多摩美術大学(東京都世田谷区、八王子市 学長: 建畠晢)は、アドビ株式会社が提供する「デジタルクリエイティブ基礎講座オンライン版」を活用した学生サポートを、国内の大学で初めて実施する。
同校は、全学生のデジタル制作を支援する多摩美術大学メディアセンターの取り組みの一環として、本学では2016年より個人のパソコン1台に限りAdobe Creative Cloudを無償で利用可能にしている。
このたび、アドビ社の協力を得て、同社制作のオンライン版の講座映像を活用して学生対象のセミナーを開催したり、授業に利用したりすることができるようになった。
同校は学生の創作活動を支援するため、アドビ社とAdobe Creative Cloud利用に係る包括契約を結んでおり、学内の全パソコンで同社のデジタルクリエイティブツールを利用できる体制を整えている。2016年からは「学生オプション」を導入し、全学生が個人のパソコン1台に限りAdobe Creative Cloudを無償で利用することができるようにしている。2021年4月からはAdobe Creative Cloudのアカウントを全学生に、自動的に付与するようにした。
また、同校メディアセンターでは、Adobe Creative Cloudの利用促進と初心者へのサポートを目的に毎年アドビから講師を派遣してもらい、同社のデジタルクリエイティブツールを学ぶセミナーやワークショップを開催してきた。しかし、2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、こうしたセミナーの開催ができなった。
■「デジタルクリエイティブ基礎講座オンライン版」について
同社では他にも国内複数の大学でAdobe Creative Cloudを通してクリエイティブな感覚を養う授業を開講していたが、コロナ禍により急遽オンラインでの授業に切り替えざるを得なかった。今回、同校に提供されるのは、そのときの経験と知見を生かして制作されたもの。構成・レイアウト、タイポグラフィ、造形、色彩、動画編集など7つの項目があり、それぞれ講義と演習の2部構成となっている。同社のデジタルクリエイティブツールを用いてどう表現するか、どうアイデアを可視化するかを体系的に学ぶことができる。
同校メディアセンターとアドビ社で今年度のサポートセミナーの開催について協議したところ、コロナ禍の収束の見込みが立たない現状で例年通りの対面での開催ができるかどうか不透明であること、また、オンラインのほうがより多くの学生が参加可能となることなどから、今回、国内の大学では同校が初めてこの「デジタルクリエイティブ基礎講座オンライン版」が提供されることになった。
■多摩美術大学メディアセンターについて
多彩なメディアや技術に対応するコア・センターとして2001年に開設されたメディアセンターは、八王子キャンパスおよび上野毛キャンパスの全学生が利用できる共同施設。3DCG映像の制作が可能な映像センターをはじめ、3D加工やVRコンテンツ制作を支援するstudio FabCave、撮影スタジオや暗室を備えた写真センター、樹脂・金属・塗装・木材などさまざまな素材や加工方法を横断できる工作センター、自身の制作物の材料や考え方の糸口を見つけるための素材研究室CMTEL(シムテル)、コンピュータ基礎教育を推進する情報センターなどで構成。学生の制作の手助けとなる最先端の多様な機材や設備を提供するとともに、コンピュータやインターネットに代表される新しいデジタルメディアを駆使した、デジタルとアナログの融合による作品制作の支援も行っている。
<参考>
多摩美で使えるクリエイティブな機能
https://a.tamabi.ac.jp/function/
メディアセンター概要
https://www.tamabi.ac.jp/mc/index.htm