経済産業省は、「中小サービス等生産性戦略プラットフォーム」の発足式を2月16日に開催した。同プラットフォームでは今後3年間に渡り、中小サービス等のICT化等を100万社規模で支援。それに加えて官民を越えた連携体制を構築し、生産性向上を推進していこうというものだ。
直近では2017年度の補正予算として500億円を確保できたのに伴い、約13万社に補助金を支給する。また、生産性向上の好事例を「見える化」し、業務プロセス全体の見直しとICT化を推進。補助金給付と情報共有の両輪で生産性向上を目指す。
また、発足式の前日には首相官邸で、「第3回 生産性向上国民運動推進協議会」が開催された。ここでは、学習支援業を代表する形で公益社団法人全国学習塾協会の安藤大作会長が出席。「学習塾をはじめとする民間教育は国の重要な教育資源。今後は、生産性向上に関する好事例やそれに取り組む事業者を支援するなど、最新の情報を業界に周知するとともに、収集した業界ニーズを民間教育団体等の連絡会において共有していきたい」と意向を表明した。
中小サービス等生産性戦略プラットフォームには、経済産業省、金融庁、厚生労働省、農林水産省、国土交通省、観光庁の6省庁のほか、日本商工会議所といった経済団体、飲食業、建設業をはじめとする業界団体など、92の団体が参加を表明。学習支援業からは公益社団法人全国学習塾協会、全国学習塾協同組合、一般社団法人ICT CONNECT 21、私塾界、の4団体が参画している。
発足式には79の団体が出席し、会場には熱気が漂っていた。冒頭、世耕弘成経済産業大臣が挨拶。出席者に感謝の意を述べたあと、プラットフォームに参加する各団体と強力な水平展開を図っていきたいと述べた。
続いて国際観光施設協会、日本ボランタリーチェーン協会、全国老人保健施設協会、ITコーディネータ協会など、9つの団体による意見交換がおこなわれた。
世耕大臣は閉会の挨拶で、「まずは500億円を13万社、1社あたり40万円の補助金を支給してICT化を後押ししますが、これだけ大規模な補助金の給付は初めてです。ぜひ13万社から申し出があるよう、各団体には本プラットフォームの情報の普及徹底をお願いします。
また政府関係の手続きは煩雑だと指摘されているため、来年度からシステムを導入して補助金申請を簡素化するなど、我々もICT化を進めていきます。そして今後は各団体が導入したシステムを持ち寄り、情報交換できる場を設けていきます」と話した。