総務省と警察庁は2月19日、世界各国で猛威を奮っているコンピューターウイルス「Emotet(エモテット)」に感染しているパソコンが国内に多数あるとして、インターネットの接続業者を通じて感染した可能性のあるパソコンなどの利用者に注意を呼びかけた。
エモテットは、メールの添付ファイルなどを通じて感染するウイルスで、いったん感染すると個人情報が流出するだけでなく、ほかのウイルスの侵入を招き、日本を含む世界各国に広がっている。
感染させる手口としては、メールタイトルで「請求書の件です」「ご入金額の通知・ご請求書発行のお願い」「ドキュメント」とし、不正なWord文書ファイル等が直接メールに添付されており、URLリンクから不正な文書ファイルをダウンロードさせる、などの手口が確認されている。
警視庁は、海外の捜査当局からインターネット上の住所にあたるIPアドレスで約2万6000件の感染が確認されたとする情報が寄せられたと発表した。
国際的な合同捜査で、先月、ウイルスを拡散させるネットワークは制圧したが、総務省と警察庁などは国内でエモテットによる2次被害が広がるのを防ぐため、感染したパソコンなどの利用者に対して注意を呼びかけることにした。
今回の取り組みでは、同庁や総務省、ICT-ISAC、ISPが連携。脆弱なIoT機器の利用者に注意喚起を行う取り組み「NOTICE」を活用し、2月下旬よりISPを通じて注意喚起を行う。注意を受けた人は感染状況を確認するとともにウイルスを取り除くなど必要な対策をとってほしいと呼びかけている。
またホームページや電話で問い合わせを受け付けることにした。
「NOTICEサポートセンター」
ウェブサイト https://notice.go.jp/Emotet
固定電話 無料0120-769-318 有料03-4346-3318
なお、今回の取り組みで、ISPやサポートセンターから、費用の請求や、設定しているパスワードを聞き出すことはない。注意喚起に乗じ