12回 科学技術におけるロボット教育シンポジウム」

会場:科学技術館

対象者:小中校校の教員、私塾やNPOの指導者、およびそれらをサポートする機関(大学、科学館等)また人材育成として取り組んでいる機関(企業、NPO等)

参加費:一般3,000円、NPO法人WRO Japan会員1,000円、学生1,000円

お問い合わせ:Tel.03-4405-9780(NPO法人WRO Japan事務局)

7月20日(土)①10:30-11:45 ②13:30-14:45 ③15:30-16:45

玉川キッズアフタースクール、ユーバープログラミングスクール 主催

「夏休み親子プログラミング無料体験会」

会場:玉川キッズアフタースクール

対象:①年長さんから小学①年生 ②小学2年生、3年生 ③小学2年生、3年生

定員:各回8組(お子様と保護者のペアでご参加ください)

参加費:無料

お問い合わせ:Tel.03-6869-2414(ユーバープログラミングスクール)

7月22日(月)14:00-16:00

株式会社ナンバーワンソリューションズ 主催

「幼稚園、保育園、認定こども園向け プログラミング教育セミナー」

会場:株式会社ナンバーワンソリューションズ セミナールーム

定員:30名

参加費:無料

お問い合わせ:03-6412-8470(担当:橋本、知本)

7月23日(火)・26日(金)・28日(日) 各日とも14:00-16:00

mpi松香フォニックス 主催

「英語指導力アップ無料セミナー」

大坂会場:7月23日(火)CIVI研修センター新大阪東

名古屋会場:7月26日(金)国際デザインセンター

東京会場:7月28日(日)CIVI研修センター秋葉原

対象:中学・高校教員及び教育委員会関係者

定員:各60名

参加費:無料

お問い合わせ:Tel.03-5302-1651

7月27日(土)・28日(日) 10:00-12:00 14:00-16:00

NTTデータ 主催

「夏休みこどもIT体験2019」

会場:NTTデータ駒場研修センター

対象:小学生(保護者同伴)

募集人員:1回あたり小学生50名

参加費:無料

お問い合わせ:Tel.050-5546-7732(事務局)

7月28日(日)午前の部10:30-12:30/午後の分14:00-16:00

株式会社AMG Solution、株式会社ユニエル 共催

「おやこもの作りたいけん 花火とプログラムを学ぼう」

会場:株式会社AMG Solution 虎ノ門オフィス

参加費:1000円

対象:小学3年生~6年生

人数:各8組(保護者の同伴が必要)

お問い合わせ:URL.oyako-monodukuri.com/

7月31日(水)~8月2日(金) 各日とも10:00-17:00

G’s ACADEMY TOKYO 主催

「G’s ACADEMY YOUTH CAMP ~夏休みの中学生・高校生向けプログラミング講座~」

会場:G’s ACADEMY FUKUOKA

定員:15名

持参物:ノートPC(Windows7以上またはMacの最新OS)※Google Chromeのインストール必須

お問い合わせ:URL.gsacademy.tokyo/fukuokayouth/

8月1日(木)10:00-17:00

一般社団法人日本教育情報化振興会、一般社団法人大坂国際経済振興センター、テレビ大坂、テレビ大坂エクスプロ 主催

「第4回 関西教育ICT展」

会場:インテックス大阪 2号館

お問い合わせ:Tel.06-6944-9918(関西教育ICT展事務局)

8月3日(土)13:00-20:00、4日(日)9:00-16:30

株式会社学研アソシエ 主催

「学研・高大教育フォーラム2019」

会場:8月3日 学研本社ビル3階ホール

   8月4日 スタンダード会議室3階 大ホール

参加費:3,000円(昼食代含む)、懇親会費4,000円(希望者のみ)

お問い合わせ:Tel.03-3490-4581(株式会社学研アソシエ 高大教育事業部 学力開発事業室)

月刊私塾界2019年5月号(通巻457号)

巻頭言

多くの学習塾が保育や学童保育に参入している。本誌13年10月、11月号「教育時評」や14年9月号「論点」などが始めるきっかけであれば、「私塾界」冥利に尽きる。

ところで、一つ気がかりなことがある。

学習塾は一民間企業だ。利益を上げることができなければ、撤退することもあろう。多教室展開する学習塾ではスクラップ&ビルドは日常だ。しかし、保育や学童保育をそれと同列で考えて良いものだろうか。これを問題提起したい。

極端な例えだが、来月から事業をやめたら、そこに通わせる家庭はどのようになるだろうか。通わせる家庭は共働きや片親のケースが殆どだ。来月からの生活が成り立たなくなってしまう。保育や学童保育は社会的インフラに組み込まれているのだ。「公共性」を備えた事業である。これを意識して事業に当たって欲しい。

