GMOメディア 生成AIを活用した問題生成技術「クイズGPT」が特許を取得

 GMOインターネットグループのGMOメディア株式会社(森 輝幸 代表取締役社長)は、問題生成装置、問題生成方法および問題生成プログラムに関する特許「クイズGPT」を取得した。(特許番号:特許第7546809号)
「クイズGPT」は、目的に応じた情報ソースを読み込ませることで、生成AIによってキーワードを抽出し、そのキーワードに関連するクイズを1分間で約5問の問題を作成することができる技術。この技術は、GMOメディアが運営するクイズプラットフォーム「まいにちクイズボックス byGMO」や、小テスト作問ツール「コエテコStudy byGMO」に活用している。

■本特許技術(「クイズGPT」)の仕組み
「クイズGPT」は、1分間で約5問の問題を作成することができる技術。システムの操作者が、作問したいテーマを「クイズGPT」へ入力すると、生成AIエンジンが目的に応じた情報ソースから取り込んだ情報を管理している外部記憶データベースより、テーマの情報を入手する。「クイズGPT」は、その中から抽出されたキーワードを元に問題とその解答、解説文を作成する。
 従来、問題を作成するためには、豊富な知識だけでなく、問題文や解説文といった文章を作成するスキルを持った作成者の存在が不可欠だった。そのため、問題を大量に作成するためには、多大な人的コストが必要だったが、この「クイズGPT」を用いることで、問題作成にかかる人的コストの削減をすることができるようになる。

【「クイズGPT」の活用実績】

■5,000問のクイズ作成に対するコストを95%以上削減
 インターネットクイズゲームにおいてユーザー数が日本一のクイズプラットフォーム「まいにちクイズボックス byGMO」において、「クイズGPT」で生成したクイズを5,000問導入した。「クイズGPT」の活用で、少ないコストで質の高いクイズを生成できるようになり、クイズ作成にかかる費用を95%以上削減することができる。

<「クイズGPT」で作成された問題と解説の一例>
 今までも、生成AIを活用した問題生成は行われていましたが、人間が作成するような自然な文章での生成には限界があった。しかし、今回の「クイズGPT」では、人間が作成する問題に見劣りしないクオリティでの生成が可能となり、高品質の問題を生成することができるようになった。

問題① 〇×クイズ
「クイズGPT」へ入力したテーマ/キーワード:コンコルド効果 /概要
問題文:「コンコルド効果」は、投資を続けることの有効性を証明する心理効果である。
正解:×
解説:「コンコルド効果」は、実際には投資効果が薄れているにもかかわらず、既に投じた資金を無駄にしたくないという心理から更なる投資を続けてしまう現象を指します。投資の有効性を証明するものではありません。
問題② 〇×クイズ
「クイズGPT」へ入力したテーマ/キーワード:ビートルズ/楽曲
問題文:2023年には、ジョン・レノンの未発表楽曲「ナウ・アンド・ゼン」がビートルズの最後の新曲として発売された。
正解:〇
解説:「ナウ・アンド・ゼン」はジョン・レノンの未発表楽曲で、ビートルズの最後の新曲として2023年にリリースされました。この曲は、ジョージ・ハリスンの録音やポール・マッカートニーとリンゴ・スターの新しいオーバーダビングが加えられ、最新技術でミックスされました。
問題③ 〇×クイズ
「クイズGPT」へ入力したテーマ/キーワード:源氏物語/各帖
問題文:『雲隠』は源氏物語の中で唯一題名だけが残っている巻である。
正解:〇
解説:『雲隠』は源氏物語の中で唯一、題名だけが残っている巻です。本文は伝存しておらず、この巻の内容については多くの補作が試みられています。

■小テスト作問ツール「コエテコStudy byGMO」で教務DXを支援
「コエテコStudy byGMO」とは、科目「情報I」の教科書内容に沿った問題を「クイズGPT」で3,000問以上作問し、簡単に小テストを作成することができるツール。教育現場では、プログラミング教育の専門知識を持つ教員の不足や、学習教材の準備など、様々な課題を抱えている。これらの課題を解決するため、「クイズGPT」を通じた教務DXの支援に貢献する。

【今後の展望】
 今回、特許を取得した「クイズGPT」は、「まいにちクイズボックス byGMO」や「コエテコStudy byGMO」における取り組みに大きな成長機会をもたらすものと考えている。今後は、外国語での問題作成や各種資格検定の対策講座など、活用の幅を広げていきたいと考えている。
 GMOメディアでは、今後もAI技術の進化を取り入れながら、特許技術を活用してサービスの拡充や、社会課題解決への貢献に努めていく。

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