経済産業省は、2023年10月13日、令和5年度「未来の教室」実証事業の公募を開始したことを発表した。
今年度の実証事業では、AI(人工知能)を活用した教育サービスの検証を行う。文部科学省が「初等中等教育段階における生成AIの利用に関する暫定的なガイドライン」を公開したこともあり、学校現場でもAI活用の機運が高まっている。
この実証事業では、教育現場の働き方改革に貢献する生成AIの導入・活用を目指し、民間事業者や団体を対象に提案書の公募を行う。提案書は、令和5年10月12日から10月31日正午まで受け付けている。応募資格は、民間事業者及び、それら複数の法人によるコンソーシアムであり、その際、ボストン・コンサルティング・グループ合同会社との契約締結の主体になることができ、かつ、契約期間終了後の一括精算に耐え得ることを条件としている。
公募要件は、(i)事業運営に係る要件と(ii)事業内容に係る要件の2つに大別されている。
事業内容に関する要件は「必須要素」と「加点要素」から成り立っており、これらの要件は採択の際の評価及び選定の基準となる。具体的な要件については、提出書類内で詳細に規定されている。
事業実施に関わる共通要件として、実証期間中には事務局、教育関係者、報道機関などが視察できる機会を設け、事業の進捗状況を月1回提出・報告することが求められる。また、個人情報の取り扱い方法についても提案書に明記し、事務局の求めに応じて提供することが条件とされている。
成果報告に関わる共通要件として、実証終了後に成果報告書を提出することが義務付けられている。この報告書は編集可能な形式で提出し、事務局が事業結果の確認を行う。また、教育プログラム等の開発に関わる成果物は全て提出し、必要に応じて字幕の作成や著作物の二次利用に協力することが求められる。
実証事業の報告書や成果物は、Webサイトなどを通じて一般に公開され、教育改革への貢献が広く知られることとなる。
今回の実証事業を通じて、AIを駆使した教育サービスが一層の進化を遂げ、未来の教育を切り開いていくことが期待される。
詳細は下記のURLへ
令和5年度「未来の教室」実証事業 公募要領 (「生成AIを用いた教育サービスの検証」に関する実証公募)
https://www.learning-innovation.go.jp/cms/wp-content/uploads/2023/10/r5_demonstration_project_ai.pdf