裁判官と模擬裁判を体験 福岡県 植木中学校で社会科授業の一貫として実施

 平成21年5月21日から裁判員制度が始まり、裁判員の対象年齢が、現在は20歳以上で選挙権のある方の中から裁判員が選任されることとなっているが、令和5年以降は18歳及び19歳の方も裁判員に選任されることがある。義務教育を終えた生徒が3年後には、裁判員となって、裁判にかかわることになる。
 この現状を受け、直方市立植木中学校は、中学校3年生を対象に、福岡地方裁判所直方支部より、裁判官をお招きし、模擬裁判の体験を行う。20名の生徒が、模擬裁判を実演し、83名の生徒が裁判官と審議し、判決をだすことの厳しさを体験する。

 社会科の授業として、三権分立の一つである司法権を担う、裁判所の仕事について学ぶ。裁判員として裁判に参加したいという生徒は全体の7%にとどまった。理由としては、「精神的負担」「まだ社会人としての経験がないのに、人のことを決めるのが怖い」「自信がない」といった意見があがった。

 成人が18歳となった現在において、裁判を身近に捉えさせ、誰でも裁判員になる可能性があり、国民としての役割を担っていることを理解させ、主体的に社会の形成者に必要な公民としての資質の育成を目的とし、模擬裁判の実施を計画した。

〈実施日時、場所〉
 2022年10月14日(金) 13:40~15:30  
 直方市立 植木中学校 体育館 

〈内容〉
・裁判官の仕事について
・生徒からの質問(事前に質問内容は提示)
・模擬裁判(現住建造物等放火未遂被告事件)
・タブレットを活用し、電子黒板に6名1班で有罪・無罪、
有罪であれば量刑を送る。
・裁判官から指名された2グループが裁判官と事件について審議する。

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