EdTech教材を提供する株式会社Inspire High(東京・千代田区、杉浦 太一 代表)と福島県教育委員会は、不登校児童生徒や県立学校生徒のウェルビーイング実現に向けた連携協定を締結した。「Inspire High」のプログラムを活用し、キャリア観の醸成と探究的な学びの実現を目指す。
少子高齢化により児童生徒数全体が減少する中、小中学校における不登校児童生徒の数は約30万人と過去最多を記録した。文部科学省では令和5年3月31日に誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策「COCOLOプラン」を取りまとめ、「不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える」こととしている。
福島県でも、令和5年度から「不登校児童生徒支援センター(通称:roomF)」を立ち上げ、県内の小中学生を対象にICTを活用したオンライン等による支援を行っており、学習コンテンツの整備が望まれている。また、総合的な学習(探究)の時間において、ICTを活用することで「時間と空間を超えた新たな学びの実現」を目指している。
Inspire Highは、世界とつながる探究的な学びを手軽に教室やオンラインで実践できるプログラムだ。世界中の多様な大人の生き方や価値観、仕事、社会課題に触れ、毎回出題される「答えのない問い」に挑戦することで、自己理解や表現力を養い、全国の10代と意見や価値観を共有することで他者を知る心も育む。主に中学校・高校で「総合的な学習(探究)の時間」「道徳」や、キャリア教育・SDGs教育などに幅広く利用されている。
今回の連携でInspire Highのプログラムを「roomF」に導入することで、不登校児童生徒が社会とつながり、自身のキャリアについて考えるきっかけを作る。また、県立高校にも導入を推進し、高校でのキャリア教育を充実させると同時に、義務教育段階から高等学校段階まで切れ目なく活用することで、個別最適化された支援及び一人ひとりのウェルビーイングの実現を目指す。
■連携協定における取り組み
(1)県内公立学校に在籍する不登校児童生徒を対象とした「roomF」にInspire Highを導入
(2)Inspire Highを活用した県立学校におけるキャリア教育の充実
(3)義務教育段階から高等学校段階までのInspire Highの切れ目ない活用による、個別最適化された学びの実現
(4)導入校へのサポートや、導入効果測定