公立学校が公立の図書館や保育所などと同じ建物に入る複合化は、1990年ごろから少しずつ増えた。その後、校舎の老朽化や耐震基準の見直し、少子化による統廃合などで学校の改築が進み、広がったという。今後も増えるとみられ、複合化に関する文科省の有識者会議は昨年、「財政負担を軽減するため、複数施設の一体整備を検討する自治体は増える」と指摘した。
文科省の昨年度の調査では、他施設と同じ建物にある公立小中学校は全国に1万567校(全体の35%)。一緒に入る施設は、放課後児童クラブ(6333校)や防災用備蓄倉庫(5553校)が多いが、図書館や公民館など社会教育施設(510校) 体育館など社会体育施設(142校) 保育所(112校) 老人福祉施設(113校) などもあった(重複含む)。音楽ホールやプラネタリウムが入っている例もある。