「学習塾白書2018」を見ると、公立中学校に通う中学3年生の通塾率は80%を超える。何らかの事情があって通わない、通えない生徒を除くと、殆ど全員が通っているとみなすことができる。そういった点では、学習塾も「公共性」があると言い得る。

しかし、今一度思いを巡らせていただきたい。明日から学習塾が突然閉鎖されても(あってはならないことだが)、生徒は隣の学習塾へ通えばよいだけだ。学習塾に行かなくても構わない。だが、保育や学童保育はそうではない。 我々は学習塾を含め、「公共性」なるものを真剣に考えなければならない。

(如己 一)

目次

12 挑む私学 新渡戸文化中学校

   偏差値ではなく、幸福値を意識した改革を

14 スペシャル鼎談

   子供の幸せを育むための大改革

19 目次・巻頭言

20 NEWS ARCHIVES

42 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~

43 【特集】教育ICT考 2019S/S

58 TOP LEADER Interview

   株式会社創英コーポレーション

   強豪ひしめく神奈川県において異色の存在感を示す

70 挑む私学 高槻中学校・高槻高等学校

   国内外の大学と連携し、グローバル教育を推進する学校

72 教育サービス業界 企業研究(78) 特定非営利活動法人ロジカ・アカデミー 

75 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(304)

76 疾風の如く(118)

  岡崎塾(兵庫県)

  塾長 岡崎 正忠さん

78 好機到来(49)

  株式会社NES

  代表取締役 南里 洋一郎さん

80 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(72)

82 白書界隈徘徊話(50) 西村克之

84 自ら動き出すチームにする方法(56) 中谷彰宏

86 塾の家計簿(24)

88 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(70)

89 芸術見聞録(70)

90 ぼくの幼児教育考(11)

91 塾長の机

92 為田裕行の「教育ICT行」(50)

93 1981(2)

94 英語教育 どう変わらなければならないか(11) 田中 茂範

96 林明夫の「歩きながら考える」(165)

98 新・授業改革を目指して(109) 石川幸夫

100 私塾界インサイト(15)

108 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(70)

110 論点2019(5) 2040年に向けた高等教育のグランドデザイン

114 編集後記

116 Book Review

118 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年4月号(通巻456号)

巻頭言

5年前から家庭菜園を始めた。アグリメディアが運営する「シェア畑」を利用している。一般的な市民農園とは異なり、農具、種や苗、肥料などが用意され、複数名のアドバイザーが週に数回来て、作業等指導してくれる。無農薬、有機栽培で年間30種類以上の野菜や果物を栽培し、収穫する。完熟するまで畑で育て、直ぐに食べるので、野菜本来の味を楽しめる。枝豆やトウモロコシなどはあまりの美味しさに驚かされる。

当初は就農も視野に入れて取り組んでいたが、とても製品として扱えるような規格が揃ったものの栽培が難しいこと、夏の暑さの中での作業の大変さなどから、とても就農できないことを悟った。

 シニア世代と子どもが小さい家族の利用者が多い。前者は栽培を生活の一部として楽しんでいる。後者は子どもがあまり熱心ではない場合が多く、仕事の忙しさもあり、来園が遠のく。

 シェア畑の現在の課題はアドバイザーによる継続率の差異、と社長は語る。継続率が高いアドバイザーは、サービス業であることを認識でき、農園の趣旨や利用者のニーズを適格にとらえ、コミュニケーションを取りに行くことができる方。反対に低継続率のアドバイザーは、自分の知識をひけらかしてしまう人だそうだ。「農業の先生」みたいになってしまい、知識を教えることばかりに集中し、自分の経験で断言し続けてしまうような方だそうだ。おやっ、どこかで聞いたことがあるような話ではないか。どこぞの学習塾でだったか。

(如己 一)

目次

  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 34 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 35 【特集】アルバイト講師よ、どこにいく?
  • 64 TOP LEADER Interview
  •    株式会社ウィザス
  •    自己成長支援企業として、日本の新しい教育にチャレンジ
  • 68 シリーズ〔プログラミング教育必修化にともなう民間教育サービスの対応を考える〕第4回
  •   「なぜプログラミングを学ぶのか?」
  • 72 教育サービス業界 企業研究(77) 株式会社ユナイテッド・インテリジェンス 
  • 75 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(303)
  • 76 疾風の如く(117)
  •   NovaEra(ノヴァエラ)(埼玉県)
  •   代表/エグゼクティブパーソナルトレーナー
  •   中島 孝さん
  • 78 好機到来(48)
  •   株式会社LIFE
  •   代表取締役 甲斐 昌浩さん
  • 80 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(71)
  • 82 白書界隈徘徊話(49) 西村克之
  • 84 自ら動き出すチームにする方法(55) 中谷彰宏
  • 86 塾の家計簿(23)
  • 88 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(69)
  • 89 芸術見聞録(69)
  • 90 ぼくの幼児教育考(10)
  • 91 塾長の机
  • 92 為田裕行の「教育ICT行」(49)
  • 94 英語教育 どう変わらなければならないか(10) 田中 茂範
  • 96 林明夫の「歩きながら考える」(164)
  • 98 塾ソムリエの講師研修指南 西村則康(名門指導会代表 塾ソムリエ)(24)
  • 100 私塾界インサイト(13)
  • 104 咲かせよ桜(52) 小林哲夫
  • 108 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(70)
  • 110 論点2019(4) 進む「未来の教室」
  • 114 編集後記
  • 116 Book Review
  • 118 塾長のためのガジェット講座

