大谷大学真宗総合研究所(京都市)は、2023年2月27日(月)インド共和国デリーにてNational Mission for Manuscripts(インド共和国)と学術交流協定を締結した。
National Mission for Manuscripts(以下 NMM)は、様々な写本の収集・保存・修復・研究・公開を行うインド文化省のもとにあるインド国立の研究機関であり、大谷大学との協定は、大学機関としては世界で初の締結となる。
調印式には、インド側からインド文化省管轄の外郭団体Indian Council for Cultural Relations(以下 ICCR)のヴィナイ・サハスラブッデ長官 、The Indira Gandhi National Centre for the Arts(以下 IGNCA)のS.N.ジョシ事務局長、NMMのアニルバン・ダシュ所長が、大谷大学からはダシュ ショバ ラニ教授(大谷大学所蔵仏教写本研究代表者)が出席した。
大谷大学も所蔵するインド系写本は、保存にかかる資金的問題、保存技術継承の問題により活動が進まず破損が増えており、各国で保存が急がれている。今後はこの協定に基づき、真宗総合研究所の仏教写本分野における共同研究など、研究交流を促進していく。
今後は、National Mission for Manuscriptsとはこの協定に基づき、真宗総合研究所指定研究仏教写本研究(2023年度より名称変更)が中心となり、以下の連携を行う予定だ。
・大谷大学所蔵写本の保存・修復・デジタル化および研究
・インド学・仏教学に関する多くの写本は日本に散在している。 日本にあるこれらの写本の目録作成、データベース構築
・写本研究に関心をもってもらうよう集中講義、ワークショップなどを通して若い研究者の育成を目指す。
これらの活動により、大谷大学がインド学・仏教学に関する写本の日本の拠点となり、南アジア、東南アジアや欧米の複数の大学または研究所とアカデミックネットワークを築いていく。