旺文社教育情報センターは8月5日、「2024年度一般選抜における英語外部検定の利用状況」に関する調査結果を公表した。それによると、2024年度の大学入試において受験生が選んだ英語の外部検定のうち、「英検」が91・6%と圧倒的なシェアを占めたことが明らかになった。これは過去の傾向と同様であり、英検の優位性が引き続き際立つ結果となった。
調査は2024年4月から5月にかけて、全国の国公私立大学282校を対象に実施され、そのうち171校(回答率60・6%)から回答が得られた。英検に次ぐ検定としては「TEAP」5・6%、「GTEC」1・7%、「IELTS」0・7%、「TOEFL」0・1%、「ケンブリッジ」0・1%、「TOEIC」0・1%と続くが、いずれも英検と比べると利用者は少数派にとどまっている。
調査結果は、特に東京の私立大学で外部検定利用者が他地域に比べて非常に多いことも指摘している。旺文社教育情報センターは、この地域差が受験生の居住地や経済状況に影響されている可能性があると指摘し、今後の対応が求められるとしている。
公表データでは、回答のあった大学の外検ごとの利用率も一覧で紹介している。英検以外の利用率が比較的高い大学をみると、国立では金沢大学が「英検」87・5%、「GTEC」10・4%、「TEAP」1・4%など。公立では叡啓大学が「英検」75・0%、「GTEC」6・3%、「IELTS」6・3%など。私立は、上智大学が「英検」55・5%、「TEAP」39・9%、「GTEC」1・6%、「IELTS」1・7%など。中には、共愛学園前橋国際大学や岐阜協立大学などのように「英検」0%、「GTEC」100%の大学もある。
詳細な調査結果や大学ごとの利用率は、旺文社教育情報センターのWebサイトで公開されている。