月刊私塾界2019年3月号(通巻455号)

巻頭言

久し振りに海外一人旅を堪能した。場所はオーストラリア・シドニー。シドニーは3回目だが94年以来のため、ハーバーブリッジとオペラハウス以外は全く変わってしまった感じだ。

 4年振りの海外一人旅。今回はスマホを封印し、アナログ情報だけで、公共交通機関を利用し歩いてみることにした。

 まず、IC乗車券「Opal」を購入。これで電車、ライトレール、バス、フェリーに乗ることができる。ホテル近くのコンビニへ買いに行く。しかし、扱ってない、駅で買ってくれ、と言われる。そこが遠いので来たのに、と思い、向かい側にある別のコンビニに入る。やはり、扱っていない。どこで買えるかを尋ねると、三軒左隣で売っている、と。無事購入。

 これに始まり、間違ったバス停で長時間待ったり、バスでは停留所のアナウンスも電光掲示板もないため、降車場所を間違えたり、電車が止まっておりバスで代替輸送との表示はあるが、乗車場所の案内がなく、しかも駅員もいない等というハプニング続出だ。文化、生活習慣が異なるため、当然このようなことが多発する。何とかして自力で解決しなければならない。これが一人旅の醍醐味である。

 可愛い子には旅をさせろ。まさにそうだ。課題解決能力を磨くのにうってつけだ。中高生では海外一人旅は難しい。短期でも良いので是非留学の機会を生徒に与えて欲しい。できればホームステイで。そうすれば自分で考え判断する機会が増える。さらに異文化体験で視野も広がる。

(如己 一)

目次

  • 8 CatchUp01 ママnicoアカデミー 家庭から幼児教育の在り方を変えたい
  • 10 CatchUp02 天心塾+学びエイド 映像授業「学びエイド」を効率的に活用し成績アップを後押し
  • 12 CatchUp03 プロスタキッズ(ミスターフュージョン)プログラミングで、すべてのヒトに創るチカラを
  • 16 挑む私学 京都造形芸術大学附属高等学校 大学との連携強化に取り組む通信制高校が4月に誕生
  • 19 目次・巻頭言
  • 20 NEWS ARCHIVES
  • 42 千里の道も一歩から ~編集長備忘録~
  • 43 【特集①】『学習塾白書2018』を読む
  • 52 【特集②】株式公開企業塾 2019年2・3月期 第3四半期(3Q)決算を読む
  • 64 TOP LEADER Interview キョーイクホールディングス株式会社 「人が切実に欲する」ニーズに応えることが、ビジネスの基本
  • 76 教育サービス業界 企業研究(76) 株式会社Digika 
  • 79 日本教育ペンクラブ・リレー寄稿(302)
  • 80 疾風の如く(116) oranje(オラニエ)(京都府)代表 冨永 岳さん
  • 82 好機到来(47)
  •  株式会社夢尊 代表取締役 福岡 宏さん
  • 84 新米塾長のための「学習塾経営基礎講座」(70)
  • 86 白書界隈徘徊話(48) 西村克之
  • 88 自ら動き出すチームにする方法(54) 中谷彰宏
  • 90 塾の家計簿(22)
  • 92 新米塾長のための「部下とサシで行きたいごはん屋さん」(68)
  • 93 芸術見聞録(68)
  • 94 ぼくの幼児教育考(9)
  • 95 塾長の机
  • 96 為田裕行の「教育ICT行」(48)
  • 98 英語教育 どう変わらなければならないか(9) 田中 茂範
  • 100 林明夫の「歩きながら考える」(163)
  • 102 新・授業改革を目指して(108) 石川幸夫
  • 104 私塾界インサイト(12)
  • 108 咲かせよ桜(51) 小林哲夫
  • 112 未之知也(いまだこれ知らざるなり)(70)
  • 114 論点2019(3) どうなるリカレント教育
  • 118 編集後記
  • 120 Book Review
  • 122 塾長のためのガジェット講座