英語能力のベンチマーク「EF EPI英語能力指数」2023年版世界ランキング公開

 国際教育のリーディングカンパニー、イー・エフ・エデュケーション・ファースト(日本法人イー・エフ・エデュケーション・ファースト・ジャパン株式会社〈東京・渋谷区、リーナス・ジョンソン 代表取締役社長〉、以下「EF」)はスイス時間の11月8日(火)、世界113か国・地域の約220万人の英語試験ビッグデータを活用した英語能力のベンチマーク『EF EPI英語能力指数』最新ランキングを公開した。
 EF EPI英語能力指数は、EFがオンラインで無料公開している英語力測定テスト「EF SET」(エフセット)の前年受験データを元に、非英語圏の国・地域における英語能力を、経年的に計測・追跡するベンチマークとして2011年より毎年秋に継続的に発表しているレポート。EPI指数の国別ランキング、CEFR(セファール)に準拠した5段階の英語能力レベルのほか、「人材競争力指数」「人的資本指数」などの外部指標と英語能力指数の相関関係を考察した分析レポートから構成されている。

 EF EPIの著者であるKte Bellは本年度のレポートにおいて下記のように述べている。
「今年の英語力指数は世界的に横ばい・安定しているというような見え方になっていますが、実際は一定数向上している地域と逆に低下している地域の格差が生まれた結果になりました。英語はグローバルとのコミュニケーションに欠かせない、国境を超えて人々をつなぐツールとして独自の地位を確立してきました。今回の調査での発見のように、引き続き調査を続けることで英語力の経年変化を調査し皆様に英語研修における何かしらのヒントとなれば幸いです。」

 日本はケイトが上記で述べている「英語力が低下している地域」に該当し、2023年版のランキングでは前年度(80位)よりさらに順位を下げる結果となり、113ヶ国・地域中87位(-18ポイント)で引き続き他国との差が開く結果となっている。隣接国の中国(82位)や韓国(49位)から差をつけられ、アジア圏ではタイ、カンボジア、ミャンマーに続きワースト9に位置する。

EF EPI英語能力指数<2023年版>の主なポイントは以下の通り
 若者の英語力が引き続き低下しており(2015年以降、18~20歳で-89ポイント)、インドやインドネシアを含む少数の大国が牽引している。さらに多くの国でパンデミック(新型コロナウイルス)に影響したと思われる低下が見られ、世界的な傾向が加速している。
 ビジネスシーンでの英語力は向上。世界的には、パンデミック(新型コロナウイルス)を期に顕著な上昇が見られたが(2020年から2021年にかけて30歳以上の成人が20ポイント上昇)、多くの国の傾向は、2015年以降着実に上昇傾向にある。
 男女格差が拡大傾向か。男性の英語力は向上(+14ポイント)、女性の英語力は低下(2014年以降-19ポイント)している。しかし、男女格差はグローバル統一の動きではなく、63カ国が男女平等か、それに近い水準にある。
 地域別では 東アジアの習熟度は4年連続で低下傾向にあり、今年は日本と中国がそれを加速させる結果となった。 中東の習熟度は低迷している。 ラテンアメリカの英語力は着実に向上しているが、メキシコの習熟度低下とブラジルの伸び悩みがこの地域の加速を妨げている。 ヨーロッパは、指数の上位を占めているにもかかわらず、今年は横ばいとなった。 アフリカの英語力は、チュニジアとアルジェリアが急速に向上している以外は、ほぼ停滞している。

■EF EPI英語能力指数とは
 EF EPIは、前年に実施された英語能力テストの結果データに基づき、英語能力を経年的に計測、追跡する世界規模のベンチマークとして開発された指数で、無料の英語能力測定テストビッグデータを利用することで、世界規模の広範かつ標準化された指標データを提供できるのが特徴です。語学の熟達度を測る国際基準CEFRに準じており、TOEFLやTOEIC、IELTSなど既存のスコアへの換算も可能。

みんなが私塾界!