世界のEdTech市場の規模は2015年に437億ドルであったが、2020年には2倍以上の934億ドルに達するであろうという見方もある。そうした世界的動向を見据え、昨年末には「自民党EdTech推進議員連盟」が発足した。
EdTechとはEducation×Technologyの造語であり、教育にイノベーションを起こすビジネス領域として注目を集めている。
二十社ほどの企業を交えながら合同ディスカッションを精力的におこなってきた同連盟。6月13日には、塩谷立会長をはじめとする議員が経済産業省や文部科学省など関係各所を訪れ、第一次提言をおこなった。提言の項目は次の5つ。
1) EdTechを活用した新たな学び
2) EdTech活用の前提となるインフラ整備
3) EdTech推進のために必要となる制度・ルール・仕組みづくり
4) EdTech産業の振興
5) EdTechの海外展開支援
特に塩谷会長はスタディ・ログ(学習履歴)について言及。「スタディ・ログが取れれば個別に指導することができるようになる。それを可能にするのはEdTechに他ならない。今後、インフラ整備や仕組みづくりをしっかりとお願いしたい」と林芳正文部科学省大臣に訴えた。林大臣も「スタディ・ログの重要性を認識しているため、鋭意取り組みたい」と伝えた。
また同連盟の議員は経済産業省にも同様にスタディ・ログの重要性やEdTechの可能性について唱えた。西銘恒三郎経済産業副大臣は「貴重な提言をありがとう。EdTechはこれからの時代の経済を牽引する領域であり、いい提言だと思う。当省としてもこの提言を活かしていきたい」と評価した。