令和最初の「塾の日」、倉敷で盛大に開催

 公益社団法人全国学習塾協会(会長;安藤大作)は、10月14日(月・祝)に「第31回塾の日シンポジウム2019年倉敷大会」を開催した。開催日の前々日には、日本列島を超大型台風19号が直撃したこともあって開催が危ぶまれたが、本シンポジウムの実行委員会である全国学習塾協会中・四国支部の尽力の下、無事に開催。全国から多くの学習塾関係者が一同に集った。「塾の日」とは、1989年に学習塾の質的向上を図り、学習塾に対する正しい認識と信頼を獲得するための契機とするとともに、学習塾の健全な発展を願って制定された。本会の当日は、全国学習塾協会副会長で、地元の岡山でも地域に根ざした学習塾の経営を進めてきた山下典男氏からの、力強い開会宣言で開幕。その後、全国学習塾協会会長の安藤大作氏による式辞で、「われわれ学習塾業界の未来、もっと言うと、子供たちのために何ができるかを共に考えて、一致団結を高めるために、この『塾の日』があると思っている。今日1日、新しい未来に向かって多くのことを学び、有意義な1日であることを祈念したい」と述べた。

倉敷で行われた第31回塾の日シンポジウムの一幕

 その後、経済産業省の商務・サービスグループサービス政策課課長補佐の柴田寛文氏、文部科学省の総合教育政策局生涯学習推進課課長補佐の濱部威一郎氏からの祝辞などもあった。また、全国学習塾協会が掲げる健全な発展をすすめる一貫として取り組んでいる「学習塾業界における事業活動の適正化に関する自主基準」について、その遵守をしている優秀な学習塾を表彰する場を設け、同会の学習塾認証制度を推し進めていく場ともなった。

 休憩を挟んで第2部では、「AI時代、子供たちに伝えるべきこと 『人工知能と教育』」と題し、東京大学大学院工学系研究科教授の松尾豊氏の基調公演がなされた。会場につめかけた教育関係者は、未知の領域を試行錯誤しながら、より良い教育の在り方を考えるきっかけとなったようだ。

 第3部の民間教育交流会では、活発な意見交換もなされ、これからの教育のより良い在り方を考える上で有意義な会となった。来年は、全国学習塾協会の北海道・東北支部が実行委員会を務め、宮城県仙台市で開催を予定している。

 この「塾の日シンポジウム」を機に、学習塾の活動を広く社会にアピールし、学習塾と社会・家庭・生徒との信頼の和を広げていくこと、また、学習塾関連産業の振興を期待したい。

みんなが私塾界!