ユニフォーム専門商社㈱ユニフォームネットは、創業の地である福島県内での取り組みや地域への貢献を目指した活動を行ってきた。学校法人国際総合学園FSGカレッジリーグ 国際アート&デザイン大学校(福島県郡山市)との産学連携事業は2019年からスタートし、今年で五回目となる催し。
今回のデザインコンペの大きな題材となるのが、喜多方の染型紙「会津型」。 会津型は、江戸後期から昭和初期にかけて福島県で広まった染型紙。その良さを引き出すために、デザインテーマは「バンダナ」に決定。会津型を管理する喜多方市協力のもと、国際アート&デザイン大学校在校生よりデザインを募り、優秀作を選出した。
喜多方の染型紙「会津型」とは江戸時代から着物の柄を染めるため使われてきた染型紙(そめかたがみ)。
伊勢白子や京都、江戸に並ぶ一大産地として喜多方(福島県会津地方)にも染型紙文化があり、東北地方の服飾文化に寄与してきた。近代化が進む時代の流れの中で1935年頃に途絶えたものの、その半世紀後に現存する染型紙約37,000点が発見された。
現在では福島県及び喜多方市の有形民俗文化財となり、研究資源として保存、管理され、近年ではその魅力を伝える活動が盛んに行われている。
■本年度の受賞作
今回のデザインコンでは総勢26名の力作が集まった。柄を活かしたデザインが多く、レベルの高さが感じられる中、FSG学園祭投票や関係各位による投票を経て、喜多方市長賞1名、優秀賞3名が決定した。捺染技術を持つ平半染工株式会社(福島県須賀川市)の力を借りて喜多方市長賞デザインバンダナ実物を作成。12月に国際アート&デザイン大学校校舎にて開催した表彰式で参加学生全員に最優秀賞のバンダナを贈呈した。
過去4回のコンペでは、会津型という題材はそのままに、Tシャツ、サンダル、ワインボトルラベル、賞状と各回でテーマを決めて実施してきた。今回はその4回よりもデザインレギュレーションを緩和し、一辺約50cmのバンダナの中に、参加学生が思い思いにデザインを描いた。自由度が高いからこそ、参加学生が細かい部分にまで創意工夫を重ねたのが第五回目の特長となった。