学校法人帝京大学(東京・板橋区、冲永 佳史 理事長・学長)とアクセンチュア株式会社(東京・港区、江川 昌史 代表取締役社長)は、帝京大学の建学の精神に基づいた教育の質保証に向けて、育成すべき人材像を中心に据えた抜本的な教育改革と学問領域の枠を超えた知の連携を促進する次世代型大学運営の実現に向けて、全学改革において協業することを発表した。
この協業において帝京大学とアクセンチュアは、本学の実務面での視点で設計されていたカリキュラムを抜本的に見直して、育成したい人材像から逆引きしたカリキュラムを作り上げることで教育の質の向上につなげ、社会で求められる実践的な人材育成を目指す。この新たなアプローチはアクセンチュアが持つ、主に民間企業を対象とした人材・組織改革サービスで培ったさまざまなノウハウを高等教育機関にまで拡大させるもの。育成人材像から逆引きした教育改革は、近年、文部科学省及び中央教育審議会においても提唱されているものであり、一部の先進的な国立大学から段階的な取り組みが始まっている。
また、現代社会が抱える幅広い課題の解決に寄与するためには、人文科学的観察と自然科学的分析の文理融合によるアプローチが不可欠。帝京大学は、これまで学部・学科、部門間で閉じがちだった人事評価制度を含む人材マネジメントシステムを抜本的に見直し、共通の指標のもとに一元的な人材管理、人材活用の最大化を進める。これによって、文理合わせて10学部32学科という幅広い学問の枠を超えた有機的なコラボレーションによる研究力の向上を目指す。アクセンチュアの支援のもと、全学共通となる教務基幹システムを作り上げることで、学生サービスや学生管理における学部間のばらつきを是正し、最適なサービスを学生・教員に提供できるようなサービス基盤を構築する。さらに、デジタル技術を活用した学生の成長の可視化や、インテリジェントオペレーションなどの手法を用いた全学的な組織運営の効率化も検討していく。