株式会社さなる(東京・新宿区、佐藤イサク代表)は、株式会社中萬学院(横浜市港南区、中萬隆信代表)の持株会社である株式会社ビジョンポート(同)の全株式取得する株式譲渡契約を10月1日付で締結したことを明らかにした。金額は非公表。
さなると中萬学院はこれまでも業務・資本提携の関係にあった。なお、今回の株式譲渡契約に中萬学院関連会社である、株式会社エドベックならびに、株式会社伸学工房は含まれない。さなるは、1965年に創業以来「佐鳴予備校」をメインブランドに、東京、静岡、愛知、九州などに300を超える教場を展開し、学習塾業界においてトップクラスの業績を維持している。また、中萬学院は、1954年の創業から、神奈川県内において質の高い教育サービスを提供している。
学習塾業界では、国内の少子化と厳しい業界競争が続く一方で、2020年の大学入試改革、教育制度改革という大きな変革期を迎えている。また、教育分野ではICTの急速に浸透するとともに、EdTechの分野においては異業種からの参入も増えている。両社の発表によると、こうした状況のもと中萬学院は、今回の資本提携拡大により経営基盤の強化を図り、生徒保護者のより一層の満足度向上を目指すという。
さなるは、ホワイトボードに動画や資料画像を投影可能にした、視覚理解型次世代授業システム「See-be(シービー)」や、各教科の要点解説動画や家庭学習支援ツールを搭載したタブレットの導入など、学習塾業界の中でICTの先駆者として存在感を示してきた。今回神奈川県に拠点を拡大することによって、同県で培われた中萬学院の地盤とさなるのノウハウを組み合わせ、大きなシナジーを生み出すとしている。