全国ICT教育首長協議会の設立に合わせて記者発表会が、8月3日、秋葉原コンベンションホール(東京都千代田区)でおこなわれた。この協議会は、昨年11月10日に開催された「つくば市ICT教育全国首長サミット」にて、未来の子供たちのために行政と教育委員会が連携してICT教育などの教育水準の向上と魅力あるまちづくりを推進するための 「ICT教育全国首長サミットつくば宣言」を採択したことに合わせて設立。全国94自治体がその趣旨に賛同している(8月3日現在)。
発起人代表として挨拶したつくば市の市原健一市長は、「子供達のため、日本の教育水準向上のために、ICTの制度充実を目指していきたい」と話した。
続いて、前文部科学省大臣政務官の堂故茂氏が、「学校間格差、自治体間格差をこのまま放置してしまうと大変な社会問題になってしまうと思います」と語り、国としても教育の情報化をしっかりと方向付けしていきたいと述べた。
また、2020年代に向けた教育の情報化の取り組みについて、文部科学省 生涯学習政策局情報教育課の磯寿生課長から、「ICT教育を全国的に展開していく観点から地域が一体となった取り組みが求められる」と説明し、同協議会には「その推進役としても期待している」と話し、「全国ICT教育首長協議会と手を携えて、成長戦略に掲げられている変革の時代に求められる教育の全国展開を推進していきたい」と語った。
また、つくば市立春日学園義務教育学校4年生と7年生の生徒たちが電子黒板を使い、学校の中で活用されているICTについて、英語によるプレゼンテーションも披露された。
同協議会は、国への働きかけも含め教育におけるICT利活用が加速されることを目指す。また、「ICT教育全国首長サミット」の開催も予定されており、日本ICT教育アワードの年間表彰をすることも計画されているという。また、地域社会が一体となった推進推奨事例の収集や発信等も行い、各自治体の情報を共有することで、地域活性化と合わせて教育ICTの取り組みを促進していく。今秋には、総会も開催される予定で、引き続き趣旨に賛同する自治体を募っていく。