子供の将来の職業について保護者がもっとも気にかけるのは「好きなこと・得意なこと・資格が生かせる」「生成AIの発展」も視野に

 株式会社栄光(東京都千代田区、下田勝昭 代表取締役社長)が運営する進学塾・栄光ゼミナールが、2023年9月2日~9月12日に「小中高生の家庭の職業観に関する意識調査」を実施し、その結果を公表した。小学1年生~高校3年生の子供を持つ保護者2836人の有効回答を得ている。

 子供に将来就きたい職業があるかを聞いたところ、小学生保護者の68.2%、中学生保護者の46.1%、高校生保護者の56.1%が「ある」と回答した。

 次に、子供に将来就きたい職業があると回答した保護者に、その職業に就くために、子供が取り組んでいることや努力していることがあるかを聞くと、小学生保護者の65.9%、中学生保護者の67.2%、高校生保護者の85.6%が「取り組んでいることや努力していることがある」と回答し、年齢が上がるにつれて、割合が高まっている。特に高校生においては、将来の職業が小学生・中学生よりも具体的になり、その実現に向けて取り組んでいることがある割合も高くなると考えられる、と栄光は分析している。

 将来、子供が就く職業について、保護者として気にかけたいポイントについて、小学生・中学生・高校生の保護者ともにもっとも高かったのは「子どもの好きなこと・得意なこと・資格が生かせる」で、いずれも8割を超えた。そのほかには、「収入」「個人の働きやすさへの施策・取り組みが充実している」「安定していて長く続けられる」が高い傾向に。

 「グローバルに活躍できる」は、小学生保護者が最も高く、中学生保護者と比べて5.8ポイント高い。また、「生成AIやテクノロジーなどの進歩にとって代わられない」は、小学生10.6%、中学生9.5%、高校生7.5%となっており、こちらも小学生保護者が最も高かった。

 一方で、「有名企業かどうか」は小学生保護者1.0%、中学生保護者1.7%、高校生保護者1.3%となり、いずれも2割を割っている。

 生成AIの影響について、保護者自身の仕事や生活に与える影響と、子供の将来の職業選択に与える影響についても聞いている。保護者自身の仕事や生活に与える影響については、小学生・中学生・高校生保護者とも「そう思わない」が「そう思う」よりも多い傾向だった。しかし一方で、子供の将来の職業選択に与える影響については、小学生・中学生・高校生の保護者の50%以上が「そう思う」と回答した。特に、小学生保護者では64.9%にのぼり、約3分の2が、子供の将来の職業選択に生成AIが影響を与えると考えていることが明らかとなり、年齢が下がるにつれて、気にかけている傾向が見て取れる。この傾向が今後、どのように変化していくかも注視すべき点だろう。

<調査概要>
調査対象:栄光の教室に通う小学1年生~高校3年生の子供を持つ保護者
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年9月2日(土)~9月12日(火)
回答者数:2836名

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