学校法人 河合塾は2024年1月に実施した「大学入学共通テストチャレンジ」に参加した高1・2生を対象に、来年度から実施される新課程での大学入試に関するアンケートを行った(有効回答数:4,158名)。河合塾のHP上で主な結果を紹介している。
■高1・2生の大多数が新課程入試に不安を感じている
アンケートではまず「新課程対応入試について不安に感じることはありますか」という質問を行ったところ、全体の86.8%が「不安がある」と回答した。
学年別にみると高2生が88%と最も高く、受験が一年後に迫った現時点でも不安が大きいことがうかがえる。また、高1生でも83.5%が「ある」と回答しており、学年を問わず新課程入試に対する不安があることもわかった。
■不安を感じている高1・2生が指摘する新課程入試の課題は?
次に「不安がある」と回答した方に対して、「不安に感じていること(複数回答可)」をたずねたところ、全体では「過去問題がない」が70.3%で最も多い回答を得た。
学年別にみると、高1生では「入試科目に『情報Ⅰ』が新たに加わる」が「過去問題がない」を上回ったが、「共通テストの問題が増え、解答時間が伸びる」を含めた3つの項目が、全体・学年別ともに上位を占めている。今年度の共通テストは昨年度よりさらに文章が長く、受験生の負担が大きかったという意見がある中で、新課程の共通テストでは新しい科目である「情報Ⅰ」が追加され、さらに現代文や数学で問題数・出題範囲・試験時間などが増加するという複数の変更点があることが、高校生にとって大きな不安要素となっていることがこの結果からわかった。
さらに高2生の約49%、高1生の約52%が「これまでとなにが変わるのかわからない」と回答している。そもそもどう変わるかを理解していないために漠然と不安を感じている高校生が半数近くおり、本番まであと1年に迫る時期にもかかわらず必要な情報が当事者に十分には浸透していない様子も見受けられた。
[調査概要]
調査期間:2024年1月14日(日)~1月16日(火)
調査対象:上記期間に実施したイベント「大学入学共通テストチャレンジ」の参加者(オンライン参加)
調査方法:インターネット調査
有効回答数:全国の高1・2生 4,158名(学年別の内訳 高2生:72.4%、高1生:27.6%)