厚生労働省は地域によって医師の数が偏らないよう新たな奨学金を作る。地域医療への貢献を条件とする「地域枠」で入学した医学生は6年間借りた場合、9年以上卒業した地域で働けば修学資金を返さないでよくする。従来の都道府県の制度とは別に全国共通の制度を作り、地方に医師を導く。全国の医師の経歴を自治体が参考にできるデータベースも整える。年末までにまとめる医師の偏在対策の一つとして同制度を盛り、2017年度から導入する。
国の新たな修学資金制度は毎月一定額を医学生に貸し出す。最大3千人が対象。具体的な貸出額は各都道府県が独自に実施している修学資金制度をもとに決める。月10万~20万円とする都道府県が多く、国の制度もおおむね同水準になる見通しだ。
利用した医学生は借りた期間の1.5倍以上の期間、医師が足りない地域の診療所などで働くと返済が免除になる。